同じ名前のリバイバル車名|車名トリビア特集
文=御堀直嗣/構成=リノクリエイティブ

車名は昔と同じだけど中身はまったくの別物!? 同じ名前のリバイバル車名

~誰かに言いたくなる車名にまつわるトリビア集~「リバイバル」編
御堀直嗣

あれっ!? この車名って以前も聞いたことがある……と思ったことはありませんか? 新型車に、あえて昔に存在していた車名を使用することもしばしば。今回は、同じ車名でも中身はまったく別物なリバイバル車名たちを紹介します!

目次

【リバイバル車名クイズその1】
1990年代に人気を博したこのクルマの車名は?

ヒント:北アメリカの有名な山脈の名前

初代ダイハツ・ロッキーの外観写真(写真はダミー)

初代はラダーフレームに武骨なデザインが特徴の3ドアのコンパクトなクロカン4WDだった

答え:ロッキー(ダイハツ)

現行モデルのダイハツ・ロッキー外観写真

現行モデルは、エンジンで発電してモーターで走るシリーズハイブリッド車を用意して人気を集めている

初代ロッキーはバブル時代に登場したクロカン

小型SUVとして人気を集めるダイハツ・ロッキー。この名前は1990年代にも存在しました。当時のロッキーはラダー(はしご型)フレームを採用し、悪路走破を重視したクロカン4WD車。三菱パジェロやいすゞ・ビッグホーンなどが人気を得たバブル時代のことです。初代は1990(平成2)年にデビューして1997(平成9)年まで販売されました。

【リバイバル車名クイズその2】
頑丈そうな外観で人気のこのクルマの車名は?

ヒント:丈夫で頑丈という見た目を英語で言うと…

初代タフトの外観写真(写真はダミー)

1970年代に誕生した初代は、原稿モデルとは違い1〜2.8Lのエンジンを搭載するヘビーデューティーな4WDだった

答え:タフト(ダイハツ)

現行モデルのダイハツ・タフト外観写真

SUV風なルックスと大型ガラスルーフが特徴的で人気を集める軽自動車の現行タフト

今も昔も見た目どおりの「タフ」さがウリ

SUVルックと大型ガラスルーフが特徴の軽自動車、ダイハツ・タフト。英字表記は「TAFT」で、Tough & Almighty Fun Toolの頭文字を取って命名されています。実は、同じ名前のタフトが1974(昭和49)年に誕生しています。初代はラダー(はしご型)フレームを持つ悪路走破に長けたクロカン4WDで、英字表記のスペルも同じ「TAFT」。ですが、その意味はTough & Almighty Four-wheel Touring Vehicleと異なります。初代は1984(昭和59)年まで販売され、後継車種はラガーに名称を変更しました。タフトの車名復活は、2020(令和2)年。

【リバイバル車名クイズその3】
昔のバイクと同じこのクルマの車名は?

ヒント:英語の「hustle」が車名の由来…

現行モデルのスズキ・ハスラー外観写真

SUV的なスタイリングと愛嬌(あいきょう)のあるデザインで、一躍大ヒットモデルとなった軽自動車。現行モデルは2代目

答え:ハスラー(スズキ)

1969(昭和44)年に登場したバイクのハスラー

1969(昭和44)年に登場したオフロードバイクのTSシリーズに使われたハスラーの名称。写真は1977(昭和52)年のハスラー50

なんと初代はオフロードバイクの車名だった

大ヒットを続けているクロスオーバー軽自動車のスズキ・ハスラー。この名前は英語の「hustle」が由来と言われており、「あらゆる事に行動的に取り組み、俊敏に行動する人」をイメージして名付けられました。
一方、初めてハスラーの名前が使われたのは1969(昭和44)年にまでさかのぼり、なんとオフロードバイクだったのです。この時は「ギャンブラー」という意味だったようですが、オフロードバイクにもハッスルのイメージが似合います。

車名トリビアはこちらもチェック!

クルマの車名にまつわるミニヒストリー!

御堀直嗣

みほり・なおつぐ 大学卒業後はレースでも活躍し、その後1984年からフリーのモータージャーナリストに。自動車の趣味性や、工業製品としての側面を語るだけではなく、自動車社会・文化・経済を総合的に捉える丁寧かつ的確な解説に定評がある。また、日本EVクラブの副代表も務め、EVや環境・エネルギー分野にも精通する。

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
あなたのSNSでこの記事をシェア!