駐停車のマークを付け停車中のクルマ
文/撮影=萩原文博

渋滞中にエンジン停止!? 出発前の3分でできる「バッテリー」セルフチェック

合計20分でOK! おでかけ前の安全点検 vol.1【バッテリー編】

2026年のゴールデンウイークは、最大40km超の激しい渋滞が予測されています。こうした過酷な状況下で最も発生しやすいトラブルが「バッテリー上がり」です。実は、JAFのロードサービス出動理由で不動の1位となっており、全体の約4割を占めています。特に渋滞中は、エアコンの使用で負荷が高まるため、事前の点検が欠かせません。本記事では、出発前のわずか3分で完了する、電圧チェッカーや目視によるセルフ点検術をわかりやすく解説します。

目次

【保存版】点検クイックチェックリスト

バッテリー、タイヤ、視界・窓の3か所を点検しましょう。具体的な方法はリンクから遷移します。

渋滞路はバッテリーの心臓破り

JAFロードサービスの出動理由で最も多いのが“バッテリートラブル”です。バッテリー上がりの原因で多いのが、ライト類や室内灯の消し忘れによるもの。最近のクルマではヘッドライトなどはエンジンを切るとOFFになりますが、室内灯はそのまま点灯するケースが多いです。

室内灯

クルマから降りる際にスマートフォンなどを探すために室内灯を点けて、そのまま消し忘れるケースがバッテリー上がりの要因のひとつ

メーター

車種によっては電圧計が装備されているものもある

クルマに乗らない(エンジンをかけない)状態が長く続くと、バッテリーが上がってしまうことがあります。これは「自然放電」が起こるため。また、クルマに搭載されているコンピューターやカーナビなどの電装品は、記憶装置や時計機能を維持するため少しずつ電力を消費しています。

いつもの運転でわかる「バッテリー上がりの兆候」は?

スマートキーでロック解除するところ

運転時にバッテリー上がりの兆候を把握することもできます。まずは「エンジンの始動時」。スターターボタンを押しても「キュルキュル」と鳴るばかりで、なかなかエンジンがかからないという症状はありませんか? エンジンはセルモーターの回転をきっかけに始動しますが、セルモーターは車載バッテリーの電力に頼っているので、バッテリーの電圧が下がるとエンジンがかかりにくくなります。

また、「ヘッドライトが暗くなった」、「パワーウインドーの動きが遅くなった」などの症状も危険サインです。とくにヘッドライトが暗くなるのは、バッテリーが劣化した可能性が高いです。夜間の視認性が悪くなるので、安全面でも注意したいポイントです。

スマートキーの電池が減っていることでエンジンがかからないケースも考えられます。電池交換がすぐにできない状況ならば、スマートキーをスターターボタンに近づけるとスタートできますので、覚えておいてください。

バッテリー上がりの原因には、バッテリーの寿命もあります。クルマの使われ方によって異なりますが、バッテリーの寿命は一般的に2~3年といわれています。しかし夜間の走行が多い、近所の買い物だけに使っているなど、あまり長い距離を走らないクルマはバッテリーの寿命が短くなりやすい傾向があり、交換時期が早まる可能性も。バッテリーを良好な状態で使用するには、定期的に走行することや点検が有効です。

点検項目1:シガーソケット電圧計で寿命を知る

バッテリーチェッカー

カー用品店で販売されているバッテリーチェッカーを使って、バッテリーの状態をチェック

バッテリー

バッテリー上部にある+と−の端子を確認。カバーが付いているので外して目視で確認する

バッテリーが良好な状態かどうかを調べるのに必要なのが「バッテリーチェッカー」。シガーソケットやアクセサリーソケットに接続すると、バッテリーの電圧がチェックできるので、非常に簡単です。エンジンオンの時が13.2V以上、オフの時が12.5V以上が正常値です。逆にエンジンオフ時に12.0V以下になる場合は、交換時期が近づいているサインです。

点検項目2:端子の腐食と液量のチェック

続いては、端子の腐食や取り付け金具の緩みのチェックです。バッテリー上部にある+と−の端子の腐食や取り付け金具の緩みはないか、6つあるキャップの通気口に白い腐食物やゴミなどが付着してふさいでいないか、などを日頃から確認しておきましょう。

バッテリー端子の腐食はバッテリーの効率を低下させ、寿命を縮めます。バッテリーの腐食を除去する方法は、専用のバッテリークリーナーに浸したワイヤーブラシを使って、端子の外側からクリーニングします。 目に見える外側の腐食がブラシで取り除かれたら、端子を布で乾拭きします。次に端子を取り外し、端子の内側をクリーニングします。まず、マイナス端子(黒色:マイナス表示)から始め、次にプラス端子(赤:プラス表示)を行います。端子の取り付けは、外す時と逆になります。先にプラス端子を付けてからマイナス端子を付けてください。

安全のため、またバッテリーの損傷を防ぐため、正しい順序で行うことが重要です。バッテリー端子を外すとさまざまな設定が必要になる可能性がありますので、場合によっては販売店に任せた方がよいでしょう。

バッテリー

バッテリー液の量は本体についているラインで確認できる

バッテリー

最近は、バッテリー周囲にパーツが密集していることもあり、確認しにくいのでバッテリーチェッカーを使うのがおすすめ

そして最後のバッテリーのチェックポイントは、「バッテリー液の量」です。バッテリーの液量が本体横についているUPPER LEVEL(最高液面線)とLOWER LEVEL(最低液面線)の間にあるかを確認します。万が一減っていたり、バラツキがあったりした場合は、バッテリー液を補充しましょう。ただし、最近のバッテリーはパーツを外さないと液量をチェックできなかったり、バッテリーの壁面が不透明になっていてチェックができないものもあります。充電状態が確認できるインジケーターが付いているバッテリーであれば、それをチェックしましょう。

まとめ:電圧12.0V以下は交換のサイン

バッテリーチェッカーを使用した電圧チェックに必要な時間は30秒。エンジンルームやトランクにあるバッテリーの端子の腐食や取り付け金具の緩みチェックも2分半あれば終わりますので、バッテリーチェックは約3分で完了です。

3分の準備で「最高の思い出」を

トラブルが発生してからでは、時間も高額な費用も無駄になってしまいます。出発前のわずかな時間で、安心・安全なドライブを手に入れましょう。次回は走行の要「タイヤ編」を紹介します。

■バッテリーでチェックすべき3項目

20分で完了! おでかけ前の安全点検3ステップ

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