ソロ車中泊にぴったりな軽キャンパー5選! 軽バンコン&軽キャブコンを比較
軽トラベースのちっちゃなキャブコンと軽バンコンで快適なソロ車中泊旅を!ひとりでふらりと出かけて釣りやスキーを楽しむソロ旅にちょうどいいのが軽自動車ベースの軽キャンパーです。軽キャンパーではバンコンタイプとキャブコンタイプ、どちらを選べばいいのでしょう? 10月に開催された「横浜キャンピングカーショー2025」で、どうにもならない暑さを見据えたクーラー付き(一部オプション対応)モデル&話題の軽キャンパーを探してきました。
寝るだけ&狭い駐車場なら軽バンコン
軽自動車をベースとする軽キャンパーは、ソロやソロ+ペットとの旅にぴったり。趣味のための2台目として狙っている人は多いのでは?
ただ、気になるのが車内の広さとパワーでしょう。
軽キャンパーにもベース車を生かした軽バンコン、軽トラにシェル(居住スペース)を載せた軽キャブコンがあります。
軽バンコンは後部がスライドドアのものが多く、狭い場所でも荷物の出し入れをしやすいのがメリット。ベッドやキャビネットを取り付けて重くなっていますが、ターボ車がベースなら割合グイグイ走ります。キャブコンタイプに比べて価格控えめなものが多く、それにベッド展開の手間はありますが、車内を目いっぱいベッドとして使えて手足を伸ばせるのも利点と言えます。
取り替え簡単なペットボトル利用のシンクが便利
ぷちキャン「WAG」(311万3000円/展示車358万3580円)
エブリイ JOINターボを架装した「WAG」はペットとの旅を意識してDCクーラーとポータブル電源用配線、外部電源差し込み口を標準装備。
「大容量のタンクは交換も管理も大変」という声を拾い上げ、清水タンクも排水タンクもペットボトルを利用する充電式ハイドレーション水栓を採用。しかも手をかざして水を出すので狭い車内でも操作しやすいんです。このハイドレーション水栓のみの販売もしているので、DIY派やほかの軽キャンユーザーも導入OK。
ベッドサイズはL1800×W1200mmで4人乗車/2人就寝。
ハイルーフなので上部にキャビネットを備えても圧迫感なし。テーブルは高さ4段階可変式
2Lペットボトルをそのままセットするのでいつでもきれい。「中の水を入れたのがいつだったのか思い出せない」なんてことがない
クーラーとFFヒーター、ソーラー充電装備のスゴイヤツ
ルートシックス「コンフィⅢ」(437万8000円/展示車498万9000円)
アトレー RSの天井とドアの断熱性を高め、床面にもセラミック塗装断熱を施した軽キャン。標準装備のクーラーとFFヒーターを効率よく利用できると評判のモデルです。
クーラーはもちろん、低燃費で知られるFFヒーターだって電気がないと点火やファンなどを動かせませんが、「コンフィⅢ」には200Ahリン酸鉄リチウムイオンバッテリー、ソーラー&走行充電、外部充電差し込み口、バッテリー残量計を装備していて快適環境を作るのに必要な電気を管理しやすくなっています。4人乗車/2人就寝。
クーラーを隠すように有孔ボードを装備していて、眼鏡や鍵などちょっとした小物の収納に役立つ
スキー旅に不可欠なFFヒーターを標準装備。足もとからあたためてくれるのであるとないとでは大違い
雨が降っても軽キャブコンなら車内で調理できる
キャブコンタイプに装備された広めのシンクと調理台
軽キャブコンのエントランスは押し戸(開き戸)で、狭い場所で荷物を出し入れするのは苦手。ですが、開閉音が静かで夜のキャンプ場やRVパークでもさほど気になりません。
車内はゆったりしているし、8ナンバー登録しているものであれば広めの調理スペースを確保しているものが多く、雨の日や寒い日でも車内で調理OK。
それにポップアップルーフやバンクベッドを採用して4人就寝を実現するものも珍しくありません。車内空間を考えると1〜2人でくつろぐのが現実的ですが、時々家族と出かけるなんてこともできるんです。
調理スペースが広くて料理好きも満足
A to Z「ACE-C」(441万1000円/展示車562万2870円)
