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知床横断道路から眺める大自然と太平洋の大海原
写真・構成=高橋祐介/文=編集部

【北海道2泊3日弾丸旅】天に続く道から世界自然遺産・知床半島へ! レンタルキャンピングカーで巡る北海道・道東絶景ロード

美幌峠を後に、知床横断道路、野付半島へ。走るほど北海道のスケールを実感する旅【中編】

美幌峠の絶景を満喫したら、次なる目的地は、いきなり旅のクライマックスとなる世界自然遺産・知床半島だ。しかし、北海道の旅は目的地へ一直線……では終わらない。「天に続く道」に寄り道し、オシンコシンの滝でマイナスイオンを浴び、知床横断道路では圧巻の大自然とワインディングロードを満喫。さらに旅の終盤には思わぬ後悔も……。

レンタルキャンピングカーで巡る北海道2泊3日車中泊旅、中編のスタート!

目次

北海道屈指の直線道路「天に続く道」へ

天に続く道のスタート地点1

天に続く道のスタート地点2

天に続く道のスタート地点3

美幌峠から知床方面へ走っていると現れる「天に続く道」。全長約28kmに及ぶ一直線道路は、写真で見る以上のスケール。スタート地点に立つと、その名の由来にも思わず納得してしまう

美幌峠で朝日に照らされた屈斜路湖を写真に収めた時点で、まだ午前7時台。北海道の夏は朝が早い。そして50代のおじさんも朝が早い。そんな好相性のおかげで今回の旅の2日目は、驚くほど時間に余裕があった。

次なる目的地は、この旅最大のハイライトである知床横断道路。しかし、美幌峠から知床峠までは約100km。道民基準ではご近所レベルらしく……これでは企画的に少し物足りない。

「せっかくなら、北海道らしい道をもう一本走っとくか」

旅のルート決めに便利な「JAFルートマップ全日本2026拡大版」を眺めていて目に留まったのが、知床半島の入り口となる斜里町にある「天に続く道」だった。北海道には一直線の道路が数え切れないほどある。正直に言えば、この頃には少し見慣れてきた感も……。

 JAFルートマップ全日本2026拡大版【B4サイズ】

車中泊旅のルート決めに便利だったのが JAFルートマップ全日本2026拡大版【B4サイズ】。現在、滞在しているエリアを俯瞰して見られると、立ち寄りスポットを見逃しにくく、今回の車中泊旅のお供に最適だった

ところが、「天に続く道」は違った。

高低差のある地形が生み出す遠近感によって、道路が本当に空へ吸い込まれていくように見える。写真では何度も見ていた景色なのに、実際に立つと、そのスケール感に思わず見入ってしまった。

天へ続く道道中1

天へ続く道道中2

天へ続く道道中3

天へ続く道道中4

天へ続く道道中5

天に続かなくても、直線道路の宝庫である北海道。広大な畑、道路をゆっくり走るトラクター、知床へ向かう道中で出会う何げない風景にも、「北海道を走っている」という実感が湧いてくる

オシンコシンの滝を過ぎると、いよいよ世界自然遺産・知床へ

知床半島の玄関口にあるオシンコシンの滝に立ち寄る。勢いよく流れ落ちる水音とひんやりした空気が心地よく、本格的な知床ドライブの始まりを感じさせてくれる

天に続く道を後にすると、景色は少しずつ変化していく。広大な畑の中をトラクターがゆっくり走り、その先にはオホーツク海。北海道らしい景色を楽しみながら国道334号を進むと、知床観光では外せない名所「オシンコシンの滝」が現れた。轟音を響かせながら流れ落ちる滝を眺めていると、「いよいよ知床まで来た」という実感が湧いてくる。

そして、その先に待っているのが、この旅最大の目的地だ。

北海道ドライブで学んだこと…
虫の死骸はワイパーで伸ばすべからず!

昨年の宗谷岬旅で最大の失敗だったのが、フロントガラスに付着した虫をワイパーで拭いてしまったこと。結果は悲惨だった。

虫が潰れ、体液がガラス一面に広がり、その汚れをさらにウォッシャー液&ワイパーでなんとかしようと試みたものの、視界はさらに悪化した。今回はその反省を踏まえ、北海道のホームセンター「DCMニコット」で専用の虫落としクリーナーを購入した。

これが大正解。北海道をロングドライブするなら、普通車でも一本のせておくことをおすすめしたい。

高速道路や郊外を長時間走ると、フロントガラスには虫の汚れが想像以上に付着する。専用クリーナーが1本あるだけで視界がすっきりし、安全で快適なドライブにつながった

世界自然遺産を貫く絶景ロード。知床横断道路は期待以上だった

知床横断道路

知床半島を横断する、その名も知床横断道路。標高を上げるにつれて景色がダイナミックに変化し、世界自然遺産ならではの雄大な自然を満喫できる

ウトロ市街地を抜けると、道は山へ向かって一気に標高を上げていく。ここから始まるのが知床横断道路だ。

キャブコンというと「峠道は苦手では?」と思われるかもしれない。ところが、今回レンタルしたコルドバンクスは3.0Lディーゼルターボの余裕あるトルクのおかげで、アクセルを深く踏み込むことなくスムーズに標高738mの知床峠を目指していくことができた。

コーナーをひとつクリアするたび、視界は広がり、景色はダイナミックに変わっていく。北海道でも、この景色は別格だ。

知床峠に到着すると……羅臼岳こそ雲に隠れていたものの、根室海峡の向こうには国後島(くなしりとう)の姿がはっきり見えた。十分すぎる絶景である。

しかし、これで終わりではなかった。JAF Mate Onlineの連載企画「日本の絶景ドライブルート」で紹介されていた、あの写真の撮影ポイントが知床峠の駐車場辺りからだと見当たらない。ん? 写真家の須藤英一さんはどこから撮ってんの?

