【長野】道の駅 八千穂高原の車中泊スポット「やちステーション」で正々堂々車中泊!充実設備と芝生サイトもある!
車中泊ユーザー絶賛! 人気の理由を徹底調査。独自の“仮眠ルール”も解説!長野県の道の駅 八千穂高原の「やちステーション」は、道の駅による独自の車中泊スポット。充実設備で快適&正々堂々と車中泊が楽しめると評判です。今回はやちステーションの人気の理由を徹底調査! さらに道の駅が掲げる「仮眠の定義」にも迫ります!
- 道の駅独自の車中泊施設「やちステーション」とは? RVパークと何が違う?
- 車中泊と仮眠は何が違う? 道の駅 八千穂高原の“明確ルール”に注目!
- 車中泊好きも大満足! やちステーションが選ばれる4つの理由
- 【理由1】芝生スペースでくつろげる! 広い区画とAC電源でリゾート気分
- 【理由2】 コインシャワーやコンビニも! 車中泊旅を支える充実施設
- 【理由3】標高800m! 夏は涼しく、冬はスキー拠点に最適
- 【理由4】ソフトクリーム特典やEバイク半額! 車中泊旅がもっと楽しくなるサービス
- 利用者の声「水場があれば完璧!」 ほぼ100点の車中泊スポット
- 道の駅 八千穂高原「やちステーション」は車中泊の新定番スポット!
道の駅独自の車中泊施設「やちステーション」とは? RVパークと何が違う?
2025年9月末にオープン1周年を迎えた「道の駅 八千穂高原」。この道の駅には車中泊施設「やちステーション」が用意されていて、会員登録不要で車中泊できるとドライブ旅好きの間で評判になっています。
有料の車中泊施設といえば、日本RV協会認定の「RVパーク」が広く知られていますが、やちステーションは道の駅 八千穂高原による独自の車中泊施設。
RVパークは全国に約580か所ありますが、道の駅併設RVパークは40弱と珍しく、さらに独自の車中泊施設というのは激レアかも!?
なぜ、あえて独自施設として運営しているのでしょうか? そこに人気の理由が……? 現地を訪れ、その魅力を探ってきました。
車中泊と仮眠は何が違う? 道の駅 八千穂高原の“明確ルール”に注目!
やちステーションを管理しているアドバンスの佐々木美織さん
車中泊の旅と聞くと、「道の駅や高速道路のSA・PAに泊まりながら旅をする」イメージをもつ方が多いかもしれません。でも実はコレ、要注意。
道の駅もSA・PAもドライバーなどが休憩するための施設。だから仮眠はOKでも宿泊目的の車中泊利用は、原則として禁止されているんです。
ただ、仮眠と宿泊の違いはあやふやで、何日も滞在しているドライバーであっても“仮眠だ”と主張されると管理者は拒否しづらいもの。
「仮眠の定義を設けたことで利用者のマナーが向上しました」と佐々木さん
「道の駅 八千穂高原では、駐車場での仮眠はOKですが宿泊はNG。車中泊は有料のやちステーションでと定め、仮眠の定義を明文化することでマナーが格段によくなりました」とは、やちステーションを管理しているアドバンスの佐々木美織さん。
オープン当初は夜中の騒音に悩まされたそうですが、車中泊と仮眠の定義を作ったことでマナー違反者に声をかけやすくなり、利用者のマナーが向上。
道の駅には24時間営業のコンビニがあるため夜間でもクルマの出入りはありますが、安心して過ごせるようになったんだとか。
それでは、道の駅 八千穂高原、やちステーションの定める仮眠と車中泊の定義をチェック。
≫道の駅 八千穂高原・駐車場でできる“仮眠”とは?
・休憩のために、車内で食事・睡眠をとって翌朝出発をする
・休憩のために、車内で数時間の昼寝をする
・車の外にテーブルや椅子などを出さない、広げない、干さない
・12時間を超えない時間の利用
上記以外は車中泊とみなし、やちステーション以外での車中泊は禁止。
チェックイン時に渡されるやちステーションの案内用紙。注意事項などが記載され、電源ボックスのカギが付いている
≫やちステーション利用ルール
・チェックイン(13時〜16時30分)からチェックアウトまで最大23時間/1日、最大5連泊利用OK
・AC電源利用可能
・駐車スペース脇の芝生でタープなど展開OK(焚き火・炭火は不可)
・21時〜翌7時はサイレントタイム
・アイドリングストップ
・指定ゴミ袋に入ったゴミのみ場内で引き取る
いかがですか?
