駐車もラク&街乗りOK! コンパクトなのに車内が快適なバンコン&キャブコン7選
全長5m以下・幅2m以下の"ちょっぴりスリム"が扱いやすいキャンピングカーは「大きすぎて駐車場に入らない……」「出先で駐車場所に困る……」そんな悩みを解決するのが、全長5m以下・全幅2m以下のスリムなバンコン(※1)&キャブコン(※2)です。
駐車しやすく、街乗りもスムーズなのに、車内は広々快適—そんなモデルをキャンプ・車中泊好きのライター・大森弘恵さんが「ジャパンキャンピングカーショー2025」で探してきました。
※1.バンベースのキャンピングカー
※2.主にトラックベースのキャンピングカー
ベッドメイクしやすく、ふたり旅でも広々
▲RV BIGFOOT「スウィング Jr.」
ハイエースベースの「スウィング」で培った技術で、ひと回りコンパクトなNV200バネットを架装したのが「スウィングJr.」。全長4410×全幅1695×全高1955mm(オプションにより数センチの違いあり)で狭い駐車場でも利用しやすいサイズです。
5人乗車/1人就寝ですが、ベッド幅は余裕の1010mm(最大1410mm)。キャンピングカーのベッドに必要な幅は大人1人につき50cm以上とされているので、2名で就寝できるほどのゆとりです。
2列目は横向きソファと回転式テーブルで立ち位置を確保しやすく、クルマの中にいたままベッド展開できるのもポイント。
ギャレーは運転席側後方にあり、余計な飾りはなくスッキリ。手入れしやすく、白で統一されたインテリアをクリーンに保てます。
明るい車内でのびのび過ごせる
サブバッテリー105Ah、走行充電は標準装備済み
ソファはギャレーの前と横。対面でないのは少々寂しい気もしますが、互いの膝が干渉しないので仲良く過ごせそう
オプションでマックスファン、ソーラーパネル、ルーフトップクーラーも選べます
小さい車格でも家族の車中泊旅に対応
タコス「NV HOP」
NV200 バネットバンをベースにした「NV HOP」は全長4430×全幅1700×全高2330mm。コンパクトだけれど、フロアベッドとリア2段ベッドを組み合わせることで大人2名+子ども2名が就寝でき、家族での車中泊キャンプも夢ではありません。
天然木を貼った天井をはじめウッディな内装は落ち着いた印象。バックドアはアクリルウインドウ(オプション)、そして窓にはシェードを採用しているので、隙間風が入りにくく快適に過ごせる工夫が施されています。また、ルーフクーラーや冷蔵庫、インバーターなど豊富なオプションから自分がほしいものだけを選べるのも魅力です。
家族旅にうれしい二段ベッド
後部2段ベッドを使えば家族4人で就寝OK。ベッド下に収納スペースがあるので荷物置き場にも困りません
ギャレーのポケットにアニマル柄を取り入れるなど遊び心も
前席を回転させて対面リビングに。2列目シートを後ろ向きにして、ギャレー前のベンチとともにL型やコの字型にしてくつろぐことも可能
座り心地にこだわったシートで
移動も車中泊もくつろげる
ニッサン「NV200バネット MYROOM」
「キャラバンMYROOM」に続き登場したのが、どこでも自分の部屋のようにくつろげる「NV200バネット MYROOM」。ベースがキャラバンからNV200バネットとなり、よりひとり旅にフィットしています(2WD全長4400×全幅1695×全高1860mm、4WD全長4410×全幅1695×全高1870mm)。
2列目シートは乗車時には座ったときに沈みすぎないほどよい硬さ、駐車時に反転させると柔らかで包み込むような座り心地を実現する2 in 1シートを採用してゆったりくつろげます。
評判のMYROOMを小型化
ベッドと好きな位置で固定できるスライドテーブルを組み合わせて、車内を自由にアレンジ
安全性の高さに定評があるポータブルバッテリー from LEAFをオプションで用意。RVパークやキャンプ場のAC電源ポストから給電もできます
家庭用エアコン搭載で、夏の車中泊も安心
日産ピーズフィールドクラフト「クラフトキャンパー オアシス」
