評論家が選ぶ感動夜景スポット8選！ 冬ドライブ2025年決定版

●丸の内ハウス 東京都千代田区丸の内1-5-1新丸ビル7F Tel. 03-5218-5100（丸の内コールセンター） 駐車場：あり（丸の内パークイン）

東京駅前の新丸ビル7階の飲食フロア「丸の内ハウス」は、個性的なレストランやバーが集まり、仕事帰りのビジネスパーソンや観光客でにぎわっています。2025年、フロアの屋外テラスから見える東京の夜景が、新たに「日本夜景遺産」に認定。皇居側、丸ビル側、東京駅側の3つのエリアに分かれているのが特徴で、それぞれ異なる絶景を眺められます。東京駅の歴史的建造物のライトアップ、皇居方面の緑地と高層ビル群の光と影のコントラスト、駅前広場から続く街路灯のイルミネーションなど、どの方向を眺めても大都会・東京ならではの息吹を感じさせてくれます。食事を楽しみながら、ゆったりと洗練された街の夜景を堪能しましょう。

（写真提供＝一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューロー）

（写真提供＝木更津市観光振興課）

●太田山公園展望台 千葉県木更津市太田2-16 Tel. 0438-23-8467（木更津市役所 都市整備部 市街地整備課 公園係） 駐車場：あり

桜の名所としても有名な木更津市の太田山公園。公園の山頂部には、高さ28mの無料展望台、「きみさらずタワー」があり、木更津市の街や東京湾、夕暮れ時には富士山と、多方面の夜景が観賞できます。市街地の家々に灯る光は、昭和・平成の昔懐かしい日本の原風景を見ているかのよう。都会の派手なネオンや騒がしい街に疲れた現代人の心を和ませてくれる穴場スポットです。「きみさらず（君去らず）」の名は、日本武尊（やまとたけるのみこと）の妃、弟橘媛（おとたちばなひめ）が嵐を鎮めるために海へ身を投じ、それを悲しんだ日本武尊が何日もこの地を去らなかったという、悲恋伝説が由来となったと伝わっています。パートナーや家族、友人など、親しい人と絆を深めるために、訪れてみては。

（写真提供＝Y Cruise）

ガイドが楽しく横浜の夜景の名所を案内

●SEA BASS Tel. 045-662-6125（Y Cruise）料金：大人3,000円、小人2,000円（60 分クルーズ、土日祝などに運行）

船上から横浜の夜景を楽しめる「SEA BASS（シーバス）」。横浜駅東口のベイクォーターから出発し、みなとみらいの大観覧車や高層ビル、ライトアップされた赤レンガ倉庫、マリンタワーなど、横浜の名所を船で巡ります。横浜は「日本新三大夜景都市」に選定された、いま最も夜景観光が楽しい街。数多くのスポットでイルミネーションや光の演出があり、街全体が明るくきらびやかな光に包まれています。そんな今季ならではの横浜を、解放感あふれる海の上から眺めれば、記憶に残る夜になること間違いなし。手前の水面に反射して光が倍増して見えるのも、夜景クルーズの魅力です。

●岐阜城 岐阜県岐阜市天主閣18 Tel. 058-263-4853 駐車場：あり（金華山の麓にある岐阜公園の駐車場〈有料〉に駐車し、ぎふ金華山ロープウェーで岐阜城へ） ※改修工事に伴う休館は2026年5月中旬から2027年10月下旬を予定 ※夜景サミット2025 in 藤沢（2025年11月27日開催）にて、高田城（新潟県上越市）、松本城（長野県松本市）とともに、「日本三大夜城」に認定されました

岐阜市の象徴、標高329m（国土地理院の三角点設置箇所）の金華山にそびえる岐阜城。戦国時代は斎藤道三や織田信長が居城とした場所で、現在の城は1956年に再建されました。金華山のふもとの岐阜公園から山頂付近までは、ぎふ金華山ロープウェーでアクセスが可能。岐阜城の天守からは、岐阜市街はもちろん、長良川や濃尾平野、名古屋市街、伊勢湾まで、大パノラマの夜景が一望できます。特徴的なのは、天守の瓦屋根越しに伸びやかな景色を撮影できるところ。一国一城の主になった気分で、眼下に広がる奥行きのある夜景を満喫できます。また、2026年5月中旬からは、改修工事が予定されているため、岐阜城のパノラマ夜景を見たいなら今シーズンが外せません。帰りは、夜景スポットとして有名な金華山ドライブウェイのドライブもおすすめ。

