夏の車中泊、寝苦しさ解消! 関東近郊の「涼しいRVパーク」5選! 千葉や埼玉の秘密基地も!?
車中泊の達人厳選! 標高1,000mから低所でも天然クーラーで涼しい・快適・楽しいRVパーク夏の夜も車中泊でぐっすり快眠したい! 関東近郊の「涼しいRVパーク」をキャンピングカー歴7年、くるま旅クラブ事務局長・山縣麻人さんに教えてもらいました。標高1,000mの高所スポットから海風や森の天然クーラーで涼しい5か所のRVパークは、アクセスの良さ、入浴施設あり、アクティビティも充実。これまで数々のRVパークを利用してきた車中泊の達人が、涼しいだけじゃない、快適で楽しいRVパークを厳選。夏の車中泊旅を楽しみましょう!
夏のクルマ旅は、どこで車中泊するかがカギ!
夏の車中泊旅で最も厄介なのが「暑さ」。特に、エンジンオフでも使えるクーラー非搭載の車両の場合、暑くて眠れないどころか、体調を崩すリスクもあります。
「以前はそこまで気にならなかった夏の暑さですが、ここ数年の暑さは異常。安全かつ快適なクルマ旅を考えるなら、涼しい車中泊場所を選ぶことが重要なポイントとなります」
そう話してくれたのは、キャンピングカーや車中泊ユーザー向けの会員制サービス「くるま旅クラブ」事務局長の山縣麻人さん。キャンピングカー歴7年、日本一周の旅を経験し、全国のRVパークを利用してきた車中泊の達人です。
今回はそんな山縣さんに、夏でも涼しく車中泊ができる関東近郊のおすすめRVパークを教えてもらいました。
そもそも「RVパーク」ってなに?
認定施設の駐車場が「RVパーク」として活用されていることが多い。写真はDANRANアウトドアフィールド RVパーク(栃木県)
「RVパーク」とは、一般社団法人日本RV協会が認定した「車中泊専用スポット」のこと。
同協会はキャンピングカー文化の普及や発展などを目的に、快適かつ安心して車中泊ができる場所として全国にRVパークの設置を進めています。
道の駅やキャンプ場、温浴施設やホテル、飲食店などさまざまな施設と提携し、いくつかの条件を満たしたその施設の一部(主に駐車場)を車中泊スポット=RVパークとして認定。
その条件とは、24時間使用可能なトイレ、100V電源が使える、ごみ処理可能、近隣に入浴施設があるなど、車中泊旅の快適性を向上させるもの。RVパークの利用は有料になりますが、快適な設備を使え、堂々と安心して車中泊ができるメリットはかなり大きいはず。また会員登録など不要で誰でも利用できる手軽さも魅力です。
2025年7月現在、全国に539か所のRVパークが開設されており、最近では千葉県のローソン6店舗の駐車場をRVパークとして活用するという実証実験も開始され、注目を集めました。
関東近郊の夏でも涼しいRVパーク5選!
車中泊旅で便利に活用できるRVパークですが、そのなかでも涼しく快適に過ごせる、関東近郊のスポットを山縣さんに教えてもらいました。
「涼を求めるなら“標高を上げる”のが基本。でも海風や木陰など標高以外の要素でも、涼しさを感じられる場所があるんです。今回は涼しさに加えて、首都圏からのアクセスの良さ、近隣に入浴施設がある、アクティビティが楽しめるなど、快適性と楽しさも重視して5つのRVパークを選んでみました」(山縣さん)
【長野県】RVパークゆーとろん水神の湯
まずは夏の車中泊における鉄則を満たす“標高の高い”RVパークをご紹介。
「RVパークゆーとろん水神(すいじん)の湯」は長野県諏訪郡・入笠山の麓に位置し、標高はなんと約1,000m。
一般的に標高が約100m上がるごとに気温は約0.6℃下がるとされており、仮に平地(標高0m)で気温が26℃だった場合、標高1,000mでは単純計算で約20℃。それだけで涼しさを体感できます。
周辺は自然豊かな環境でリラックスできる
「ここは真夏でも夜の気温が20℃台前半と涼しく、快適に眠ることができます。標高約1,000mと聞くと、行きづらいのでは? と感じるかもしれませんが、中央自動車道・諏訪南ICからクルマで約7分とアクセス良好なのも魅力です」(山縣さん)
ゆーとろん水神の湯はpH10.3の強アルカリ単純硫黄泉で“美肌の湯”として人気
併設の温浴施設「ゆーとろん水神の湯」は源泉掛け流しの露天風呂や内湯、サウナまでそろう充実ぶり。
福よし名物のとろけるハンバーグ
2025年4月には食事処「福よし 長野富士見店」がオープンし、名物「とろけるハンバーグ」は旅のごちそうにぴったり。涼しさとおいしさで、心身ともにリフレッシュできるRVパークです。
【施設情報】
RV
パークゆーとろん水神の湯
所在地:長野県諏訪郡富士見町富士見9547
電話:0266-62-8080(RVパークの問い合わせのみ)
利用可能台数:7台
利用料金(1泊):2,750円~
RVパークゆーとろん水神の湯ウェブサイト
【群馬県】谷川岳RVパーク
日本百名山のひとつ、谷川岳の麓にある標高約650mのRVパーク。首都圏からクルマで約2時間半のアクセスで、雄大な自然を間近に感じられます。
JR土合(どあい)駅のすぐそば。キャンプ場も併設する
「東京都心部より5~8℃ほど気温が低く、夏でも涼しく過ごせます。ここに来たらラフティングやキャニオニングなどの川遊びもおすすめ! クルマで5~10分圏内にツアー会社が5社もあるんです。スリル満点のアクティビティで、暑さを吹き飛ばせますよ」(山縣さん)
谷川岳ドライブインのレストランでおいしいご当地グルメを堪能
