日本の絶景ドライブルート

知床横断道路(北海道)。 手つかずの自然が多く残る知床半島をドライブ

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け

須藤英一
2023.08.06
2023.08.06

四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
今回は、日本最後の秘境といわれ、世界自然遺産に登録されている自然の宝庫、知床半島を貫く知床横断道路を走ります。

自然の宝庫である知床半島を横断する唯一の道路

日本最後の秘境といわれる知床半島は、世界自然遺産に登録されている自然の宝庫。ここを横断するのが知床横断道路だ。北の果て大自然の中の絶景を楽しみながら、これだけ快適に走れる道路は日本には数少ない。

知床峠の画像

知床峠展望台から羅臼岳を望む。近辺には人家や店舗がなく、手つかずの大地が広がる。

羅臼町側から知床峠を目指すと森林地帯をワインディングで標高を稼いでいく。木々に遮られて展望は良くないが、峠に近づくにつれオホーツク海に浮かぶ国後島が背後に見えてくる。峠の手前では根室海峡に横たわる国後島が、趣きの異なる迫力の姿で眺められる。

国後島から昇る朝日

眼下の国後島から朝日が昇る姿が見られるのは、知床横断道路ならでは。

自然の宝庫ゆえに動物も多く生息する。彼らとの事故に注意

一方、ウトロ側はストレートが続き、爽快な走りが楽しめる。しかし、ここは野生動物の宝庫。エゾシカやキタキツネをはじめ、多くの野生動物と遭遇することもあるので注意が必要だ。エゾシカとの衝突は重大事故になるおそれがある。野生動物との出会いに備えてゆっくりと走りたい。夕暮れ時や夜間の野生動物は、車のヘッドライトを受けて目が光るのですぐにわかる。

知床半島はヒグマが多いことでも知られている。決して一人で道以外のところに入り込まないように。ヒグマは日本で最も危険な動物なのだから。


ドライブルート 知床横断道路(北海道)

知床半島の斜里町ウトロと羅臼町の間を結ぶ国道334号が知床横断道路で、その距離は約34km。斜里町中心地からウトロまでは334号を東に約40km、中標津空港から羅臼までは国道335号を経由して約70kmの道のり。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

仕様:A4判・136ページ 定価:2,200円(税込み)
発行:JAFメディアワークス

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「絶景」を著名カメラマン・キャンパー・インフルエンサーによる質の高い写真で彩りながら、絶景を天空・湖畔・岩壁・草原・山・離島・ビル群(夜景)などさまざまな見立てと、キャンプ地の魅力を季節・時間帯・視点等でまったく違う装いを見せる写真も同時に掲載しました。各キャンプ場の設備データに加え、300カットを超すボリューム感と「いつか行きたい」と思わせる質の高い写真で構成。写真集やエリア・キャンプ情報誌として書棚に飾りたい1冊です。

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須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。

日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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