「季節が違うから見え方も違うのかな……」

半ば諦めながら羅臼方面にクルマを走らせると、展望台を少し過ぎた場所で突然視界が開けた。眼下には羅臼側へ幾重にも折り重なるワインディングロード。

「ああ、ここだ!」

と、思わず声が出た。

ここまで来てこのポイントを通り過ぎていたら、本気で落ち込んでいたと思う。今回の結論としては……知床横断道路は羅臼側から上るのがわかりやすいのかもしれない。

知床横断道路のつづら折れ

知床横断道路の羅臼側に連続するつづら折れ。眼下には深い森が広がり、その先には根室海峡と国後島のシルエットが浮かぶ

知床峠からの景観1

知床峠からの景観2

知床峠からの景観3

知床峠からの景観4

知床峠では雲の切れ間から根室海峡と国後島を望むことができた。天候によって表情が大きく変わるのも、この場所ならではの魅力だ

道の駅で豚丼。そして帰宅後に知る“最大の失敗”とは?

「道の駅 知床・らうす」1

「道の駅 知床・らうす」2

「道の駅 知床・らうす」3

「道の駅 知床・らうす」4

「道の駅 知床・らうす」の食堂で味わう、知床ポークの豚丼。やわらかな肉に甘辛いタレが染み込み、野趣あふれる力強い一杯だ。窓辺の席で頬張るひと口ごとに、旅の達成感がじんわりと広がっていった

知床峠を越え、羅臼側へ下る頃にはちょうど昼時。この旅を円滑かつ迅速に巡るための生命線であるセイコーマートが近くになさそうだったので、「道の駅 知床・らうす」に立ち寄り、知床ポークの豚丼を注文した。美幌峠から知床峠へ、午前中たっぷり走った後に食べる豚丼は、反則級のおいしさだった。

食後は次の目的地、かねてから走りに行きたかった野付半島へ向けて出発。天気も良好、走行ルートも完璧、この時の私は、何ひとつ後悔のない旅だと思っていた。

ところが北海道から帰宅後、SNSで衝撃の投稿を目にすることに……。

「白いシャチ出現」

場所は羅臼港……さっきまでいた場所だった。しかも、白シャチに出会える知床ネイチャークルーズの受付も羅臼港も道の駅から至近距離なうえ、呑気に豚丼を頬張っていなければ出航時間にも十分間に合っていた……(当日、予約できたかは定かではないが)。

旅というものは、現地では成功したと思っていても、帰宅後に思わぬ宿題を残してくれるらしい。次回からはもう少し、事前準備というものを旅のエッセンスに加えてみよう。

道の駅 知床・らうす

〒086-1833 北海道目梨郡羅臼町本町361-1
TEL0153-87-3330
【営業時間】
4月〜10月 9:00〜17:00
11月〜3月 10:00〜16:00
道の駅 知床・らうすウェブサイト

地図上では“ミギー”、走れば唯一無二。野付半島が想像以上だった

野付半島の俯瞰

野付半島の細長い地形に沿って延びる一本道。左右に海と干潟が広がり、先端へと続く風景が印象的だ。空撮写真で見ると、その独特な地形とスケール感がよくわかる

以前から道東で気になっていた場所がある。それが『野付半島』だ。地図で見ると、どこか漫画『寄生獣』のミギーを思わせる独特なシルエットをしている。

「実際はどんな場所なんだろうか?」

そんな軽い興味で現地へ向かうことにしていたのだが、印象はすぐに変わった。細長い半島の一本道を進むと、左右には海と干潟がどこまでも広がる。北海道でもなかなか味わえない、不思議な浮遊感のあるドライブだ。途中では群れるエゾジカの姿も見かけ、この土地ならではの自然を存分に満喫できた。

そういえば、早朝の美幌峠の駐車場で見かけたホンダ・アフリカツインのツーリングライダー二人組と、知床峠、そしてここ野付半島でも遭遇。北海道を旅する人が考える「走りたい道」「行きたいルート」は、案外みんな同じなのかもしれない。

野付半島スナップカット1

野付半島スナップカット2

野付半島スナップカット3

野付半島スナップカット4

野付半島の道路周辺に広がる風景。平坦で奥行きのある地形が続き、低い植生や水辺に群れるエゾジカを眺めていると、独特の自然環境を間近に感じられる

旅の2日目にして目的はほぼ達成! 最終日は何で締める?

海辺のカット

道東の海岸線を走っていると、思わずクルマを止めて眺めたくなる景色が次々と現れる。2日目で旅の目的はほぼ達成したが、レンタルキャンピングカーの旅はまだ続く。最終日は襟裳岬を目指し、北海道の海沿いを南へ走ることに

2日目にして、この旅の大きな目的だった美幌峠と知床横断道路を走破。個人的な達成感は十分だが、来年の北海道旅企画を編集部で認めてもらうため、まだまだキャブコン旅を終えることはできない。

レンタルキャンピングカーの返却は翌日の夕方、新千歳空港。ならば残された時間もフルに走り、絶景ポイントを巡るしかない。

目指すは北海道を代表する岬のひとつ、襟裳岬(えりもみさき)。さらに道中には海岸線をたどる絶景ロード「北太平洋シーサイドライン」も待っている。

北海道2泊3日の車中泊旅は、いよいよ行き当たりばったりの最終章へ!!

【北海道2泊3日弾丸旅】
レンタルキャンピングカーで美幌峠へ! 世界自然遺産・知床半島を目指す車中泊ロードトリップ

美幌峠の絶景

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