駐車場での仮眠の定義は極めて常識的で、マナー向上を意識したもの。
一方、やちステーションはチェックイン受付終了時間が16時30分までと早いのが気になりますが、電源利用やゴミ処理(道の駅にゴミ箱なし)、車外でテーブル展開可能などサービスが充実。有料で利用する価値を高めています。
車中泊好きも大満足! やちステーションが選ばれる4つの理由
道の駅内のEV充電ステーションと大型車用駐車場の間に位置している
やちステーションは、中部横断自動車道(長野県区間)の終点、八千穂高原ICのすぐそば。山梨県北杜市や長野県佐久市と軽井沢町をつなぐルート上にあり、目の前の国道299号の交通量はそこそこありますが、車中泊エリアは一番奥で国道には面しておらず、思いのほか落ち着いたロケーションです。
道の駅 八千穂高原の場内マップ。マップ下部の左寄りにやちステーションがある
やちステーションは全部で5台分のサイトがあり、到着順に選べます。観光バスやトラック用の大型車用駐車場とEV充電ステーションがそばにあり、音を気にする人は中央やEV充電ステーションに近い駐車スペース場所を指定するとよさそう。
「この辺りは星空がきれいで、紅葉も見事。夏でも涼しくて気持ちよく過ごせます」と佐々木さんが話すように、千曲川の支流・大石川の両側に茂る木々や星空を眺めながらのんびり過ごせるんです。
受付場所のビジターセンターは離れていますが、コンビニやシャワー、トイレ、ドッグランに近く、使い勝手のよいレイアウトも◎。
それでは、やちステーションが選ばれる理由について、さらに詳しく見ていきましょう。
【理由1】芝生スペースでくつろげる! 広い区画とAC電源でリゾート気分
芝生スペースは約7×2.3m
RVパークの中には駐車場然とした施設も珍しくありませんが、やちステーションは駐車スペース(約7×2.7m)の脇にほぼ同サイズの芝生スペースが付属しています。
芝生スペースでの焚き火や炭火は禁止ですが、タープを広げるのはOK。
ガスコンロやガスグリルの使用が可能
しかもカセットコンロやIHの利用は許可されているので、道の駅で購入した地元産の肉や野菜を焼いて青空の下でかぶりつく、なんてことができるんです。
バックドアの開閉をスムーズにできるよう通路も確保されていて、見た目以上に開放的です。
AC電源は100V/15A(1500W)
各区画にはAC電源(100V)ポストが備えられていて、チェックイン時に電源ポストの鍵を渡されます。コードを持参すれば扇風機や電気毛布を気兼ねなく利用できるので快適!
ちなみに区画にはパイロンが用意されているので、駐車スペースを塞いでおけば外出時に勝手に駐車されることはなく、連泊でも自由に入退場できますよ。
【理由2】 コインシャワーやコンビニも! 車中泊旅を支える充実施設
脱衣所が広めで使いやすいコインシャワー
やちステーション専用というわけではありませんが、トイレなど道の駅の設備をほかの利用者と譲り合って使用可能。
やちステーションはRVパークではありませんが、RVパーク開設基準をほぼ満たしていてかなり完成度が高く感じます。車中泊歴の長い人も快適だと太鼓判を押すほど充実!
ちょっと残念なのが専用の水場がないこと。トイレで歯磨きや洗顔はできますが、食器や食材は洗えません。もちろん洗濯もNG。食器に敷くアルミホイルやラップ、紙皿があると重宝します。
ファミリーマートは24時間営業なので心強い
やちステーションに隣接するコンビニは、ウエアや雑貨が充実しているファミリーマート。道の駅の敷地内ということもあり、地元土産やペットフードまでそろっていました。
ちなみに最寄りの温泉は、クルマで15分ほどのところにある源泉掛け流し「八峰(ヤッホー)の湯」。チェックイン後でも営業時間には間に合いますが、気が緩んで到着直後にお酒を飲んでしまうこともあるでしょう。
そんなときはファミリーマートのスタッフに声かけを。店内の男女別コインシャワーが利用できるので、寝る前にさっぱり汗を流せます。
シャワーの料金は10分400円(現金のみ)
オープンして1年ほどなので設備はきれい。脱衣所が広めで清潔な洗面台とドライヤーがついているのがポイント。
安心して走りまわれる芝と土のドッグラン
ペット連れにうれしいドッグラン(無料)は小型犬専用エリアと全犬種用エリアに分かれていて、小型わんこも全力で遊べます。
汚れてしまった足を洗ったり、水を飲ませたりできる水場付き
また、道の駅の直売所やコンビニにはペットフードも充実しています。親切。
佐久穂町の精肉加工店・福嶋屋の信州プレミアム牛や信州米豚など、ご当地食材をサイトで堪能!
道の駅の直売所では、お酒や乳製品、そしてバーナーで焼くだけでごちそうに変身する地元産肉や野菜が手に入ります。わざわざスーパーを探さなくてもいいのは道の駅併設ならではのメリット。
直売所前のswee。マイボトル持参でぜひ
道の駅内には信州大学開発の「信大クリスタル」で濾過し、よりおいしくなった水を無料で汲めるアクアスポット「swee」が3か所あります。
手持ちのボトルやコップで汲めるのでぜひ試して! まろやかな水は試す価値あります。ちなみに持ち帰りに便利なボトルも販売されていますよ。
【理由3】標高800m! 夏は涼しく、冬はスキー拠点に最適
八千穂高原スキー場までクルマで約20分
車中泊で快適に眠れる気温の目安は15〜25℃。10℃を切るようなら冬用寝袋や電気毛布の併用を考えなくてはなりません。
標高800mほどのやちステーションはカラリとして湿度低め。
10月は平均的な最低気温が10℃前後、日中の最高気温は15〜20℃で、寒すぎず、寝袋にくるまると心地よく眠れる車中泊には理想的な季節!
