バンコン並みの価格で手に入るキャブコン4選【1000万円以下】
お値段以上!? ゆったり快適な“車中泊向け”キャブコンを横浜キャンピングカーショー2025で発見!ベース車よりもちょっぴりワイドで背が高い住居専用スペースを架装したキャブコンは、バンコンよりもゆったりくつろげます。いつかはキャブコン……と憧れますが不安はやっぱり価格。「横浜キャンピングカーショー2025」で、価格の不安を一掃するキャブコンを見つけてきました。
「キャブコン=高嶺の花」ではない
キャンピングカーの主流は、ミニバンやワゴンなどをベースにキャンピング仕様に変換(コンバージョン)したバンコンです。慣れたクルマがベースですから、さほどサイズ感に戸惑わずに済むし、駐車場探しが楽だと人気を博しています。
けれども車内で過ごしているうちに「もっと広いといいのに」と思うことも多いでしょう。
トラックやバンの後ろに居住用シェルを架装したキャブコンは、同クラスのバンコンに比べてゆったり。断熱性にもすぐれていてストレスなく車内でくつろげます。それに大きく見えても、案外小回りが利くので高さと長さに気をつけて“急”のつく操作をしなければ、運転にはすぐ慣れます。
カトーモーター「パブロ」。展示車両は1102万5300円
ハイエースベースのバンコンながら展開しやすい引き出し式ベッドと二段ベッド、後部にはフリールームを備えている
今やバンコンでも800万円以上は珍しくなく、1000万円オーバーのモノだってありますし、お手頃価格のキャブコンも。必ずしも「キャブコン=高嶺の花」ではないのです。
そこで、10月18・19日に神奈川県のパシフィコ横浜で開催された「横浜キャンピングカーショー2025」で、1000万円以下で快適なコスパ良好キャブコンを探してきました。
にぎやか家族にうれしい6人就寝のライトキャブコン
A to Z「ACE-S type1」(651万2000円/展示車757万90円)
ボンゴトラックなどをベースとするちょっぴり小さなライトキャブコン。小回りが利くので住宅街の駐車場でも焦らず運転できると大注目のカテゴリーです。
「ACE-S type1」は600万円台からというバンコン並みの価格ですが、L2000×W1620mmのバンクベッド、各L1800×W780mmの2段ベッド、そしてフロアベッドはL1850×W1220mmで6人乗車/大人6人就寝を実現。家族はもちろん、遊び仲間とのアクティビティー満喫旅にも重宝します。
FFヒーターやクーラーはオプションですが、それらを搭載した展示車両でも700万円台。4人就寝で広々とした調理スペースを持つリアエントランスのType2もあります。
2段ベッドには窓、バンクベッドにもサンルーフがあり圧迫感を低減
コンロではなく電子レンジを備えたギャレー。玄関脇の冷蔵庫ドアはソファに座ったまま取り出せる向きになっています
ギャレーはコンパクトでもシンクは広く、使いやすい
オプションのクーラーは二段ベッド上部に装備
広くて明るいリビングが魅力
キャンパー厚木「Grand Puppy(グランドパピー)」(872万3000円/展示車968万9900円)
ベース車両はパワフルで扱いやすいカムロード。車幅は1740mmのまま、全長を4970mmに伸ばしてコンパクトながら8人乗車/6人就寝を実現しています。うれしいことにFFヒーターやクーラーは標準装備。
後部から出入りするリアエントランスはリビングが広く、ドアを開けっぱなしにしても中が見えにくくプライバシーを確保できるというメリットがあります。また、両側の窓が大きく、自然光がたっぷり入る心地よさも見逃せません。
防水フロアのマルチルームは実用サイズで、外部からもアクセス可能。遊び道具の収納にも重宝しそう。
明るく、広々としたリビング。遮光カーテン付きなので夜は光が漏れない
調理はコンパクトなカセットコンロで。走行時は隠しておける
マルチルームはオプションのトイレを装備
収納も広々、就寝も思いのまま! 業界初の常設可変ベッド
