水田、棚田の写真
文・写真=一人旅研究会(栗原悠人)

今しか見られない水田、棚田を探してソロドライブ。水鏡の絶景を拝む!

ひとり(一人)旅で見つけた美しい水田5選! 秋田・千葉・静岡・愛知・長崎の絶景

青空の下で育つ稲は、田植えから稲刈りまでさまざまな色を見せ、特に水鏡のように景色が水田に映る光景は写真に残しておきたいほどの美しさです。毎年この時期になると、私、一人旅研究会は新潟や東北、信越地方の棚田など、地域ごとの個性的な田園風景を楽しむためドライブに行きます。今回は春の時期にしか見られない、美しい水田、棚田の写真を集めてお届けします。

目次

ソロドライブをしたのは
栗原悠人さん(一人旅研究会)

愛車と栗原悠人氏

くりはら・ゆうと 旅情・郷愁探訪家。1995年生まれ。旅情と郷愁を求め、日本全国のひなび空間・退廃的空間・秘境・温泉などを巡る。撮影した写真や動画を一人旅研究会 ウェブサイトやX、YouTube等で紹介している。著書に『ノスタルジック写真集』(マール社)など。

1. 仙北平野に広がる広大な田園地帯
秋田 / 仙北市田沢湖角館東前郷

非常に日本らしい景色

非常に日本らしい景色

電柱が並ぶ姿にも日本らしさを感じる

電柱が並ぶ姿にも日本らしさを感じる

水田は、まるで鏡のようだった

水田は、まるで鏡のようだった

大仙市の県道28号沿いにあった、気になる神社

大仙市の県道28号沿いにあった、気になる神社

非常に日本らしい景色

電柱が並ぶ姿にも日本らしさを感じる

水田は、まるで鏡のようだった

大仙市の県道28号沿いにあった、気になる神社

全体用です

非常に日本らしい景色

電柱が並ぶ姿にも日本らしさを感じる

水田は、まるで鏡のようだった

大仙市の県道28号沿いにあった、気になる神社

新潟県、北海道に続き、日本第3位のお米の生産量を誇る秋田県(2024年統計値)。県内には多くの田園地帯が広がり、仙北平野の水田では、主に「あきたこまち」が作付けされています。寒冷な地域である秋田県は、梅雨入り間近の6月になってから田植えを行うため、他の地域よりも遅い時期まで水鏡の画を狙うことができます。「奇麗な水鏡を狙えるところはないかな?」とクルマを走らせていたら、お隣大仙市で水田に浮かぶ神社があり、思わずクルマを停めました。

2. 熊野神社の鳥居がかわいい、房総半島の米どころ
千葉 / 大網白里市萱野(かやの)

田んぼの端に赤い鳥居が立っていた

田んぼの端に赤い鳥居が立っていた

深呼吸しながら歩きたくなる

深呼吸しながら歩きたくなる

鳥居が水面に反射していた

鳥居が水面に反射していた

熊野神社本殿

熊野神社本殿

鳥居の内側から田園を見渡す

鳥居の内側から田園を見渡す

田んぼの端に赤い鳥居が立っていた

深呼吸しながら歩きたくなる

鳥居が水面に反射していた

熊野神社本殿

鳥居の内側から田園を見渡す

転勤で千葉県に移り住んだ際、田植えの時期が同緯度の他の地域より早いことに驚きました。千葉県は早場米の産地で、ゴールデンウィーク前から田植えが始まり、お盆には稲穂が黄金色に実ります。また、千葉県や茨城県南部では、田園と神社が共存する場所が多く、最近では「ポツンと神社」の愛称で、「神社と田園」の組み合わせが一つの絶景ジャンルとして人気を博しているようです。

3. 伊豆半島ジオパークの一つに選ばれた日本の原風景
静岡 / 荒原(あれはら)の棚田

晴れた空が、散策欲を刺激する

晴れた空が、散策欲を刺激する

緩やかな勾配の坂に水田が段々になって並んでいる

緩やかな勾配の坂に水田が段々になって並んでいる

ひょっこりと赤色の屋根が見えているのがかわいい

ひょっこりと赤色の屋根が見えているのがかわいい

右手の田んぼは、これから田植えのようだ

右手の田んぼは、これから田植えのようだ

車道との境に、階段付きの水路があった

車道との境に、階段付きの水路があった

晴れた空が、散策欲を刺激する

緩やかな勾配の坂に水田が段々になって並んでいる

ひょっこりと赤色の屋根が見えているのがかわいい

右手の田んぼは、これから田植えのようだ

車道との境に、階段付きの水路があった

荒原の棚田は火山活動による溶岩流や川が運んだ土砂によって形成されたなだらかな地形に作られ、地質的な特徴を持った土地です。長年にわたり人々が農業を営んできたことから文化的にも価値が高く、伊豆半島ジオパークの一部になっていて、日本の棚田百選の一つでもあります。訪問した日は風が穏やかで天気も最高、風波がまったく立っていない穏やかな田んぼが広がる景色に見とれてしまいました。山々に囲まれ、新緑と青い空、そして水田の色が見事に調和していました。「あぁ、日本だ……」と思わず口にしてしまうような、日本の原風景が残る田園地帯です。