RVパークを併設する谷川岳ドライブインでは、地元の山菜やマイタケを使った山の幸グルメや名物のそばやうどんを堪能できます。
またクルマで約5分の谷川岳ヨッホ(旧谷川岳ロープウェイ)のロープウェイとリフトで終点の天神峠展望台まで行けば、標高約1,500mの絶景とひんやり空気が待っています。
【施設情報】
谷川岳RVパーク
所在地:群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽土合220
電話:0278-72-5222(RVパークの問い合わせのみ)
利用可能台数:5台
利用料金(1泊):3,000円~
谷川岳RVパークウェブサイト
【山梨県】RVパーク Annex 道志
山梨県と神奈川県の県境にある道志村は9割以上が山林で、標高に400~900mと差があるのが特徴。そのなかで「RVパーク Annex 道志」は標高約750mの高所に位置しています。
「東京の都市部よりも3~5℃低い清涼な空気を体感でき、寝苦しい熱帯夜から解放されるはず。また、すぐそばを流れる道志川の天然クーラーで涼みながら、家族で川遊びや釣りなどアクティビティを楽しむのもおすすめです」(山縣さん)
入浴施設は24時間利用可能
全サイトでBBQ、焚き火(器具持参のこと)がOK。隣接施設の檜風呂やシャワーは30分単位の貸し切り制で家族利用にもぴったり。Wi-Fi完備でワーケーション利用にも人気です。
【施設情報】
RV
パーク Annex 道志
所在地:山梨県南都留郡道志村下善之木10171-2
電話:090-5095-0575(8時~18時)
利用可能台数:21台
利用料金(1泊):3,500円~
RVパーク Annex 道志ウェブサイト
【千葉県】RVパーク 214KATSUURA
標高が低くても夏に涼しく過ごせる場所として、山縣さんが教えてくれたのが千葉県勝浦市にある「RVパーク 214KATSUURA」。複合リゾート施設の並びにある閑静なスポットです。
「勝浦市は猛暑日がないことで有名で、朝晩はとても涼しく過ごしやすい。水深があって水温が低い近海の海風が涼を運んでくれるから、標高約100mのスポットながら快適な夏の車中泊が可能です」(山縣さん)
4サイトに小型犬専用の囲いがあり、ペット連れでも安心
それに全サイトに100V15A電源付き(無料)だから、扇風機などの暑さ対策家電も安心して使用OK。
クルマで約5分の鵜原(うばら)海岸をはじめ、御宿(おんじゅく)、鴨川などの観光地へもアクセス良好。房総半島めぐりの涼しい拠点としてもおすすめです。
【施設情報】
RVパーク 214KATSUURA
所在地:千葉県勝浦市守谷1516-1
電話:080-8108-8825(9時~17時)
利用可能台数:12台
利用料金(1泊):3,000円~
RVパーク 214KATSUURAウェブサイト
【埼玉県】メッツァRVパーク
ムーミンの物語の世界を体感できる「ムーミンバレーパーク」と北欧をテーマにした商業施設「メッツァビレッジ」で構成される複合施設「メッツァ」。このエントランスにあるRVパークは、なんと200台が利用可能と多くの車中泊ユーザーに対応しています。
「こちらも標高は約122mと低地。さらにエンターテインメントエリア内ですが、RVパークがあるのは森と宮沢湖に囲まれた奥武蔵自然公園内。森の木陰と湖からの冷涼な風のおかげで、夏でも涼しさを実感できます。北欧っぽい雰囲気も心地いいはず」(山縣さん)
徒歩5分には宮沢湖温泉「喜楽里別邸」があるので、高濃度炭酸泉や岩盤浴で暑さで疲れた体をリフレッシュできますよ。
【施設情報】
メッツァRVパーク
所在地:埼玉県飯能市宮沢327-6
電話:0570-03-1066(平日10時~13時・15時~17時、土日祝10時~13時・15時~18時)
利用可能台数:200台
利用料金(1泊):4,000円~
メッツァRVパークウェブサイト
人気RVパークは早めの予約を!
夜の雰囲気も心地いいRVパーク Annex 道志
暑い季節でも涼しいRVパークは、シーズン中はすぐに予約が埋まってしまう人気ぶり。いまからお盆期間の予約は難しいかもしれませんが、ハイシーズンを少しずらせば予約可能な日が見つかるかも。旅の予定が決まったら、早めの予約がおすすめです。
また気象庁の予報によれば、8月~10月は全国的に平年よりも気温が高くなる見込みで、残暑が長く続きそうです。9月以降も涼しいRVパークを活用すれば、快適な車中泊旅が楽しめますよ。
山縣麻人さんプロフィール
やまがた・あさと / くるま旅クラブ事務局長。2018年よりカムロードベースのキャブコン「オルビスユーロ」で日本一周の旅を開始。現在も新しい場所への探訪を続けている。キャンピングカー歴7年の経験を生かし、2022年からはくるま旅クラブの事務局長としてキャンピングカーユーザーのサポートに日々奮闘。「キャンピングカーは行楽にも防災にも使える万能な存在」という信念のもと、実体験に基づいた情報発信を心がけている。
「くるま旅クラブ」とは
一般社団法人日本RV協会の子会社・くるま旅クラブ株式会社が運営する有料の会員制クラブ。キャンピングカーオーナーや車中泊旅を楽しむユーザーに向け、車中泊ができる提携施設や割引特典などを提供。2025年7月現在の会員は約2万1000人。
くるま旅クラブウェブサイト
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