冬の車中泊は“電気系あったかアイテム”で手軽に速暖! 安心して使える5つのアイテム
ポタ電対応&モバイルバッテリー専用品で暖かさを持ち運べる!冬の車中泊で「寒くて眠れない」を解消! 電気毛布にパネルヒーター、温冷庫など、持ち運びOKで車内ですぐに使える電気系あったかアイテムを、車中泊&キャンプに詳しいアウトドアライター・大森弘恵さんが厳選。寒い冬の車中泊でもぬくぬく安心、最新の5製品をチェック!
寒い冬の車中泊、アイドリングストップで手軽に温まるには?
※写真はイメージです
渋滞のない夜間に都市部を脱出し、目的地周辺をゆっくり巡ることができる車中泊旅。
途中のSA・PAや道の駅では店が開いておらず、室内の休憩場所が見つからないこともありますが、車中泊カーなら車内でゆっくり休憩できます。これからの季節はちょっと早めにスキー場に到着、車内でゴロリ寝転がってリフト始動を待つなんてことも!
それに車中泊カーであれば宿泊地のRVパークやキャンプ場で、降りしきる雪の中、テントを張る必要もありません。
気を付けたいのは「仮眠を含め、車中泊中はアイドリングストップ厳守」ということ。
マナーの問題もありますが、とくに積雪時にエンジンをかけっぱなしにしておくと、積もった雪が壁となり排気ガスが車内に逆流する恐れがあり、非常に危険なのです。
※写真はイメージです
ただ、エンジンを切った車内は5分もしないうちに冷え冷え。かといって狭い車内にバーナーを持ち込み鍋をつつくのも、やけどや火災、一酸化炭素中毒の危険があるためNGです。
FFヒーター搭載車であればさほど問題ありませんが、ミニバンや軽バンベースの車中泊カーは断熱性がそれほど高くないため「カーテンやシェードで窓からの冷気を防ぐ」、「厚めのマットで底冷えを防ぐ」、仮眠や就寝時は「寝袋を厳冬期用にする」といった基本の寒さ対策だけでは不安がいっぱい。
ここで頼りになるのが電気系のあったか小物です。
今回は定格出力低めのリーズナブルなポータブル電源やモバイルバッテリー専用で稼働する新作アイテムをピックアップ。今すぐFFヒーターを取り付けるのは無理ですが、ポータブル電源ならすぐに持ち込めますよ。
QUICKCAMP あったかシートマット
《ライター大森のイチオシポイント》
座席に敷くほか、広げて寝転んでもOK! モバイルバッテリーを入れるポケット付き
クルマの座面に載せて背中とおしりの冷え対策に。温度は35℃/40℃/58℃の3段階から選べ、容量20,000mAhのモバイルバッテリーで5〜7時間使用できるので日中だけなら十分まかなえます。
広げてふたりで座るなんてこともOK
手持ちのモバイルバッテリーを入れられるポケット付きで、場所を選ばずコードに足を引っかけることもありません。座席に掛けるほか、広げればショートサイズの電気敷き毛布になるなど、活躍シーンは多様。
温度設定は3段階。視覚的に判断可能だ。モバイルバッテリーは自分で用意
キャンプ用チェアのように背もたれが薄いものであればズレ防止ベルトで固定できる
「あったかシートマット」に座ってひざ掛けを使えば、まるでこたつに入っているような心地よさ。キャンプや車中泊だけでなく、スポーツ観戦や自宅利用にも重宝します。表地はベロア調でフカフカ。クッション性が高く、電源オフ時でも心地よく過ごせることもポイントです。
ふかふかのベロア調で電源オフ時でも心地いい
【スペック】
使用時サイズ:約93×46cm
収納サイズ:約50×φ21cm
重量:約600g
電源:モバイルバッテリー(電圧5V、電流3A以上)
入力ポート:USB Type-C
セット内容:本体、収納袋
価格:6,980円
QUICKCAMP製品ページ
PowerArQ パワーアーク エレクトリック ブランケット ライト
《ライター大森のイチオシポイント》
過熱保護システムで安心の電気掛け・敷き毛布。ワイドになって軽バンの幅にぴったり
おしゃれな電気掛け・敷き毛布「エレクトリック ブランケット」のサイズを見直し、ゆとりの大きさになっています。幅130cmなのでWサイズの寝袋もこれ1枚でカバーできるようになりました。
少し薄手になり電熱の暖かさが伝わりやすくなった
従来モデルよりも生地は薄めですが、これは電熱の温かさがダイレクトに伝わるための設計。短時間で温かさを感じられるようになりました。定格消費電力は115Wで、1,000Whクラスのポータブル電源であれば一晩使えます。
従来モデルよりも広く長くなったので肩から足もとまですっぽり
コントローラーで10段階に温度調節ができる
注目は価格でしょう。サイズは大きく、重量は軽くなったのに価格は従来モデルの半額以下! というのも、少々のデザイン崩れや縫製ズレなどがある“訳あり品”だから。心臓部ともいえる電熱やコントローラーなどの機能に問題はなく、サステナブルな取り組みとして提供されています。
過熱保護システム、10段階温度調節機能、自動オフタイマー付きでこの価格は間違いなくお買い得。
【スペック】
使用時サイズ:約188×130cm(コントローラー部分除く)
重量:約2㎏
電源:ACコンセント
消費電力:60~115Wh(設定温度や使用環境によって変動あり)
