今も続く最も歴史の長い車名は?|車名トリビア特集
文=御堀直嗣/構成=リノクリエイティブ

今も続いている最も歴史の長い車名とは? ヒントは盗難被害の多いクルマ…!?

~誰かに言いたくなる車名にまつわるトリビア集~「長寿車名」編
御堀直嗣

人と同じように、クルマにもそれぞれ名前(車名)が付いています。さすがに同時期に同じ車名が存在することは基本的にありませんが、初登場から何代も名乗り続けている長寿の車名も存在します。今回は、今でも続いている歴史の長い車名について紹介します!

目次

【長寿車名クイズ】
現代にも続く下記A~Dの車名を歴史が古い順に並べると?

A:トヨタ・クラウン
B:トヨタ・ランドクルーザー
C:日産スカイライン
D:日産フェアレディ

答え:B→A→C→D

ランドクルーザー→クラウン→スカイライン→フェアレディ

ランドクルーザーの元々の車名は「ジープBJ」!?

1954(昭和29)年に登場した初代トヨタ・ランドクルーザーの外観写真

1954(昭和29)年にジープBJから改名した初代ランドクルーザー。当時は警察予備隊(自衛隊の前身)のクルマとして使われていた

トヨタ・ランドクルーザーが誕生したのは1954(昭和29)年。しかし、実はその3年前の1951(昭和26)年に、未舗装路を走る四輪駆動車として生まれており、その時は「ジープBJ」を名乗っていました。しかし、米国「Jeep(ジープ)」の商標に触れる懸念から、ランドクルーザーへ改名したのです。
トヨタ・クラウンは1955(昭和30)年の誕生です。トヨタが本格的量産市販を目指した4ドアセダンで、1967(昭和42)年の3代目まで、トヨペット・クラウンと名乗っていました。

1955(昭和30)年に誕生した初代トヨタ・クラウンの外観写真

純国産車として1955(昭和30)年に誕生したクラウン。観音開きのドアが特徴的だった

初代スカイラインの外観写真

富士精密工業が開発した初代スカイラインは1957(昭和32)年の登場。のちに日産の主力車種へと成長する

ダットサン・フェアレデー1200の外観写真

1960(昭和35)年にダットサン・フェアレデー1200が登場。フェアレディZの名前は1969(昭和44)年の通称「S30」が最初

スカイラインは1957(昭和32)年に富士精密工業が発売。同社は1961(昭和36)年にプリンス自動車工業に社名を変更。1966(昭和41)年にプリンス自動車工業は日産自動車と合併。以後スカイラインは日産の主力乗用車の一台として今日に至ります。
日産スポーツカーの代名詞フェアレディ。その名の起源は1960(昭和35)年に北米専売モデルとして登場したダットサン「フェアレデー1200」。その後、1969(昭和44)年に生まれた日産フェアレディZへとつながっていきます。

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御堀直嗣

みほり・なおつぐ 大学卒業後はレースでも活躍し、その後1984年からフリーのモータージャーナリストに。自動車の趣味性や、工業製品としての側面を語るだけではなく、自動車社会・文化・経済を総合的に捉える丁寧かつ的確な解説に定評がある。また、日本EVクラブの副代表も務め、EVや環境・エネルギー分野にも精通する。

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