この秋走ってみたい北海道の絶景ロード3選!【オロロンライン・美幌峠・知床横断道路】|特集

北海道で一度は走りたい秋の絶景ロード3選! オロロンライン・美幌峠・知床峠の感動ドライブ

海岸線、大パノラマ峠、カルデラ湖など、北海道を代表する絶景ロードを厳選!
須藤英一

広大な日本海を望みながら地平線へと続く「日本海オロロンライン」、屈斜路湖を一望できる雄大なパノラマが広がる「美幌峠」、そして羅臼岳の雄大な山容を望み美しい紅葉が楽しめる「知床横断道路」。この秋に訪れたい北海道の絶景ロードを巡り、それぞれの道ならではの魅力や見どころ、立ち寄りスポットを紹介します。

目次

絶景がさらに際立つ秋の北海道を走ってみよう!

支笏湖から眺める夕陽と山並み

北海道の秋は澄み切った空気に包まれ、遠くの山並みまで鮮明に見え、湖面も穏やかに夕日を反射しひときわ幻想的な絶景を創り出す

秋の北海道ドライブ最大の魅力は、本州よりひと足早く訪れる紅葉が織り成す壮大な絶景だ。大雪山系や三国峠、美幌峠、ニセコパノラマラインなどでは、赤や黄色に色づいた山々や原生林、湖畔の景色が広がり、走るだけでまるで絵画の中に入り込んだような気分を味わえる。澄み切った空気に包まれるこの季節は視界も良く、遠くの山並みや湖の眺望も格別。

さらに夏の観光シーズンが過ぎて比較的落ち着いた道路環境で走れるため、北海道ならではの雄大な風景をゆったり満喫できる。紅葉、湖、峠、海岸線の景色が見る時間によって表情を変える秋は、まさに絶景ドライブに最適な季節なのです。

この秋走ってみたい北海道の絶景ロード3選!

【日本海オロロンライン】
海、空、大地。すべてが溶け合う最北の絶景ロード

海とサロベツ原野の間を走るオロロンライン

海とサロベツ原野の間をひたすら走る雄大な道は、秋になると夏よりも空が高く感じられ、青空には細長い筋雲がいくつも浮かぶ。どこまでも続いているような道を見ると、北海道を走っているという実感が強烈に湧いてくる

サロベツ原野から望む夕日

オロロンラインは日本海沿いを走るルートになるので、どこからでも夕日を眺めることができる。そして進行方向左側にそびえる利尻山。利尻富士とも呼ばれるその特徴ある山容は夕日とともに忘れられない眺めだ

原野の中に一直線に並ぶ28基の風車

天塩河口大橋を渡ると遠くにオトンルイの風車が見えてくる。直線路を走ると一列に並んだ28基の風車群が、だんだん大きくなって目の前に迫ってくる。近くで見るとその大きさに驚くだろう。しかし、もうすぐ解体・撤去される予定だ

日本海オロロンラインは、小樽から稚内(わっかない)まで日本海の海岸を走るドライブルートである。国道5号、337号、231号、232号、そして道道106号を走る総延長は約380kmの長大なルートだが、今回はこの中から天塩(てしお)から稚内までの道道106号を紹介する。

この道道106号はサロベツ原野の中を走るため、電柱や建物がほとんどない直線道路が続き、晴れた日には海の向こうに利尻島を望むことができる。

天塩町から北へ向かうと、最初に見えてくるのがオトンルイの風車群だ。原野の中に一直線に並ぶ28基の風車は圧巻だ。道路はどこまでも真っすぐに延び、視界を遮る建物がほとんどないため、空と海が一体になったような開放感がある。

北緯45度モニュメントを過ぎて、稚咲内(わかさない)の信号を越えても直線は続き、日本海の向こうに利尻富士が美しく浮かび上がる。夕方になると、日本海に沈む夕日が空と海をオレンジ色に染め、その美しさとスケールの大きさに感動するだろう。

【美幌峠】
真っすぐな道の果てに、屈斜路湖を一望する感動が待っている

標高約525mの美幌峠から眺める霧に覆われた屈斜路湖

美幌峠から眺める幻想的な雲海。標高約525mの峠から見下ろすと、屈斜路(くっしゃろ)湖一帯が霧や雲に覆われ、湖に浮かぶ中島や周囲の山々が雲の上に浮かんでいるように見える。晴れて風が弱く、湿度が高い早朝は雲海が発生しやすい