セット内容:本体、ACコンセント(コントローラー)、日本語取扱説明書
価格:4,950円
PowerArQ製品ページ
THANKO(サンコー) あしくび電気毛布「くるぽっか」
《ライター大森のイチオシポイント》
ひざ掛けよりも自由に歩ける! 幅広の面ファスナーで巻き付けるので締め付け感がないのも◎
古来より防寒の要と言われている“3つの首”。そのひとつである足首を温める専用電気毛布がこちら。肌面はふわふわの起毛素材ですが、ゴムでの締め付けではなく幅広の面ファスナーだからいつの間にかくしゃっと下に丸まっているなんてことはありません。
肌あたりのよいフリース素材が足首からふくらはぎまでを包み込む
ずれ落ちないから立ち仕事でも安心
付属のバッテリー(2,500mAh)はスネ側のポケットに入れるため脚を組むのも歩くのも思いのまま。底冷えするガレージでの作業や外出先でも使えます。
付属のバッテリーを使用。洗濯できるのも衛生的だ
面ファスナーで固定するのでキツくない
使用時間は弱(約35℃)で2時間30分、中(約40℃)は2時間15分、強(約45℃)で2時間。ずっとつけっぱなしというわけにはいきませんが、RVパークのトイレへの往復にも使えるのは助かります。
気になる足回りは40cmまで対応するので、男性も女性もストレスなく装着OK。
【スペック】
サイズ:約45×21cm(広げた状態)
重量:約260g(両足分・モバイルバッテリー含む)
電源:USB 5V、1A以上
消費電力:約4W
セット内容:本体(両足分)、専用バッテリー2個、日本語取扱説明書
価格:7,980円
THANKO製品ページ
アピックスインターナショナル パネル&フットヒーター「どこでも足湯」
《ライター大森のイチオシポイント》
ホットカーペットよりも気軽。スイッチが大きくて足先で操作できるのも便利
ロングセラー「フットソールヒーター」をフルモデルチェンジ。足を載せて足の裏全体をじんわり温める小さなヒーターで、薄くなった本体は角度を4段階で調節でき、消費電力も大幅ダウン。
脚を真っすぐおろすときは0度(左写真)や5度に設定。座面が低く、脚を投げ出すときは角度を13度や42度(右写真)にすれば楽ちん
椅子の高さにあわせて角度を変えられるのでくつろぎ度を損ないません。表面がデコボコした波形設計で、足裏の蒸れも気にならないよう配慮された設計でもあります。
パネルヒーターとしても使える二刀流
本体裏には貼り付け用面ファスナーを装備し、スチール製テーブルの側面に取り付け可能。もちろんそのままでもパネルヒーターになります。
「どこでも足湯」は一度温まれば消費電力は約40Wとごくわずか。ホットカーペットより気軽に使えます。切り忘れ防止タイマー付き。
【スペック】
サイズ:約40×30.4×高さ4.5cm
重量:約1.3㎏
電源:AC100V
消費電力:約80W(安定時約40W)
価格:7,980円
アピックスインターナショナル製品ページ
LOGOS (野電)エレキャン・温冷/冷凍庫 27-BF(-20℃/60℃ ホイール)
《ライター大森のイチオシポイント》
あったか肉まんの保温とソーダの保冷が同時にできて、一年中重宝すること間違いなし
冷蔵(5℃)はもちろん、冷凍(-20℃)も保温(60℃)も可能なポータブル温冷庫。ポータブル電源1,000Whクラスで10時間ほど使えます。
中央を仕切って左右の温度を変えられる。夜間は庫内をライトで照らせるのも優秀
全体の容量は24L。中央で仕切れば片側でソーダを冷やし、もう片側で缶スープを保温をするなんてことができます。
車内では火気厳禁ですが、買ってきたホカホカ肉まんなどホットスナックを入れておけば、車外に出て調理しなくてもあったかい料理で体の中からぽっかぽか。もちろん仕切りを取り外して全体を保温庫としても使えるんです。
保温性能は60℃。ホット対応ペットボトルや缶詰をじんわり温められる
USBポート付きで、温冷庫を使用中であればスマホなどへの充電OK
モーター音は45dB以下。足もとに置いている分には気にならない静音設計であることも車中泊向き。また、冷凍、冷蔵ができるので夏の車中泊旅や買い物にも活躍。一年中便利に使えるコスパ良好なアイテムです。
AC電源のほか、ポータブル電源、クルマのアクセサリーソケットを利用できる
なお、給電可能なクルマから電気を取り込む場合も安心な、車載バッテリー保護機能付きでもあります。
【スペック】
本体サイズ:約61.5×33.5×高さ44cm
重量:約14.5㎏
電源:AC100V/ DC12V及び24V
定格電力:80W
セット内容:本体、ACケーブル、ACアダプター、DCシガーソケットケーブル
価格:68,600円
LOGOS製品ページ
基本の冬装備+電気アイテムで極寒の冬車中泊を快適に
電気を利用するあったか小物は、単体では極寒の冬には太刀打ちできません。けれども基本の防寒対策を施し、電気毛布にくるまってフットヒーターに足を乗せるというように組み合わせることでかなり効果的な冷え対策となります。
なお、暑さ・寒さはポータブル電源やモバイルバッテリーの大敵。ポータブル電源は少しゆとりのある容量を選ぶこともお忘れなく。