高速道路で渋滞に巻き込まれたら…どの車線を走る?
渋滞した車内での、暇をつぶし方法もチェック!高速道路での渋滞の際、どの車線が1番進むのかは気になるところ。そこで「3車線の高速道路で渋滞に巻き込まれた際、あなたはどの車線を走りますか?」という質問への回答を、分析しました。「JAFMate総研」では、交通事情から日常の気になる小さなことまで、さまざまなジャンルのアンケートをJAF会員に行い、その結果を分析。世の中の潜在意識をちょっとだけ明らかにしていきます。
3車線の高速道路で大渋滞!
そのときあなたはどの車線を選ぶ?
一刻も早く目的地に到着したい、という気持ちは誰もが持っていると思います。そんな人々の運転する車が高速道路になだれ込むと、起こるのが渋滞です。「ICを出る車がいるから左側の車線が速い」「いやいや、右側の追い越し車線の方が速いのでは」とそれぞれ意見があるなかで、ドライバーは3車線ある高速道路で渋滞に巻き込まれたとき、どの車線を走るようにしているかをアンケート調査しました。
結果は以下のとおりです。
①一番左の車線を走る(28%)
②真ん中の車線を走る(22%)
③適宜動いている車線に進路変更(15%)
④特に対応しない(14.9%)
⑤高速道路を下りて一般道を走行する(12.9%)
⑥追い越し車線をそのまま走行する(5.2%)
⑦その他(2%)
そこで、「いちばん左の車線を走る」「真ん中の車線を走る」「適宜動いている車線に進路変更」の回答を都道府県別に分析してみました。
「いちばん左の車線を走る」と答えた人は、
岩手県・高知県・愛媛県の順に多い
いちばん左の車線は、ICから出る車で列が進むときもあれば、その後すぐに入ってくる車で列が詰まることもある、出入りの激しい車線です。道の広い地域ではいちばん左の車線を選ぶ人が多く、首都圏や阪神圏では少ないことがわかりました。
「意外と追い越し車線よりも左側の方が速い気がしています。安全のためにはあきらめも大切」(大阪府・男性・70歳代)
「車線変更など、ジタバタと対応してうまくいった成功体験がありませんので、素直に左側車線を進むことにしています」(埼玉県・男性・70歳代)
と、左車線がいちばん速いのでは?派の意見のほか、
「いつでもSAなどに寄れるよう、左車線で流れに身を任せています。子供たちの『トイレ!』も急なので(笑)」(大分県・女性・50歳代)
など、不測の事態に備える人もいるようです。
「真ん中の車線を走る」と答えた人が多いのは、
神奈川県・東京都・千葉県がベスト3
ICで他の車の出入りがなく、同乗者のトイレといった非常時にも柔軟に対応がしやすい真ん中の車線。ここの人気が高かったのは関東圏で多く、山梨県を含めた1都7県でベスト8を独占していました。次いで大阪府が9位、奈良県が10位に入るなど関西圏でも人気の車線で、交通量の多いエリアで選ばれているようです。
「隣の車線のほうが速く進むような気がしますが、気にしないよう走っています」(奈良県・30歳代・女性)
「右は車線変更して入ってくる車が多いので、渋滞中は遅くなる気がする。左はSAに入ったりする車で停滞する。中央が一番良いと思う」(愛知県・40歳代・男性)
と、バランス派が多い印象でした。
「右の追い越し車線を走る」と答えた人が多いのは、
愛知県・東京都・大阪府
右の追い越し車線を選択したのは、全体の5.2%。愛知県・東京都・大阪府の順で、三大都市圏のドライバーが上位3位を占める結果となりました。右側車線を選択する方の意見は、
「道にもよるが、合流などの影響が左側・中央より少ない気がするから」(山形県・男性・60歳代)
「少しでも早く進みたいから、急いでいる時は右側」(愛知県・女性・70歳代)
というものが多く見受けられました。追い越し車線の走行を続けると、通行帯違反で罰せられることがあります。渋滞が解消したら、すみやかに他車線へ。
「適宜動いている車線に進路変更」する人が多いのは、
奈良県・大阪府・宮城県の順
「隣の芝生は青い」ということわざのように、隣の車線は速く流れているように見えるもの。空いている車線を求めて進路変更しながら、渋滞からなるべく早く抜けてしまいたいと考えている層は、関東・中部・関西圏に広く存在し、それ以外のエリアでは人気がないことがわかりました。
「できるだけ短時間で渋滞を抜け出す、『ベストの選択肢』を見つけ出すのに楽しみを求めています」(愛知県・男性・70歳代)
「頻繁に車線変更をします。どうやって前に行くかを常に考えていますが、家族には『もっとじっと待つように』と言われています」(愛知県・男性・70歳代)
というコメントも。渋滞時の進路変更は、すり抜けていくバイクなど周囲に十分注意してください。
渋滞した車内で、何をして暇をつぶしている?
渋滞中の車内は、ドライバーも同乗者もイライラしたり、手持ちぶさたになってしまいがち。そんな気持ちを解消するために車内で何をしているかを聞きました。
「子供たちとしりとりやクイズをしたり、歌ったり、お菓子を食べたりしています」(島根県・女性・30歳代)
と、しりとりは定番。そのほかにも、子供のいる方は、
「周囲の車のナンバーを四則演算で『10』にするゲームで盛り上がります」(広島県・70歳代・男性)
「周囲の車のナンバープレートのひらがなを『あいうえお順』に探したり、『赤色ど~こだ?』と周囲の景色から色を見つける遊びをしています」(静岡県・女性・30歳代)
など、レクリエーションゲームが人気です。
“ひとりの時間満喫型”の意見では、
「短歌を考えています」(兵庫県・80歳代・女性)
「好きな落語のCDを聴いています。立川談志さんが好み。創作落語では春風亭昇太さん!」(愛知県・男性・50歳代)
「英語学習の時間にあてています。TOEICの教材を聴いたり、人目を気にせず発音の練習をしています」(東京都・50歳代・男性)
と前向きに趣味の時間として活用する人も。
「70年代の特撮・アニメヒーローものの主題歌を熱唱! ささきいさおさん、水木一郎さん、子門真人さんの歌が最高です。自分の世界に浸って、ロマンを味わっています」(静岡県・男性・50歳代)
「熱唱できる系の曲に変えて、カラオケ気分で歌っています。渋滞は自分の時間として使えるので、嫌いではありません」(愛知県・女性・30歳代)
車内は大声を出しても外には聞こえにくいもの。歌うのもストレス解消につながります。
家族と一緒に車に乗っている方は、
「結婚する前や新婚期間は、渋滞してもずっと一緒にいられるからうれしかったです」(大阪府・女性・30歳代)
「夫はすぐにイライラするので、車が動かないときは私が後部座席から肩をもんであげています」(静岡県・70歳代・女性)
とコミュニケーションをとる楽しいひとときになることもあるようです。
「息子と同乗しているときは、普段時間が取れないので、仕事の話や昔話など、家にいるときよりゆっくりと話すことができるよい時間になっています。面と向かって話せないことも、運転中だと話せたり……」(秋田県・女性・50歳代)
と、狭い個室だから話ができるということも。考え方次第で、渋滞も決して悪いことばかりではないのかもしれません。