マツダスクラムトラックベースの軽キャンですが、バンクベッド(L2000×W1600mm)とL2000×W1200mmのフロアベッドを装備して4人乗車/4人就寝。
容量49Lの冷蔵庫やワイドな調理スペースなど軽トラベースとは思えないほどキッチンまわりが充実しています。季節を問わず出かけるならFFヒーターとクーラー、電子レンジはマストですが、これらはオプションで用意しています。
ちなみにバックエントランスの「ACE-CB」は対面ソファ仕様。フロアベッドの長さが1700mmとちょっと短めですが、行き来しやすさを優先して「ACE-CB」を選ぶのも手です。
L型に並んで座るソファ。奥に入ると出づらいが、対面とは違って互いの足が干渉しない
断熱性が高いアクリル二重窓。バグネットとシェードを内蔵していて風や光をコントロールできる
ワイドな調理台。オプションの電子レンジを搭載すれば、車内で安全に調理できる
引き出し式シャワー蛇口を採用。ケトルなど高さのある容器に水をくむときもストレスなし
電気の減りを移動中にカバーできると長旅も安心
パパビルド「DOGGY(ドギー)エクストラ TYPE-L EVO」(528万円/展示車559万7130円)
ハイゼットトラックに300Ahリチウムイオンバッテリー、最大90〜100A走行充電ができるEVOシステムを搭載して、長期の旅行でも標準装備のクーラーを安心して使えます。
運転時に違和感の少ない全高1970mmですが、RVパークやキャンプ場に到着すれば後部が高くあがるポップアップルーフを採用して4人乗車/4人就寝。
L型にソファを配置していて足もとのゆとりもまずまず。シンク脇の調理台は広めですが、ソファがギリギリまで寄っているので調理台に手持ちのIHを置いて、テーブルで下ごしらえをするといった使い方になりそう。
後部が高く窮屈感を大幅に低減。クーラーはエントランス脇にあり、蒸し暑い日でも素早くクールダウン
シンクも調理台も広い。玄関脇から給排水タンクにアクセスできるのも便利
スッキリインテリアとポップアップルーフで圧迫感低減
新相武「Morning One Camper Just(モーニングワン・キャンパー・ジャスト)」(368万5000円/展示車402万7680円)
キャリイトラックにシェルを載せたキャブコンタイプで、4人乗車/4人就寝。あえてテーブルなし、インテリアになじむ標準装備のクーラー、シンクにふたをすればワイドなカウンターになるなど限られた車内でもスッキリさせることで圧迫感を低減しています。
湯沸かしや調理はカセットコンロで。シンクはこの軽キャンに関しては広めで手洗いやちょっとした洗い物も無理なくできそう。給排水タンクはなかなかの重さとサイズですが、車外の扉から出し入れできるのは助かります。
FFヒーターの設定がなく、ポップアップ部分の防寒は弱めなので冬は電気毛布がほしいところ。
テーブルがなくごちゃつきを感じないインテリア。小さな子といっしょの場合は、別途ミニテーブルを用意するといいかも
カタログには「小型シンク」と記されるが、軽バンコンの申し訳程度のシンクよりも広く、実用的
蒸し暑い夏にうれしいクーラーを標準装備。悪目立ちすることなくスッキリ収まっている
展示車は105Ahのサブバッテリーが2つ、走行充電システムも搭載しているがクーラーを利用するならやはり外部電源差し込み口はマスト
旅のスタイルに合った軽キャンを選ぼう
バンコンタイプもキャブコンタイプも、イベントのたびに個性的なモデルが登場しています。今回は猛暑対策のクーラー搭載モデルから選びましたが、スキー旅がおもな目的なら断熱性にすぐれたキャブコン×FFヒーター、運転しやすさと大きめの遊び道具を車内に積むならバンコンタイプなど、予算と旅のスタイルに合った軽キャンを見つけてください。
大森弘恵
おおもり・ひろえ フリーランスのライター、編集者。主なテーマはアウトドアと旅で、ときどきキャンピングカーと料理の記事も。身軽なソロキャンプ歴は約40年、愛車はヤマハ・WR250R
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