海をバックにした岬に駐車する車中泊カー
協力=くるま旅クラブ / 編集=後藤ちり

冬の車中泊でも“寒くない”理由がある!達人が教える関東近郊あったかRVパーク5選

温暖エリア、充実設備、絶品グルメ……何で暖まる? 冬こそ最高な車中泊の聖地

「冬の車中泊は寒いから……」と諦めていませんか? 実はRVパークの選び方次第で、冬の車中泊はもっと快適になるんです。今回は、車中泊旅のベテランで「くるま旅クラブ」事務局長の山縣麻人さんが、関東近郊で比較的暖かく過ごせるRVパークを厳選。温暖なエリア、充実した設備、そしてアツアツの鍋料理——冬ならではの楽しさと暖かさを味わえる5か所を紹介します。

目次

冬の車中泊、寒さ対策は“場所選び”だけじゃない!

雪の平原に駐車しているキャンピングカー

暖房や断熱装備が充実したキャンピングカーと比べると、一般車での冬の車中泊はどうしても寒さがこたえます。車内の防寒対策は欠かせませんが、「そもそも暖かく車中泊できるトコロってないの?」と感じる人も多いはず。

そこで、「くるま旅クラブ」事務局長の山縣麻人さんに、“冬でも暖かく過ごせるRVパーク”について聞いてみました。

山縣さんは、キャンピングカーや車中泊ユーザー向けの会員制サービスを展開する「くるま旅クラブ」の事務局長。現在はキャンピングカーで全国各地を旅していますが、以前は軽自動車でも車中泊旅を楽しんでいた、“くるま旅”のベテランです。

「冬の車中泊を暖かく過ごすうえで、まず思い付くのは“エリア”でしょう。温暖な地域を選ぶだけでも体感は変わります。しかし、冬の車中泊旅で暖かさを得られるのはエリアだけではありません。今回はエリアのほか、『設備』と『食』にも注目し、冬でも暖かく過ごせるRVパークを選定しました」(山縣さん)

それではさっそく、冬の車中泊を暖かく快適にしてくれる、5か所のおすすめRVパークを紹介します!

【千葉県】RVパーク南房総・白浜

RVパークのサイト全景

まずはエリア的に暖かいRVパークからご紹介。

「関東近郊で温暖なエリアの筆頭といったら、千葉の南房総でしょう。沖合に暖流が流れているとのことで、冬は暖かく、夏は涼しいという温暖な気候が特徴です。とくに『RVパーク南房総・白浜』がある白浜町は、霜が降りない“無霜地帯”なんですよ」(山縣さん)

青空をバックにした野島埼灯台全景

RVパークの近くには、日本で作られた最も古い灯台のひとつ、野島埼灯台も

RVパークがあるのは、千葉県の最南端にある「道の駅 白浜野島崎」の一角。エリア的に暖かいだけでなく、チェックインが9時~16時、チェックアウトが9時~16時と融通が利き、1泊(24時間)の利用料金が電源使用の場合は2,550円、電源不使用なら1,530円とリーズナブルなのも特筆すべき点。旅のスケジュールに合わせて柔軟に利用できるのが助かります。

色とりどりの花畑風景

RVパークからクルマで約10分にある「白間津(しらまづ)お花畑」。1月~3月下旬にキンセンカ、ストック、菜の花などが咲き、花摘み体験ができる
(フォトストック197222362)

RVパークから少しクルマを走らせれば、1~3月ごろにシーズンを迎える菜の花やポピーなどの花畑が並び、花摘み体験も。ひと足早い春を感じることができます。

【施設情報】RVパーク南房総・白浜
住所:千葉県南房総市白浜町滝口9240
電話:0470-38-5519
利用可能台数:3台
利用料金(1泊・24時間まで):1,530円(電源不使用)、2,550円(電源使用)
チェックイン/アウト:IN 9時~16時/OUT9時~16時
設備など:電源 〇、ゴミ処理 〇(無料)、入浴施設 △(クルマ移動)、サイドオーニング展開 ×、チェア・テーブル展開×、ペット 〇
RVパーク南房総・白浜ウェブサイト

【静岡県】RVパーク伊豆黒根岬

海辺のRVパークに駐車している車中泊カー

静岡県東伊豆町も、一年を通して温暖な気候に恵まれたエリア。伊豆半島の東部に位置し、沖合を流れる暖流・黒潮の影響で暖かい風が入りやすく、また北西にそびえる天城連山が冷たい風をブロックするため、ほかのエリアと比べて冬は穏やかに過ごせるのが特徴です。

