これって何て読む!? 難解車名|車名トリビア特集
文=御堀直嗣/構成=リノクリエイティブ

XYVYXにISIS……、これって何て読む!? 見ただけではサッパリわからない難解車名

~誰かに言いたくなる車名にまつわるトリビア集~「難解車名」編
御堀直嗣

XYVYXにISIS、AIRSにPIAZZA……。人の名前でもたまに難解な漢字で読めないことがありますが、クルマにも難解なアルファベットの車名が存在しています。今回は、文字を見ただけでは何と読むのかわからない難解な車名をご紹介します!

目次

【難解車名クイズ】
このアルファベットの車名、何て読む?

A:三菱ミラージュXYVYX
B:トヨタ・ISIS
C:トヨタ・ハリアーAIRS
D:いすゞ・PIAZZA

答え
A:三菱ミラージュ ザイビクス
B:トヨタ・アイシス
C:トヨタ・ハリアー エアーエス
D:いすゞ・ピアッツァ

XYVYXを含め個性的な4モデルを展開

三菱ミラージュ ザイビクスの外観写真

リアクオーターウインドー部分をパネルで埋めるとともに、2シーター化した商用車のようなスタイルのミラージュXYVYX

難解車名として必ず挙がるのがこれ。フリガナがなければまず読めません。加えて、英字表記も混乱してしまいそうです。ザイビクスは1987(昭和62)年に誕生した3代目ミラージュに設定されたモデル。当時はバブル経済前夜という景気が上向きだした頃で、小型車のミラージュもより上級モデルでした。車種構成に個別の名が与えられたのも特徴で、2人乗りで商用バンのようなモデルがザイビクスでした。ほかに、ガラスサンルーフを持つ主力グレードのSWIFT(スイフト)、高性能エンジンを搭載したスポーツ仕様CYBORG(サイボーグ)、女性向けのFABIO(ファビオ)を用意していました。

車名はエジプト神話の豊穣(ほうじょう)の女神に由来

トヨタ・アイシス外観写真

センターピラーを内蔵した助手席側スライドドアの「パノラマオープンドア」が大きな特徴だったISIS

エジプト神話の豊穣の女神に由来する車名で、「イシス」と読まれそうですが、正解は「アイシス」。2004(平成16)年に誕生した5ナンバーミニバンで、後ろのドアは左右スライド式を採用。歩道側となる左側のみ、前後ドアの間の支柱となるBピラーをスライドドア構造に組み込み、ピラーレスの大きな開口部を実現していました。車名の由来は前述のとおりで、乗る人すべての心を豊かにするという思いが込められています。

SUV人気をリードしたハリアーの上級車

2代目トヨタ・ハリアーの外観写真

都会的なクロスオーバーSUVとして大ヒットした2代目ハリアー。写真はデビュー時の300G

AIRSは「エアーズ」ではなく「エアーエス」と読みます。乗用車の乗り心地を備えたトヨタのSUVとしてハリアーは1997(平成9)年に誕生し、2003(平成15)年に2代目へモデルチェンジしました。そのなかで、大排気量V型6気筒エンジンを搭載し、エアサスペンションを用いた最上級車種を、エアーエスと名付けました。空気バネのAIRを用いたサスペンション(頭文字S)が組み合わされています。

ジウジアーロが手掛けた個性的なモデル

いすゞ・ピアッツァの外観写真

セミリトラクタブルのヘッドライトが特徴的で、ジウジアーロのデザインは今見ても美しく色あせない

英字表記をパッと見るとピッツァと読んでしまいそうですが、「ピアッツァ」と呼びます。このクルマは1981(昭和56)年に誕生した2ドアのスペシャルティカーで、イタリアの工業デザインの巨匠ジウジアーロが手がけた作品としても有名です。ピアッツァとは、イタリア語で「広場」の意味があり、このクルマが備える広がりのある価値が80年代のクルマ社会を先導する広場となるという願いが込められています。

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御堀直嗣

みほり・なおつぐ 大学卒業後はレースでも活躍し、その後1984年からフリーのモータージャーナリストに。自動車の趣味性や、工業製品としての側面を語るだけではなく、自動車社会・文化・経済を総合的に捉える丁寧かつ的確な解説に定評がある。また、日本EVクラブの副代表も務め、EVや環境・エネルギー分野にも精通する。

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