絶景を見渡せる美幌峠の展望台

美幌峠からの眺めは北海道でもトップクラスの絶景で、目の前には日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖が広がり、湖の中央には中島が浮かんでいる。晴れた日には、阿寒摩周国立公園の山々や十勝岳まで見渡すことができる

展望台から屈斜路湖へ下る絶景ロード

美幌峠から屈斜路湖へ下っていくと、長い直線の正面に湖が見えて、まるで湖に飛び込むような感覚になる。展望台からの眺めと違い、フロントガラスに広がる景色は動画のように動いてワクワクしながらドライブが楽しめる

美幌(びほろ)峠は弟子屈(てしかが)町と美幌町を結ぶ国道243号にあり、日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖を一望できるほか、湖の中央に浮かぶ中島や周囲の山々まで見渡すことができる。展望台から眺める屈斜路湖は季節や時間帯によって表情を変え、自然の雄大さを体感でき、早朝には雲海が広がることもある。

国道243号の美幌町側は北海道らしい平たんな農村地帯で、どこまでも続くような直線路はシラカバ並木になっている。峠へ向かって走っていくと「道の駅 ぐるっとパノラマ美幌峠」があり、ここが美幌峠だ。広い駐車場があるので、クルマを止めて展望台に上ってみよう。

眼下には屈斜路湖が広がり、その向こうには噴煙を上げている硫黄山や斜里岳などを一望する大パノラマが楽しめる。峠を越えると道は一気に屈斜路湖へ向かって下っていく。

【知床横断道路】
海から天空へ。世界自然遺産を駆け抜ける絶景ロード

ウトロ方面から望む羅臼岳

ウトロから上ってくると、知床峠の手前で羅臼岳が見えてくる。知床半島にそびえる知床連山の中の最高峰で、日本百名山の一つ。ヒグマの生息地でもあるので、周辺を散策したりトレッキングする際には注意が必要だ

羅臼町を覆う早朝の雲海

羅臼町を覆う雲海。日の出前の根室海峡方面を望むと、原生林の中を一直線に知床横断道路が走っている。その向こうには雲海に覆われた羅臼の町があり、国後島が少しだけ頭を出している。静かな朝焼けの中で鳥の声が聞こえる

標高738mの知床峠からの眺め

知床峠は知床連山の尾根筋にあたる標高738mの峠で、ここからの眺めは知床八景のひとつに選ばれている。頂上には知床峠駐車場があり、真正面に羅臼岳、眼下に原生林の大樹海、そして後ろを振り返ると国後島を望む大パノラマが楽しめる

知床(しれとこ)横断道路は、知床半島を東西に横断し、斜里町のウトロと羅臼町を結ぶ国道334号の山岳道路である。自然遺産・知床の雄大な自然を間近に感じながら走れることから、北海道を代表する絶景ドライブルートのひとつとなっている。

道は海岸近くのウトロから一気に高度を上げるが、まずは知床自然センターに立ち寄ってみよう。ここでは周辺エリアや野生動物の情報が得られる。また、ここを左折すると知床五湖方面へ行くことができる。

知床峠へ向かって走り出すと、道は直線が続きいっきに高度を上げていく。原生林を抜けて大きなカーブを上り切ると知床峠の駐車場が現れる。標高738mの知床峠からは目前にそびえる羅臼岳の荒々しい山容を望むことができ、眼下には国後(くなしり)島の姿も広がり、知床らしいスケールの大きな景観が味わえる。

知床峠を境に羅臼側はワインディングロードの連続で森林地帯を走る。道幅は広く走りやすいルートだが、ここは野生動物の宝庫でもある。エゾシカやキタキツネをはじめ多くの野生動物と遭遇することもあるので注意が必要だ。

  • 本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

10~11月はエゾシカなど動物の飛び出しに注意!

秋の北海道は紅葉が美しくドライブに最適な季節。しかし、この時期はエゾシカの活動が活発になるため注意が必要だ。特に10~11月は繁殖期や越冬地への移動の時期と重なり、道路への飛び出しが増加する。早朝や夕方から夜間は出没しやすく、ヘッドライトに照らされて動きが止まることも。また、1頭見かけたら群れのほかの個体が続いて横断する可能性もある。森林地帯や「動物注意」の標識がある区間では速度を控えめにし、道路脇にも目を配りながら運転することが、安全で快適な北海道ドライブのポイント。

動物注意の標識がある区間では、動物の飛び出しに要注意

動物注意の標識がある区間では、動物の飛び出しに要注意

日本海オロロンライン、美幌峠、知床横断道路

この秋走りたい北海道の絶景ロードマップ

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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