4. ど迫力の千枚田に圧倒されること間違いなし!
愛知 / 四谷(よつや)千枚田

展望台からの眺め

展望台からの眺め

畔(あぜ)は石垣によって築かれている

畔(あぜ)は石垣によって築かれている

水の供給のためにいろいろな工夫がされていた

水の供給のためにいろいろな工夫がされていた

語尾が「のん!」の三河弁、かわいい

語尾が「のん!」の三河弁、かわいい

下から見た四谷千枚田

下から見た四谷千枚田

展望台からの眺め

畔(あぜ)は石垣によって築かれている

水の供給のためにいろいろな工夫がされていた

語尾が「のん!」の三河弁、かわいい

下から見た四谷千枚田

愛知県東部の新城市にある「四谷千枚田」は、その名のとおり多くの棚田が広がっています。棚田は斜面に作られているため、大きな農機具が使えず、平地よりも農作業が大変です。そのため、全国の棚田は半数近くが耕作放棄されていると言われています。実際、四谷千枚田にも休耕田が点在していました。それでも、この美しい景色が今も残っていることが嬉しく、古き良き日本の風景がこれからも続くことを願っています。

5. 夕暮れの絶景や星空も堪能できる海辺の棚田
長崎 / 土谷(どや)棚田

非常に幻想的な光景だ

非常に幻想的な光景だ

農作業をする人々

農作業をする人々

夕日がとても奇麗

夕日がとても奇麗

星空と棚田も奇麗だった

星空と棚田も奇麗だった

非常に幻想的な光景だ

農作業をする人々

夕日がとても奇麗

星空と棚田も奇麗だった

伊万里湾に浮かぶ福島にある土谷棚田は、島の西側斜面に位置しており、西側の海岸線まで棚田が広がります。すなわち夕日が奇麗に見えるので、多くの人々が夕日を見に訪れる地でもあります。夕日に照らされてシルエットで浮かび上がる農作業をしている方々、空とともに茜色に染まっていく水田……。思わずため息が出るほどの絶景が広がり、夜になれば満天の星空を望むことができます。ゴールデンウィーク頃の田植え前後の時期には星が水田の水面に映し出され、それはそれは幻想的な光景でした。

以上、東北から九州まで美しい水田の景色をご紹介しました。この時期の水田は、辺りの景色をまるで鏡のように水面に映しだしていて、思わず声が出てしまうほどの美しさがあります。皆さんもお気に入りの水田風景を探しに、ドライブに出かけてみませんか?

一体なぜそんな光景が?! 道路にまつわる日本の珍景!

日本は想像以上に広く、歩けば歩くほど「日本にはこんな場所があるんだ!」と驚くような景色に出会うことも珍しくありません。今回は全国を旅して見つけた、珍しい道路の光景をお届けします!

①可動橋

可動橋

船が通れるように、運河や川に可動橋が架けられている場所が各地にあります。その動き方にはいくつかタイプがありますが、高知県の手結港(ていこう)可動橋のように橋が壁のように立ち上がるタイプは非常に珍しく、近くから見たときの異様さに一瞬目を疑いました。遮断棒が下がり、列車が来るのかと思ったら、目の前の道路が壁のようになるのだから驚きです。

②階段国道

階段国道

津軽半島の最北端には、摩訶不思議な国道があります。国道といったら、クルマが通れる太い道を想像しますよね? しかし、国道を示す「おにぎり形」の標識の向こうには、茂みに吸い込まれる階段が続いているではありませんか! なんと、「階段なのに国道」という、驚きの国道なのです。また、佐渡などのフェリー航路に指定されている海上国道も驚きの国道として有名です。

③背の低い信号機

名古屋市内を走行していた時に、偶然見つけた背の低すぎる歩行者用信号機です。通常、歩行者用信号機の高さは2.5m以上とされていますが、この信号機は手で触れる位置にあります! 上を国道23号が通っており、その下をくぐる形で歩行者用通路があります。空間的に信号機を設置するスペースが限られているため、やむを得ずこのような格好になったと思いますが、その見た目がなんともかわいらしく見えました。

ソロドライブ 美しい水田・棚田が見られるスポット5マップ

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