●日本平ホテル 静岡県静岡市清水区馬走1500-2 Tel. 054-335-1131 駐車場：あり

静岡を代表する観光地の日本平は、夜景の名所としても有名。一番の魅力は夜の富士山が眺められること。富士山の積雪や天候、月明かりなどの条件が整えば、夜空に映える富士のシルエットを観賞できます。手前には、オレンジに輝く清水港や市街地の明かり、奥には伊豆半島と、ここでしか出会えない絶好のロケーションが広がります。また、公共展望台や「日本平夢テラス」などの夜景観賞場所が複数あるのもポイント。なかでもおすすめなのが、「日本平ホテル」の約1万5000坪の芝生庭園。宿泊客でなくても自由に入ることができ、広大な芝生に寝ころびながら存在感のある富士山と日本平の夜景を一望できます。ホテルでは夜景を楽しみながら食事ができるレストランやバーも。

●大津SA上り ・下り 滋賀県大津市朝日が丘2-8-1 Tel. （上り）077-527-0781 /（下り）077-510-7350　【➀JAF優待（上り）】（LAKE SIDE COFFEE） 【➁JAF優待（上り）】（レストラン叡山）

名神高速道路上にある日本初のSAで、上下線ともに広大な夜景が楽しめるスポットとして人気。下り線の3階建ての施設の屋上には展望デッキがあり、高速道路を行き交うクルマの光越しに琵琶湖周辺の夜景が一望できます。西側にはぼんやりと稜線が浮かび上がる比叡山がそびえ、手前には大津市街地の温かな光、その向こう側には琵琶湖、奥には琵琶湖大橋の明かりと、琵琶湖の闇と街の光のコントラストが絶妙。上り線は、レストランから夜景が一望できるほか、ハート形の記念碑が設置された展望広場も。関西エリアを夜にドライブするなら、大津SAの夜景は外せません。

●伊予灘SA上り ・下り 愛媛県伊予市宮下 Tel. 089-946-7755（上り）/ Tel.089-946-7775（下り） 駐車場：あり　【JAF優待（上り）】 【JAF優待（下り）】

松山自動車道の伊予灘SAは、上下線ともに美しい夕日と夜景が楽しめるスポット。SAはやや高台に位置し、上り線と下り線のそれぞれにある展望広場からは、道後平野や松山市街地の夜景を眺められます。手前には住宅街の影、その向こうには天の川のように横に連なる街明かりがまばゆい光を放ちます。夜景もおすすめですが、日没から夕暮れ時の美しい景色も必見。茜色から青く染まっていく広大な空の移ろいは、眺めているだけで心が癒やされます。恋人の聖地としても話題のSAで、上り線にはハート形のトピアリーがあり、冬季は期間限定で点灯を予定しています（写真は過去の様子）。

●弓張岳展望台 長崎県佐世保市小野町 Tel. 0956-22-6630（佐世保観光情報センター）駐車場：あり

標高364mの弓張岳山頂にあり、佐世保の夜景スポットとして有名。佐世保は軍港として発展してきた歴史があり、造船所や米軍基地などで使われるナトリウム灯のオレンジ色の光が特徴的です。長崎の夜景スポットの定番、稲佐山や鍋冠山から見える夜景は白色が中心の“銀の夜景”。それに対して、佐世保の夜景はゴールドに輝く“金の夜景”で、独特な世界観に包まれます。オレンジ色に輝く明かりは、高揚感をもたらしパワーをみなぎらせてくれます。元気が不足したとき、運転で少し疲れたときに立ち寄って、オレンジ色の夜景のエネルギーを存分に感じてみてください。

夜景がきれいなドライブスポットを紹介しました。夜景鑑賞は、忙しい日常から離れて気持ちがリセットされる、癒やしの時間。この冬、大切な人とクルマでドライブしながら、目の前に広がる夜景とともに思い出に残る夜を過ごしてみては。

丸々もとお

まるまる・もとお 夜景評論家、夜景プロデューサー、イルミネーションプロデューサー。（一社）夜景観光コンベンション・ビューロー代表理事。「夜景」の美しさを景観学、色彩心理学などをベースに評論する等、夜景の本質を浮き彫りにする独自の「夜景学」の構築に取り組んでいる。神戸市、横浜市、長崎市等、多数の自治体で夜景観光アドバイザーを歴任。年間数十か所、各地のイルミネーションをプロデュースしている。著作は70冊以上。著作は70冊以上。最新作に『イルミネーション ナイトエンタテインメント2026』（ぴあ）、『世界夜景紀行』（光文社新書）。
丸々もとおのスーパー夜景サイト　http://www.superyakei.com
一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューロー　http://www.yakei-cvb.or.jp/