キャラバンGRANDプレミアムGXベースの「クラフトキャンパー オアシス」は全長4695×全幅1695×全高1990mm。NV200ベースにくらべて300mmほど全長が長くなりますが、幅は同等の扱いやすいバンコンです。
ベッドマットは5枚付属していて、2列目シートと組み合わせて大型ベッド、レールに載せて荷物棚にするなどアレンジできるユニーク仕様。レールをスライドアウトしてオプションのベッドマットを追加し上段ベッドを広げれば4人就寝も可能です。
ギャレーも備えた快適キャンピングカー
家庭用エアコン付きでパワフルに車内を快適温度にしてくれます
コンパクトですがギャレー完備。蛇口は車外でも使える伸縮式シャワーヘッドです
クーラーとリチウムバッテリーが標準装備で安心
キャンパー鹿児島「リベロCS」
タウンエース バン DXがベースの「リベロCS」は全長4065×全幅1665×全高1930mm。NV200よりも全長が短く視認性抜群の車中泊カーです。
車名のCSはクールスタイルという意味で、車載用クーラーとリチウムバッテリー200Ah、インバーター500W、走行充電を標準装備。
天井や壁は木目調。潔く水回りを取り除くことで、スッキリ使いやすいレイアウトとなっています。
待望のクーラー付きモデル
ベッドマットを載せるだけの簡単ベッドメイク。また、走行充電とリチウムバッテリー、外部充電を標準装備しているので12Vクーラーを安心して使えます
テーブル下のマットを取り外して対面でくつろぐことも可能
コンパクトなボディに、キャブコンならではの
満足のいく標準装備
エートゥゼット「ACE-M」
カムロードベースのキャブコンは大きなイメージがありますが、「ACE-M」は全長4650×全幅1940×全高2730mm。キャブコンの運転がはじめてでも駐車場に入れやすい、比較的スリムなサイズとなっています。
断熱性が高く外気温の影響を受けにくい車内には、キャブコンらしく走行充電、サブバッテリー、外部電源、12Vクーラー、電子レンジなど標準装備は充実していて、その割に価格がリーズナブルなのは大きなメリットです。
使いやすさを考えたキッチンレイアウト
4人がテーブルを囲める対面式のダイネット。助手席側にギャレーがあり、電子レンジや49L冷蔵庫も備わっています
後部の2段ベッドは上下ともに幅800×長さ1800mm。バンクベッド(長さ1500×幅1800mm)もあり、就寝定員は大人4名+子ども3名
スリムなキャブコンなのにマルチルーム付き
キャンパー鹿児島「TaBee-Ks Jr.」
「TaBee-Ks Jr.」は普通免許で誰もが運転できるいすゞ ・トラヴィオを架装しており、全長4930×全幅1770×全高2930mmと非常にスリム。駐車場に収めて無理なく人が出入りできるサイズです。おまけにトラヴィオの最小回転半径が軽自動車並みの4.4mとあって狭い道でも運転しやすいという特徴あり。
もっとも、コンパクトではありますが高さがあるので圧迫感はなく、ゆったりすごせるのはさすが。
後部には2段ベッドのほかにマルチルームまで備えています。
ゆとりの高さで圧迫感なし
バンクベッドを手前に引き出すことで広く眠れます
後部の2段ベッド、バンクベッド、ダイネットベッドと合わせて6人就寝。家族みんなで過ごせるよう計算されています
スリムな分だけ装備や就寝人数は限定されますが、窮屈さを感じさせない工夫で見た目以上にゆったり。架装した車両の”乗り味”は普通の乗用車とはひと味違うので慣れるまで緊張が続きますが、小回りが利くと駐車場探しや狭い道での運転にも余裕が生じます。
ちょっぴりスリムな車中泊&キャンピングカーは、初めての1台にぴったりです。
大森弘恵
おおもり・ひろえ フリーランスのライター、編集者。主なテーマはアウトドアと旅で、ときどきキャンピングカーと料理の記事も。身軽なソロキャンプ歴は約40年、愛車はヤマハ・WR250R
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