高台から望む海と稲取の町

サイト1、2から稲取の町が一望できる

「沿岸部にある『RVパーク伊豆黒根岬』も、その恩恵を受けて冬でも比較的暖かく過ごしやすいスポットです。稲取の町と海を見渡せる高台にサイトがあるので景色も抜群。サイトではBBQができるほか、焚き火がOKなサイトもあるので、火を囲んで温まることもできますよ」(山縣さん)

高台から海越しに見える伊豆七島

サイトA、Bからは伊豆七島が見えることも

RVパークから約40mの場所には、食事処「徳造丸 魚庵」も。冬が旬のキンメダイ、伊勢海老に舌鼓を打てるのも、このエリアならではの楽しみです。

【施設情報】RVパーク伊豆黒根岬
住所:静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3009-1
電話:090-2166-0447(予約は9時~20時)
利用可能台数:8台
利用料金(1泊):2,000円~3,500円(電源使用料込、ハイシーズンは+1,000円)
チェックイン/アウト:IN 12時~19時/OUT 特になし~11時
設備など:電源 〇、ゴミ処理 〇(500円※ペットボトル・ビン・缶は不可)、入浴施設 〇(シャワー・6分200円)、サイドオーニング展開 〇、チェア・テーブル展開 〇、ペット 〇
RVパーク伊豆黒根岬ウェブサイト

【埼玉県】RVパーク ヘリテイジ リゾート

駐車場に止まっているキャンピングカー

「RVパーク ヘリテイジ リゾート」がある熊谷市は夏の猛暑で有名ですが、冬は北西の季節風(からっ風)が吹く、低温で乾燥するエリアです。ではなぜこのRVパークを推したのかというと、「ここは“屋内で温まれる設備がフルセット”だからです!」(山縣さん)

ホテルヘリテイジの航空写真

充実の設備で快適なホテルヘリテイジ

RVパークは、天然温泉リゾート「ホテルヘリテイジ」に併設。車中泊利用でも天然温泉施設、展望風呂、レストラン、ラウンジ、遊戯施設(卓球コーナー、カラオケボックスほか)などが利用できます。

ホテルヘリテイジの木造家屋内の内湯全景

「四季の湯」の泉質はぬるめの塩化物泉で長湯でき、温かさが持続する

敷地内にはレストラン(要予約)が2か所あり、天然温泉施設「四季の湯」内のレストランは予約不要で利用可能。朝食(有料)や焼き立てパンの販売も行っています。寒い季節に敷地内で完結するのが大きな魅力。

ホテルヘリテイジの展望の湯の全景

ホテルの12階にある「天空の湯」はサウナ付き

「食事から遊び、入浴までホテル内の暖かい環境で過ごし、心身ともに温まったら、あとはクルマで寝るだけ。こういった施設を選ぶのも、冬車中泊旅の快適テクニックのひとつです」(山縣さん)

【施設情報】RVパーク ヘリテイジ リゾート
住所:埼玉県熊谷市小江川228
電話:048-536-1212(24時間対応)
利用可能台数:4台
利用料金(1泊):5,000円(電源使用料込)
チェックイン/アウト:IN 13時~18時/OUT 特になし~12時
設備など:電源 〇、ゴミ処理 〇(550円)、入浴施設 〇(1日券大人1,100円ほか)、サイドオーニング展開 〇、チェア・テーブル展開 〇、ペット 〇
RVパーク ヘリテイジ リゾートウェブサイト

【静岡県】RVパークsmart 極楽湯 三島店

温浴施設前に設置されたRVパークとキャンピングカーの写真

日帰り温浴施設に併設された「RVパークsmart 極楽湯 三島店」も冬の車中泊におすすめのスポット。地下約1,300m余から湧き出る天然温泉と遅くまで利用できる食事処で、体をしっかり温めてから就寝できます。

温浴施設内の食事処内観写真

食事処では定食からおつまみ、スイーツなどを豊富に用意

「温泉施設併設のRVパークは“湯冷めゼロ”の最強スポットだと思います。さらにこのRVパークのいいところは、極楽湯のお風呂の営業時間が土日・平日ともに26時まで(最終受付25時20分)、お食事処も25時(ラストオーダー24時)までと、遅くまで営業しているんです。寝る直前まで暖かい施設内で過ごせるのは、かなり助かります」(山縣さん)