ナッツRV「Joly Bee(ジョリビー)Yグランデ」(900万9000円/展示車987万6490円)
カムロードベースで幅1960mm、全長4790mmの大きすぎないキャブコンでおなじみの「Joly Bee(ジョリビー)」に、業界初の上段の高さを変えられる2段ベッドを採用したType Yが登場。マルチルーム付きで、かつ十分な収納スペースも欲しいという声に応え、常設ベッドの位置を変えることでベッド下収納庫の容量を増やせる、ありそうでなかった“常設可変ベッド”を採用しています。
マルチルームはトイレにするほか、FFヒーターを装備して乾燥室とするなどアイデア次第で活用できます。6人乗車/4人就寝。
マルチルーム付き常設2段ベッドのType Wと、マルチルームなしのType Xのいいとこどりをしたレイアウト
外部シャワーにもなる蛇口を備えた広々としたキッチンスペース。冷蔵庫も60Lという大容量
家庭用エアコンはエントランス上に装備。ナッツRV自慢のEVOLITEシステムを搭載しているので8時間ほど使用できる
低めで寝転びやすい常設ベッド。上の段(茶のライン)にベッドをセットすれば収納庫を増やせる
マルチルームなしで広々! エアコンの効きもいい
東和モータース「MOBBY(モビー) RWB」(812万9000円/展示車820万3800円)
あえてマルチルームを装備せず、後部の常設ベッドはL1806×W1400mmのダブルサイズ。バンクベッド(L1806×W1790mm)に2名、ソファをベッド展開したダイネットベッド(L1920×W900mm)1名を加えて大人5名が楽に眠れるレイアウトです。
住居部分は高断熱コンポジットパネルを採用し、家庭用エアコン、玄関には網戸を標準装備。FFヒーターはオプションですが、マルチルームがないので心地よい空気が隅々までいきわたり一年中快適に過ごせます。7人乗車/5人就寝。
マルチルーム付きのタイプR2B、リアエントランスのタイプDCもあります。
明るく圧迫感のないリビング。見通しがいいから子供の様子を見ながら作業できる
電子レンジと容量60Lの冷蔵庫を搭載。シンク下のパネルでバッテリーの残量を確認できる
大人が余裕で横になれるバンクベッドにも窓があり、外の様子を確認できる
ピックアップトラック+シェルという選択も
ベアーフィールド「オーバーランドキャンパーTP-3」(975万円)
ポップアップテント「ジェームス・バロウド」の販売を行うコイズミが発表していたのは、荷台に自由に着脱できるシェルを搭載したトライトン、「オーバーランドキャンパーTP-3」。いわゆるトラキャンです。
屋根部分がポップアップなのでキャブコンほどの高断熱というわけにはいきませんが、ソーラーパネルを備え、クーラーや50L冷蔵庫、温水ヒートポンプ、ルーフベンチレーターなど装備充実。外に水タンクを載せたり、シャワールームを作ったり、使いやすいようにカスタムできるのも楽しみです。5人乗車/4人就寝。
エントランスを入ってすぐに冷蔵庫、奥にソファを備えたレイアウト。バンクベッドのおかげで思いのほか広く感じる
電動ルーフリモコン、水やバッテリーの残量管理など、スイッチ類はクーラーの下に集めている
スコップや水タンクなど、専用金具を使ってシェルの外に固定できる
ハイコスパなキャブコンを探しにいこう
「快適装備」「運転しやすい」「1000万円以下」の三拍子がそろえば、がぜん、キャブコン購入が現実味を帯びてきます。
11月は8・9日に福岡県・マリンメッセ福岡、22・23日には東京都・お台場でキャンピングカーのイベントが開催されます。どうせキャブコンは高いから……とあきらめず、こうしたイベントや販売店に足を運び、ハイコスパなキャブコンのデキのよさを確かめてください。
大森弘恵
おおもり・ひろえ フリーランスのライター、編集者。主なテーマはアウトドアと旅で、ときどきキャンピングカーと料理の記事も。身軽なソロキャンプ歴は約40年、愛車はヤマハ・WR250R
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