も、もう限界…!? お盆渋滞中の「トイレ危機」を乗り切る、知っておきたい5つの解消法
持っていれば安心! クルマの中で使える携帯トイレの選び方と使い方
お盆休みの高速道路は毎年のように大渋滞。トイレを求めてSA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)に立ち寄っても、そこに待っているのはさらなる“トイレ渋滞”。特に女性用トイレは長蛇の列になりやすく、トイレ問題は深刻だ。ここではお盆時に発生する「トイレ危機」を解消する5つの秘訣(ひけつ)について総合危機管理アドバイザーの三沢おりえさんに解説してもらった。
1) 車内での使用に適した携帯トイレの種類は?
袋タイプは、吸水シートや凝固剤が入った密閉袋に排尿する仕組み。使い捨てできるうえ、軽量・コンパクトで持ち運びにも便利。多くの製品は受け口がついており、男女問わず使える構造になっている。使用後は袋を密閉し、付属の処理袋に入れて普通ごみとして捨てられる
快適なドライブのためには、“携帯トイレ”の備えはもはや常識。トイレの不安を減らすことができれば、旅のストレスもグッと軽くなる。
車内で使用できる携帯トイレには、主に「袋タイプ」と車内向け「簡易トイレタイプ」の2種類があります。一般的なのは、袋に吸水シートや凝固剤が入った「袋タイプ」で、主に排尿用として受け口が付いていて使用できます。一方で、便座の形に組み立てて使う車内向けの「簡易トイレタイプ」は、大便の際や、小さなお子様・高齢者など、袋タイプをうまく使えない方におすすめです。狭い車内でも使いやすいように一般的な簡易トイレよりコンパクトな仕様のものがあります。
簡易トイレは、便座状に組み立てて使うタイプが主流。アウトドアや災害用のイメージが強いが、近年では車内でも使いやすいようコンパクトに設計されたモデルが増えている。シートの上に乗せて使えるので便利。専用の排泄(はいせつ)袋と組み合わせて使う構造で、使用後は袋を密閉して処分可能。狭い空間でも使いやすく、姿勢が安定しやすいため、大便時にも安心感がある
2) 携帯トイレを選ぶ際の重要なポイントは?
携帯トイレを選ぶ際は、スムーズに使えて処理しやすいかが重要。中身が見えないように袋が不透明になっているか、凝固剤がすぐ固まるか、臭い漏れを防げるか、処理袋が付属しているかをチェックするのがポイント
携帯トイレは、災害時や車内での緊急時に素早く使えることが求められるため、選ぶ際は「いかにスムーズに使用・処理できるか」が重要なポイントです。
たとえば、「袋が透明で丸見えではないか」、「凝固剤がすぐに固まるか」、「臭い漏れをしっかり防げるか」、「使用後の袋を入れる処理袋が付属しているか」などをチェックするとよいでしょう。商品によっては、詳細な説明が少ない場合もあるため、不安な方は口コミや比較サイトなどで使用感を事前に確認しておくのもおすすめです。
3) 実際に携帯トイレを使用する際の注意点は?
携帯トイレを使う際に特に注意したいのが受け口の広さ。中には8cmほどの小さなものもあるが、女性には使いづらく、失敗するリスクが高い。目安は13〜15cm。十分な広さのあるタイプを選ぶことで、安心して使用できる
特に注意すべき点は2つあります。1つ目は「受け口の広さ」、2つ目は「凝固剤の仕様」です。携帯トイレで尿漏れを防ぐには受け口の広さが非常に重要です。袋タイプは、受け口が8cm程度のものもありますが女性にとっては失敗する可能性が高いため、目安としては13~15cm程度の広さがあると安心です。また、凝固剤にも注意が必要です。使用後に凝固剤を入れる「後入れタイプ」は、袋を手に持ったまま作業しなければならず、こぼす恐れがあります。あらかじめ凝固剤が袋の中にセットされているタイプを選びましょう。
4) 1人あたりどのくらい用意しておく?
渋滞に備えた携帯トイレの準備は、1人あたり1〜2個が目安。袋タイプはかさばらず、人数分+予備があると安心だ。簡易トイレは、小さな子供や高齢者、大便の不安がある方に適しており、使用の可能性が高い場合は事前に組み立てておくのがおすすめです
袋タイプの携帯トイレはかさばらないため、乗車する人数分を目安に用意しておくと安心です。また、簡易トイレタイプは、小さなお子様や高齢者、大便の不安がある方など、袋タイプでは使いづらい方におすすめです。車内で使用する可能性が高い場合は、あらかじめ組み立てておくと、いざというときに慌てずに済みます。なお、運転手は携帯トイレ・簡易トイレともに、必ず停車してから使用する必要があるため使えません。渋滞中にトイレを我慢するのが不安な運転手は、大人用おむつの使用も視野に入れておくとよいでしょう。
5) 使用済みの携帯トイレはどう処理する?
使用済みの携帯トイレは基本的に「燃えるごみ」として処分できるが、自治体ごとにルールが異なるため要確認。あわせてウェットティッシュなども用意しておくと衛生面も万全
使用済みの携帯トイレは、通常時・災害時を問わず、基本的にはおむつと同じ「燃えるごみ」として処分するよう、行政やメーカーから案内されています。ただし、処分方法は自治体によって異なるため、必ず自治体のルールに従ってください。分別区分や排出方法については、自治体の公式サイトなどで確認しておくと安心です。補足として、携帯トイレ購入時に除菌ウェットティッシュなど準備しておくと使用後の手の衛生も保てます。
三沢おりえ
総合危機管理アドバイザー
みさわ・おりえ 防犯・防災グッズ記事ランキングの監修も手がける「怖くない危機管理」の専門家。日本危機管理士機構所属、総合防犯士会 理事、日本防犯設備協会、日本災害食学会会員。防犯・防災対策を「専門家の知識×生活者の目線」で伝えることにこだわり、講演会・企業研修・大学などで幅広く活動中。 防犯、防災ともにすぐに行動に移せる対策を提案。またハラスメントや多様性への理解を深めるダイバーシティセミナーも開催。非常食研究家として非常食を食べ比べ、日本一非常食を食べている非常食マニアとしても活動中。
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