ちなみに8月の最低気温は20℃ほど、最低気温が氷点下となるのは12月から3月で、1年の半分が無理なく眠れる気温なのも見逃せません。
ビジターセンターとモンベルは隣り合わせ
なお、やちステーションの受付があるビジターセンターは、アウトドアショップ「モンベル」が隣接。
そしてクルマで約15分の場所に駒出池、20分弱の場所には雪質良好でツリーランも楽しめる「八千穂高原スキー場」が。春〜秋はハイキングや自転車ツーリング、冬はスキーやスノーボードのベースにもいい感じです。
【理由4】ソフトクリーム特典やEバイク半額! 車中泊旅がもっと楽しくなるサービス
写真左奥がやちステーションの受付。事前予約でテーブルや椅子、バーナーのレンタルも可能
道の駅の施設はすべてクレジットカードやQRコード決済に対応
チェックイン手続きを行うビジターセンターにはカフェ「やちカフェ」が併設。
やちステーション利用者はやちカフェのソフトクリーム1巻き増し、または飲み物10%割引、そしてレンタルEバイクも人数分の初乗り料金を半額で利用できるんです。
これらの特典は車中泊利用人数(最大5名)分まで適用という大盤振る舞いに感激必至。
南佐久エリアの観光情報やライブカメラで白駒池の様子がチェックできる
ビジターセンターには地元情報がぎっちり詰まっているので、チェックイン後、焙煎士監修のオリジナルブレンドコーヒーを楽しみながら滝めぐりや苔の森、天体観測など遊びの計画を立てられるし、Eバイクで身軽に周辺散策できるなんて。これはうれしいサービスです。
チェックインの1時間後から利用できるレンタルEバイク
「坂道が多いのですが、Eバイクなら……と利用される方が結構いるんですよ」(佐々木さん)
チェックアウトは12時。利用状況次第でアーリーチェックイン、レイトチェックアウトにも対応
チェックアウトは、チェックイン時に受け取った案内用紙をスタッフに手渡して完了。
営業時間外のチェックアウトになる場合のみ、ビジターセンター前のポストに案内用紙を投函してチェックアウトすることができます。
利用者の声「水場があれば完璧!」 ほぼ100点の車中泊スポット
トイファクトリーのバンコンでクルマ旅を満喫中のりょりょっちさん(左)&ゆみっちさん(右)ご夫婦
取材日には神奈川出身のりょりょっちさん&ゆみっちさんご夫婦が、愛犬ココっちとともに2泊していました。
ご夫婦は仕事を引退した8年前より全国のRVパークをめぐり、ゴルフや温泉を楽しんでいるそう。
こちらを利用したのは「鯉料理と温泉目当てで長野に来ました。軽井沢のRVパークも探していたのですが、ここは施設が充実していて涼しいので連泊。芝生スペースでくつろげるしドッグランで遊べるのもいいですよね。これで水場があれば100点です」と、りょりょっちさん。
モンベル佐久穂店限定Tシャツは、八千穂高原の白樺の森のイラスト
ゆみっちさんは旅先で、モンベルのご当地Tシャツを購入するようにしていて、こちらでも佐久穂店限定Tシャツを入手。
「道の駅の直売所で買い物をするときに、モンベルの会員カードを提示するとクッキーをもらえるんですよ」というお得情報も教えてくれました。道の駅内で食材やお土産を買えるのも便利。
道の駅 八千穂高原「やちステーション」は車中泊の新定番スポット!
新規オープンした施設は注目されやすく、いろいろな人が訪れます。思わぬ出会いがある半面、運営側が慣れないこともあり不手際やトラブルが起こりがち。
けれど道の駅 八千穂高原に付属するやちステーションでは、いち早くトラブルに対応するルールを決め、それを徹底。車中泊施設にはゲートがあるわけではありませんが、安全で過ごしやすいという評価を得ています。
情報発信にも力を入れていて、チェックインがてらお得なサービスを入手しやすいのも旅好きの心をわしづかみ。
課題もありますが、安全に過ごせるやちステーションは大切に見守りたい車中泊スポットです。
施設情報:やちステーション(道の駅 八千穂高原内)
住所:長野県南佐久郡佐久穂町畑1190-1
電話:0267-88-8902(ビジターセンター)
利用可能台数:5台
利用料金(1泊1台):2,700円
チェックイン:13時~16時30分
チェックアウト:~12時
アーリーチェックイン(9時~)/レイトチェックアウト(~17時)料金:1時間につき300円
レイトチェックイン(~18時)料金:1時間につき1,000円
ゴミ袋料金(指定45L):300円
レンタル用品:テーブル、チェア、カセットコンロ(ガス別途)
やちステーション予約はこちらから
大森弘恵
おおもり・ひろえ フリーランスのライター、編集者。主なテーマはアウトドアと旅で、ときどきキャンピングカーと料理の記事も。身軽なソロキャンプ歴は約40年、愛車はヤマハ・WR250R
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