ながらスマホで“周りが見えない”は本当? 歩行者と自転車の視線計測で検証
JAFユーザーテストで検証スマホを見ながら歩く、スマホを操作しながら自転車に乗る……。
その一瞬の行動が、どれほど危険なのか。4人のモニターによる検証実験で、歩行者との衝突や赤信号の見落としといった、事故直前の場面が次々と起きた。視線計測で明らかになったのは、「見ているつもり」でも、周囲がほとんど目に入っていない現実だった。
- ※JAF Mate2015年3月号に掲載したJAFユーザーテストを再構成しています。
実験で検証。なぜ『ながらスマホ』は危険なのか
テストは視線の動きを計測するアイマークレコーダーを使用。歩行者と自転車でスマホあり・なしでの違いを調べた
歩行中と自転車乗車中のスマホの使用でどんな危険が生じるか、4人のモニターで検証した。
歩行者テストは都心の横断歩道、自転車テストは教習所のコースで行った。モニターは20~30代の4名(男女各2名)。モニターにはアイマークレコーダー(視線計測装置)を装着し、それぞれ「スマホあり」と「スマホなし」の2パターンでテストを行い、視線の違いを計測した。ピデオ撮影も行い、モニターの動きや歩行者との衝突の有無などを確認。「スマホあり」では、メール機能を使い、質問に返信してもらいながらテストを行った。
なお、自転車乗車中のスマホ使用については、道交法に触れる行為ではあるが、実際の路上で多く見られるものなので、教習所のコースを使って検証した。
自転車では赤信号も見えなくなる? 検証結果
結果、どちらのテストでも歩行者やマネキン人形への衝突、子供や信号の見落としなど、事故につながる危険な場面が見られた。
歩行者と衝突したモニターの女性は、「スマホで文字を打つことに集中してしまい、避けることができませんでした」と言う。また「相手が避けてくれるだろう」と期待してしまったのも衝突した原因になったようだ。
歩行者のながらスマホテスト
スマホ使用あり
スマホ使用なし
モニターの視線では、「スマホあり」は画面に視線が集中したが、「スマホなし」では前方や左右に視線が配られていた。
「スマホあり」では以下の事例があった。
・歩行者と衝突(1人)
・前を横切った子供を見落とした (1人)
・接触しそうになった相手に回避行動を取らせた(4人)
歩きスマホによって、前を横切った子供を見落すことがあった
歩行者のながらスマホのテスト映像はこちら
自転車のながらスマホテスト
スマホあり
スマホなし
モニターの視線では、「スマホあり」は画面に視線が集中し、左右や前方にはほとんど視線が配られなかったが、「スマホなし」では前方と右側の信号に視線が配られていた。
「スマホあり」では以下の危険場面があった。
・赤信号を見落として通過 (2人)
・マネキンと衝突(1人)
スマホ使用によって、赤信号に気づかず交差点に進入してしまうこともあった
自転車のながらスマホのテスト映像はこちら
「ながらスマホ」は周辺の認識が難しくなり、事故につながる大変危険な行為。自転車は言うまでもなく、歩行者も危険なのでやめましょう。
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歩行中のスマホ操作(いわゆる「ながらスマホ(歩きスマホ)」)による事故やトラブルが社会的に問題視されている。そこで、歩行中のスマホ操作の影響をテストし、その危険性を検証した。
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