池袋六ツ又交差点

全国「危ない交差点」ワースト1は2年連続で「池袋六ツ又交差点」に!

損保協会が最新の全国交通事故多発交差点マップを公開

一般社団法人 日本損害保険協会(損保協会)は2025年9月16日、最新版となる「全国交通事故多発交差点マップ」を公表した。
2024年の交通事故データをもとに、人身事故の半数以上が交差点・交差点付近で発生していることを受け、同マップでは都道府県ごとに事故件数が多い交差点を紹介。
そのうち全国ワースト1は、2年連続で「池袋六ツ又交差点」(東京都豊島区)となった。

目次

2024年 全国ワースト交差点(人身事故件数順)

順位 人身事故件数 都道府県 交差点名称
ワースト1 17件 東京都 池袋六ツ又交差点
ワースト2
(2か所)
15件 大阪府 谷町9丁目交差点
兵庫県 鵯越交差点
ワースト4
(4か所)
14件 東京都 四谷四丁目交差点
東京都 瀬田交差点
大阪府 安井町交差点
兵庫県 打出交差点

今回、ワースト1となった東京都・池袋六ツ又交差点と、ワースト2となった大阪府・谷町9丁目交差点および兵庫県・鵯越(ひよどりごえ)交差点について、それぞれ交差点の状況や事故の様態について概要をまとめた。

ワースト1: 池袋六ツ又交差点(豊島区東池袋1丁目47番)

交差点の特徴・状況

• 六差路以上の複雑な交差点
• 主道路の車線数が多い
• 陸橋部分にカーブ・勾配あり、それ以外はカーブ・勾配なし
• 斜めに交差する変則的な構造
• 信号あり
• 一方通行の交通規制あり
• 高速道路や鉄道、歩道橋等の橋脚が障害物として存在
• 自動車は朝夕の通勤時間帯に渋滞
• 自転車・歩行者は終日恒常的に多い

事故情報(2024年)

• 人身事故件数: 17件(死亡0件、重傷2件、軽傷15件)
• 事故類型: 人対車両(横断中)1件、車両相互14件(追突3件、出会い頭衝突8件、左折時衝突1件、右折時衝突2件)、車両単独2件

主な事故要因

• 六差路という複雑な形状かつ広いことから、出会い頭の事故や前方不注意による追突事故が多発

事故の予防方策

• 対向車両の動静に注意を払い、安全な速度と方法で進行する
• 信号機の誤認や見落としを防ぐため、車両用灯器に筒型フード等を設置

ワースト2: 谷町9丁目交差点(大阪市天王寺区生玉前町1番25号)

交差点の特徴・状況

• 四差路
• 主道路・従道路ともに車線数が多い
• 勾配あり
• 信号あり
• 交差点付近に建物・外壁・植栽等がある
• 大阪メトロ谷町9丁目駅(地下鉄)に通じる階段がある
• 自動車の交通量は多いが比較的スムーズに流れている
• 自転車・歩行者は終日恒常的に多い

事故情報(2024年)

• 人身事故件数: 15件(死亡0件、重傷1件、軽傷14件)
• 事故類型: 人対車両(横断中)1件、車両相互14件(追突6件、左折時衝突2件、右折時衝突2件、その他4件)

主な事故要因

• 交差点右左折時の安全不確認による横断歩道を横断中の自転車との事故
• 交差点付近における追突事故

事故の予防方策

• 信号を守り、対向車の有無をしっかり確認すること
• 交差点南西角は駅の出入口や植樹帯があり、交差点西側は西に向かって下り勾配となっており、見通しが悪いので注意が必要

ワースト2: 鵯越(ひよどりごえ)交差点(兵庫県神戸市兵庫区菊水町10丁目37番地の11)

交差点の特徴・状況

• 三差路
• 主道路・従道路ともに車線数が多い
• 勾配あり
• 信号あり
• 障害物なし
• 自動車は終日恒常的に渋滞、特に朝夕の通勤時間帯に渋滞
• 朝夕の通勤時間帯は自転車・歩行者も多い

事故情報(2024年)

• 人身事故件数15件(死亡0件、重傷2件、軽傷13件)
• 事故類型: 人対車両(横断中)1件、車両相互14件(追突3件、右折直進9件、その他2件)

主な事故要因

• 右折直進事故はすべて西進右折と東進車両によるもの
• 西進右折の需要が多く、右折車線の滞留長が短いため、右折専用車線を2車線設置しており、併走する車両が死角となり直進車が確認しづらい
• 進行方向の確認に気を取られ、直進車の確認が不十分なまま右折して衝突する事故が多い

事故の予防方策

• 右折車は、直進車がないものと過信して前車に続き強引に右折をしないこと
• 右折車は、直進車との距離や速度等に十分注意を払い、無理に右折をしないこと
• 直進車は、右折車の動静を注視し安全な速度で進行すること

その他の交通事故多発交差点はこちらから

損保協会では、今回公開したマップについて、地域の交通安全指導や通学路の安全点検、企業等における安全運転管理、従業者の研修などで活用してほしいとのこと。
今回紹介した地点に限らず、交差点での交通事故は多発している。速度や安全確認、右左折や横断時のルールといったさまざまな要因を軽視すれば、どんな交差点も「危ない交差点」になるということを、再認識してほしい。

全国ワースト1となった東京・池袋六ツ又交差点をJAF Mate Online編集部が現地調査!

各都道府県別の「交通事故多発交差点」ワースト1は下記のリンクから(随時公開)

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