ワークマン新製品PR看板を持ちステージに並ぶ5名
文・構成=大森弘恵 / 写真・編集=後藤ちり

冬の車中泊の救世主! ワークマン“着る断熱”が進化!! 2025秋冬新作発表会レポ

キーワードは「断熱」と「リカバリー」。車中泊好きが待ち望んだ新作が続々

冬の車中泊の救世主!? ワークマンが2025年秋冬新製品発表会で、「断熱」&「リカバリー」アイテムを大量発表! 車中泊旅の寒さから身を守る断熱ウエアや寝袋、運転疲れも軽減できるリカバリーウエアなど、車中泊旅に心強い新作アイテムを、キャンプや車中泊に詳しいアウトドアライター・大森弘恵さんが紹介します。

目次

キーワードは「断熱」「リカバリー」 ワークマンの秋冬新作は車中泊旅でも役に立つ!

ワークマンの「着る断熱」「リカバリーウエア」の看板

2025年秋冬も車中泊に役立つ新作が続々

連日の酷暑や突然の大雨、ドカ雪など過酷な環境でも安全に働けるよう、衣類で職人を支えているのがご存じ「ワークマン」。近年は作業着のノウハウを落とし込んだアウトドアウエアやカジュアルウエアが注目されていますが、2025年9月1日に東京国際フォーラムで開催された新製品発表会「WORKMAN EXPO 2025秋冬」には、寒い時期の車中泊やドライブにうれしいアイテムがドカンと発表されました。

“着る断熱材”が進化! 車内も極寒の屋外も、暖房の効いた観光地も着たままでOK!

ワークマンのウエアを着たマネキンの集合写真

ワークマンの新作は今期も多数ありますが、なんといっても注目は“着る断熱材シリーズ”の「XShelter(エックスシェルター)」を用いたアイテムです。

ウエアのフードをかぶりステージショーで歩く女性

防水性と防寒機能を併せ持つ「XShelter断熱β プレミアム超透湿防水防寒ジャケット」(9,800円)。薄手+伸縮性があるので着たまま運転できそう

「XShelter」自体は2024年に発表された素材ですが、今期は軽くて透湿性をもっていて丈夫な「断熱α」に加え、伸縮性を持たせた「断熱β」の2種類が仲間入り。これに防水・蓄熱・発熱などの機能を加え、極寒の山間部から暖房の効いた車内まで1枚で対応するウエアのラインアップが大充実。

ダウンコートを着てポーズを取る男性モデル

断熱αと800FPダウンを採用し、-30℃でも衣服内を約31℃にキープする「XShelter断熱α プレミアムギガパフダウンコート」(9,800円)。もこもこで運転には不向きだけれど、極寒の車中泊に役立ちます

車中泊旅やドライブでは、観光地やスーパーに到着するたびにジャケットを着てクルマから出て、暖かな建物内では脱いだジャケットを持て余すものですが、断熱シートを用いたウエアならずーっと着たままでOKなんですって!

結露におびえない新作寝袋は断熱+吸光発熱で暖かい!

吊るして展示されている寝袋2種類

左から「XShelter断熱α ムービングシュラフ」(9,800円)、「XShelter断熱α プレミアムシュラフ」(14,800円)

ウエア以上に注目すべきは小物類。なかでも寝袋は待望の防水透湿搭載モデルがデビューしました。

じつは2024年に「XShelter断熱 ムービングシュラフ」が発表されていますが、今期の「XShelter断熱α ムービングシュラフ」は長さを約5cm、足もと幅を約10cm縮めることでフィット感を高めつつ軽量化(重量約1.4kg)を実現しています。吸光発熱綿入りで快適使用温度7℃、使用可能温度3℃、限界使用温度-11℃。

生地の透湿性などを計測する機械

「XShelter断熱α プレミアムシュラフ」の表地は透湿性50,000g/m2/24h、耐水圧20,000mm

そして「XShelter断熱α プレミアムシュラフ」は吸光発熱綿入りかつ防水透湿性を備えていて、車中泊では結露した窓に触れても中綿が濡れません。

足もと幅はこちらのほうがやや広い約33cmで快適使用温度は同じく7℃ですが、使用可能温度2℃、限界使用温度-12℃。重量は約1.7kgです。どちらも平地であれば晩秋までエアコン・ヒーターなしでも眠れそう。