夜の温浴施設の露天風呂全景

体をじっくり温めて、すぐに車中泊できるのがうれしい

内湯・露天風呂ともに種類が豊富で、タワーサウナも完備。露天風呂「富士見の湯」から望める冬の夕暮れの富士山は絶景と評判です。雪の心配が少ないエリアという点も、冬の車中泊旅では安心材料です。

【施設情報】RVパークsmart 極楽湯 三島店
住所:静岡県三島市三好町4-23 せせらぎパーク三好内
電話:092-433-7370(土日祝除く9時~17時30分※予約はウェブから)
利用可能台数:2台
利用料金(1泊):3,500円(電源使用料込)
チェックイン/アウト:IN 15時~特になし/OUT 特になし~9時
設備など:電源 〇、ゴミ処理 ×、入浴施設 〇(大人土日祝1,050円ほか)、サイドオーニング展開 〇、チェア・テーブル展開 〇、ペット 〇
RVパークsmart 極楽湯 三島店ウェブサイト

【茨城県】RVパークランドポート Ajigaura

海辺のRVパークの全景

「最後に紹介するのは、“食で温まる”という発想で選んだRVパーク。体の中から温まる料理といえば鍋料理ですが、なんとこのRVパークから徒歩3分の食事処で、あんこう鍋をテイクアウトできるんです。さすがあんこうの産地、茨城県!」(山縣さん)

あんこう鍋、刺し身セットなど4品のメニュー写真

「お食事処 ごとう」であんこう鍋(写真左)などをテイクアウトして冬の味覚を満喫

「お食事処 ごとう」では、例年12月下旬からあんこう鍋のシーズンがスタート。大きめの鍋を持参してお店を訪れれば、あんこう、野菜、スープを購入できます(予約必須)。サイトに戻って温めながら食べれば、体が芯から温まり、寒い冬の夜も至福の時間に大変身。

ほかにも旬の魚で作った晩酌セットや刺し身盛り合わせ、ピザなどもテイクアウトできるそう。

海をバックにしたRVパーク写真

サイトの目の前が海という絶好のロケーション。施設内にドッグラン(有料)もあり、夜は22時まで、翌朝10時まで利用可能

また、年間100万人を動員する人気スポット「那珂湊おさかな市場」までクルマで約10分、地元で水揚げされた魚や加工品が並ぶ「大洗海鮮市場」まではクルマで約16分と、食いしん坊にはたまらない立地も魅力。冬の味覚を探しに出かけてみては。

【施設情報】RVパークランドポートAjigaura
住所:茨城県ひたちなか市阿字ケ浦町434
電話:070-9167-8403
利用可能台数:22台
利用料金(1泊):4,000円(普通サイズ。Eサイトは+500円)、6,600円(大型車・トレーラーなど) ※ハイシーズン+1,000円
チェックイン/アウト:IN 14時~21時/OUT 特になし~10時
設備など:電源 〇(有料)、ゴミ処理 〇(300円、ペットボトル・ビン・缶の処理は無料)、入浴施設 〇(シャワー1泊2日500円)、サイドオーニング展開 〇、チェア・テーブル展開 〇、ペット 〇
RVパークランドポートAjigauraウェブサイト

さまざまな“あたたかさ”で冬の車中泊旅を楽しもう

冬の屋外でアウトドア料理を楽しむ家族

冬の車中泊旅は防寒・保温対策を行うことが大前提。そこにエリアや設備、食といった“現地で温まれる要素”をプラスすれば、快適さも満足度も高まります。今回紹介したRVパークのように、さまざまな暖かさを取り入れて、冬ならではの車中泊旅を楽しみましょう。

山縣麻人さんプロフィール

キャンピングカーの前でピースサインをする男性

やまがた・あさと / くるま旅クラブ事務局長。2018年よりカムロードベースのキャブコン「オルビスユーロ」で日本一周の旅を開始。現在も新しい場所への探訪を続けている。キャンピングカー歴7年の経験を生かし、2022年からはくるま旅クラブの事務局長としてキャンピングカーユーザーのサポートに日々奮闘。「キャンピングカーは行楽にも防災にも使える万能な存在」という信念のもと、実体験に基づいた情報発信を心がけている。

「くるま旅クラブ」とは

一般社団法人日本RV協会の子会社・くるま旅クラブ株式会社が運営する有料の会員制クラブ。キャンピングカーオーナーや車中泊旅を楽しむユーザーに向け、車中泊ができる提携施設や割引特典などを提供。2026年1月現在の会員は約2万1000人。
くるま旅クラブウェブサイト

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