走行中、落下物に遭遇したドライバーは79%! JAF会員の落下物事件簿
動物、脚立に…札束!? 道路にあった意外なモノ快適なドライブ中、突然道に現れた落下物に驚き、急ブレーキ!……なんて経験はありませんか? 「走行中、落下物に遭遇した経験」についてJAF会員にアンケートを募ったところ、飛んできた意外なものに視界を遮られたり、巨大な動物の死骸に遭遇したり…と、予想もしない出来事に見舞われた方が多いと判明。全国のJAF会員に聞いた、道路の落下物事件です。
79%が道路の落下物に遭遇
島根県では46%が動物の死骸に遭遇経験アリ!
あなたは、クルマで道路を走行中、落下物に遭遇したことはありますか?
「あなたは、道路で落下物に遭遇したことがありますか?」に「はい」と回答したのは全体の79.0%。そのうち、最も多く遭遇したのは「ごみ袋やペットボトルなどのプラスチック、ビニール製品」が29.9%という結果に。
- かつて使用されていた黒いビニール袋が飛んできて、一瞬視界を遮られたときはヒヤッとしました。(大分県・80歳代)
- ペットボトルを踏んでしまったとき、音がすごかったのでタイヤがパンクしたかと思い、路肩に止めて確認しました。(福岡県・30歳代)
など、家庭ごみ関係の落下物に遭遇し、危険な思いをしたという意見が多数。以降、遭遇した落下物は動物の死骸(23.5%)、板などの木材(18.7%)、ホイールなどの自動車部品類(9.7%)、鉄骨など建築資材(4.5%)、布製品(3.3%)…という結果となりました。
動物の死骸は地域差が大きく、全国平均での遭遇率は23.5%でしたが、地域別では東北地方で34.4%、都道府県別では島根県が、実に46.4%の方が「動物の死骸に遭遇した経験がある」と回答。犬、猫、イノシシ、鹿などのほかにも、
- 池から出てきた亀を道路でよく見るので気を付けています。踏んだらタイヤがパンクしそう。(兵庫県・50歳代)
- 山間部なので、春の初めの繁殖期の動物。タヌキ、猿、イタチなど、夜が危ない。(山形県・50歳代)
- 道路管理の仕事をしているのですが、動物の死骸も多いときは1週間で回収袋にして100リットル以上になるときもありました。昔は、犬や猫が多かったようですが、最近は野生動物が多く、イノシシやシカなどの大型動物も時々あります。パトロールにより除去していますが、追い付かない状況です。(島根県・60歳代)
という、深刻な声もありました。
意外と多かった危険な落下物の具体例として挙がったのは「脚立」。なんと今回のアンケートで「走行中に道路に落ちている脚立に遭遇した」という声は全国で200件以上に上り、
- 高速道路で遭遇。あわててハンドルを切らざるをえず、後続車がいなくてよかった。(広島県・50歳代)
- 前に走行していたワゴン車の上に積まれていた脚立が落下し、避けることができず乗り上げてしまった。SAに入り確認したところ、タイヤがパンクしていた。(兵庫県・60歳代)
といった声が続出。
道路交通法では、「自動車の運転者は、 (中略) 積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない」(道路交通法第75条の10より抜粋)とあります。この規定に違反した者は、3か月以下の懲役、もしくは5万円以下の罰金。過失による場合は10万円以下の罰金が科せられます。また、第三者に損害を与えた場合には、落とし主に賠償責任が生じるほか、「道路交通法」や「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」等の違反によって法律で罰せられます(JAF クルマ何でも質問箱 [Q] 高速道路で落下物トラブル、どうすればいいのですか?)
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特に大きな荷物を運ぶときは、しっかりと固定を。また、落下物の事故に遭わないためには、車間距離を取り、脇見運転にも気を付けましょう。
スノーボード、業務用デスクに…札束!?
衝撃の落下物大全
ペットボトルやビニール袋などの家庭ごみも困りものですが、落下物に遭遇した方の中には、目を疑うような衝撃の品に遭遇した方も。
- スノーボードの板。高速道路を走行中だったため、とても怖かったです。追い越し車線を走っていた車両が、私の車を追い抜いた瞬間に板が後ろに飛びました。走行車線が空いていたことと、後続車もいなかったため大事には至りませんでしたが、かなり怖い思いをしました。板は中央分離帯に落ちたため、他車への影響は少なかったと思われますが・・・…これ以降は、スキー板等を搭載している車両の後ろではいつも以上に車間距離を取るようになりました。(静岡県・50歳代)
- 畳1枚。高速道路の走行車線上で、前を走行していたクルマが回避行動を取ったので、ブレーキをかけてスピードを落とし、追い越し車線へ回避した。他にクルマがいなかったのでよかった。(大阪府・70歳代)
- 業務用デスク。100mくらい手前で気づいたので、避けることができた。(熊本県・50歳代)
- 大きなケーブルドラム。先行車が直前に避けたため、こちらも急ハンドルでの回避となり危うく事故になるところだった。(静岡県・50歳代)
- バイパスを走行中、前を走行していたクルマが急に車線変更したので「合図もせずに急に車線変更って、何やってるの? 危ないな~」と思った瞬間に、釘のようなモノが散乱していたのが目に入った。とっさに車線変更を試みたが、隣のレーンに走行車がいて変更できず、そのままクルマで散乱物の上を走ってしまい、後ろのタイヤが1本パンクしてしまいました。(宮城県・50歳代)
- 牧草のロール。目立っていたので、問題なく停止し回避できた。(北海道・40歳代)
- かばんがあり、中に現金320万円と各種カードがありました。近くの警察署に届け出ると、30分後に、落とした本人が現れて無事にお返しできました。高額を落としたことで相当なショックを受けておられましたので、謝礼は辞退しました。(三重県・60歳代)
- 大量のりんご。今から35年ほど前のことですが、青森県弘前市に仕事で訪れたときのことです。木箱を山積みにしたトラックが交差点を右折し、上から赤い物体がバラバラと道路上に。やむなく砕け散ったりんごのかけらを踏みつぶして走りましたが、罪悪感がありました。今では許されないような過積載で、トラックの荷台が斜めになるのを見て、恐怖心を感じました。(北海道・60歳代)
と、思いもよらない落下物に遭遇した体験談もありました。
NEXCO東日本によると、高速道路で落下物を発見した際には「非常電話や道路緊急ダイヤル(♯9910)で通報、または料金所やSA・PAの係員に伝える」ことを推奨しています。(こんなとき、アナタはどうする? 仮設トイレやソーラーパネルにマネキンまで…! 高速道路を走行中に落下物に遭遇したときは、どうする!?)
落下物は、重大な事故になる危険があります。道路状況に気を付けて、きょうも安全なカーライフを送りましょう。
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