収納袋に入った2つの寝袋を手に持つ

収納サイズは左の「XShelter断熱α ムービングシュラフ」が円周約85cm(=φ約27.1cm)×H約32cm、「XShelter断熱α プレミアムシュラフ」が円周約86cm(=φ約27.4cm)×H約36cm。どちらもベルトを締めれば圧縮できる

また、ダウン寝袋ほどコンパクトとはいきませんが、コンプレッションできる収納袋付きで、車内に転がしておいても邪魔になるほどのボリュームはありません。それに以前のモデルよりもシャカシャカ音が減っているような気もします。

冷凍ルームに立つ女性とその姿を映したサーモグラフィーモニター

断熱ウエアで気温30℃の部屋(写真左は着用前、写真中央は着用時のサーモグラフィーによる温度計測)と、-10℃の部屋(写真右)に入ってみました

寝袋ではありませんが、断熱ウエアで極寒・豪雨・暖冬体験エリアに入ってみました。

30℃の部屋ではほんのり暖かいくらいで汗をかくほどではありませんし、-10℃の部屋でも凍えることはなし。この機能が寝袋に搭載されていると思うと胸熱です。

“着る”だけじゃない! 断熱ブランケットはひざ掛けも肩掛けもできる!

ブランケットを肩掛けするマネキン

「XShelter断熱β ブランケット」(1,900円)

しなやかさと断熱性を活かした「XShelter断熱β ブランケット」は、寒いときにひざに掛けるほか、肩にかけたときにずり落ちないボタン付き。肩にかけた状態で両側のボタンを留めれば手首を通して袖のようにもなります。

車中泊旅ではトイレへの行き来に羽織ったり、車内外のくつろぎ時間に重宝します。

グローブ、ネックウォーマー、フードウォーマー装着のマネキン

左から「XShelter断熱β ムービンググローブ」(1,500円)、「XShelter断熱β ネックウォーマー」(780円)、「XShelter断熱β フードウォーマー」(1,280円)

頭部と手先の冷え対策は車中泊の基本。

しなやかな起毛素材のネックウォーマーやフードウォーマーは必需品ともいえるアイテムです。口元まで覆うフードウォーマーはチェーン装着や出発前の雪かきなど、大げさなジャケットは不要だけどフードはほしい……というちょっとした作業にも便利。

片手にグローブを装着

「XShelter断熱β ムービンググローブ」(1,500円)

「XShelter断熱β ムービンググローブ」はM/L/LLの3サイズあり、ほどよくフィット。動きを妨げず細かな作業をしやすいグローブです。

手のひら側に滑り止めを搭載しているので、荷物を運ぶのもお手の物。もちろんタッチパネル対応指先で、グローブをはめたままスマホやカーナビを操作できます。

久しぶりのチェーン装着やオーニング展開ではスマホで組立て方を確認しながら作業することが多いのですが、そんなときに役立ちますね。

車中泊しながらリカバリー! ウエアと寝具で運転疲れを軽減

ルームウエアを着てベッドに腰掛けるマネキン

敷きパッド、ブランケット、ルームウエア、全部そろえれば旅先でも疲労低減に役立ちそう

近頃話題のリカバリーウエアも車中泊アイテムとして有効です。

リカバリーウエアとは、体温として放出される遠赤外線を肌に輻射して血行を促進。筋肉のこりを緩和するなど、疲労を回復する環境を整えるというもの。岩盤浴や温泉に入ると血流がよくなり、老廃物や疲労物質の浄化が促されるのと似た仕組みです。

甘皮で血流を観測しているシーン

甘皮のところで血流を観測。メディヒール素材を腕にかけただけで赤血球・白血球の動きが活発に!

ワークマンの「MEDIHEAL(メディヒール)」シリーズは、繊維に高純度のセラミックスを練り込むことで血行を促進する一般医療機器。2021年から販売開始し、職人の間でじわじわ評判が高まり累計170万着を販売。今年から大々的にアピールすることになりました。

リカバリーウエアを着用し椅子に腰かけてトークショーをする武井壮

リカバリーウエアに詳しい武井壮さん着用の「MEDIHEAL ROOM 長袖シャツ」(1,900円)と「MEDIHEAL ROOM ロングパンツ」(1,900円)

アンバサダーのタレント・武井壮さんもモンゴル旅で着用し、乗馬やゲルでの宿泊など1日中着ていてもストレスがなかったとのこと。

ハンガーに吊るしたパイル地のリカバリーウエア上下

パイル地でよりソフトな肌触り「MEDIHEAL ROOM パイルクルーネック」(1,900円)、「MEDIHEAL ROOM パイルロングパンツ」(1,900円)は一年を通して使えそう

車中泊では限られた空間で過ごすので血流が悪くなりやすい環境ですが、リカバリーウエアを取り入れることで運転の疲れを低減できそうです。

上下あわせて4,000円ほどなので、手軽に試せるのもいいですね。

ハンガーに吊るしたフリースの上下

サッと羽織れる写真左の「MEDIHEAL ウォームフリースジャケット」(2,500円)。ルームウエアっぽくないので街中のRVパークにぴったり

ピーチ起毛敷パッドのアップ

ピーチ起毛とフランネルの両面使いが可能な「MEDIHEAL ウォーム敷きパッドシングル」(1,780円)。一般医療機器としての登録はされていませんが、同じ素材を使っています

限られた車内では袖なしのあったかジャケットが有利

フリースとダウンジャケットを手に持ち掲げる4名

左2点「デタッチャブルボアスタンドジャケット」(2,900円)、右2点「デタッチャブルパフィーブルゾン」(3,900円)

限られた車内では、もこもこした袖があると動きにくいのでベストタイプが有利。でも、車外では寒いのでジャケットも持っていかなくてはなりません。

デザイン性を重視したブランド「Workman Colors(ワークマンカラーズ)」の今期のレディースウエアには、袖が取れる「トレルン」、袖が取れて裾を伸ばせる「ノビルン」というシリーズがラインアップ。

袖を取り外したブルゾンと袖を持つ女性

ファスナーで袖が取り外せる「デタッチャブルパフィーブルゾン」は裏地がブラックアルミプリントで、おなかと背中が暖かい

裾を取り外してアレンジできるジャケットの展示

「デタッチャブルトレルジャケット」(3,500円)は袖、裾を取り外してアレンジするほかポケットをサコッシュにもできます

袖が取れるジャケットなら1着で2通りの着方ができるので、できるだけ荷物を抑えたい車中泊旅にぴったりなんです。

エクスプロレーションベストを着用したマネキン

メンズ「エクスプロレーションベスト」(1,900円)

Workman Colorsのメンズウエアには袖の取り外しができるモデルはありませんが、保温性が高く、大容量ポケット付きの「エクスプロレーションベスト」があります。

袖ぐりが大きく、ゆったりめのパーカーと合わせられるデザイン。表面ははっ水加工を施しているので汚れがつきにくいのも◎。

エクスプロレーションベストの大容量ポケットのアップ

スマホとバッテリー、LEDライトなどをまとめて入れておける大容量ポケット。しっかり閉じられるし、ガバッと開いて使いやすい設計

ワークマンの本気! 2025年秋冬は人気商品の欠品ゼロへ!?

ワークマンの2025年秋冬新製品のプレゼン風景

2025年の秋冬はワークマン人気アイテムが手に入りやすいかも!?

これまで、ワークマンの製品はコスパのよさと相まって大いに話題となりますが、発売のニュースが配信されるころには完売。よほど頻繁にパトロールしない限り入手できず、多くの人にとって幻の製品となっていました。

しかし、ワークマン・土屋哲雄専務によると、今期からは人気商品(断熱ウエア、リカバリーウエアなど)の生産数を従来の約10倍にして欠品ゼロを目指すとのこと。オンラインでは早くも予約の予定数量に達したものもあるようですが、店頭販売分は別。

どうせ欠品でしょ……と思わず、秋冬の車中泊旅にぴったりなワークマン製品を探してみてはいかがでしょう。

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