岩礁を利用して橋脚を建てた、特徴的な「くの字」の内海大橋
写真1 「くの字」に曲がった形状が特徴的な内海大橋。岩礁を利用し橋脚を設置したことでこの形状となり、航行水域への影響を最小限に抑えることができた

内海大橋(広島県)。瀬戸内海の沖合の島をつなぐユニークな曲線の離島架橋

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

広島県の南東部にある沼隈(ぬまくま)半島。この沼隈半島と沖合にある田島(たしま)をつなぐ橋が内海(うつみ)大橋だ。直線的な橋ではなく、「くの字」形で、さらに湾曲デザインが個性的な橋梁と、通過するだけでも景観を楽しめる道。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

船の航行を考えた「くの字」の橋

ALT 「くの字」に曲がった形状が特徴的な内海大橋。岩礁を利用し橋脚を設置したことでこの形状となり、航行水域への影響を最小限に抑えることができた

写真2 橋の入口から奥へと続くカーブが、支線を自然と奥へと誘う。立体的な三角形の形状が特徴的だ

広島県福山市の沼隈半島から沖合いの田島を結ぶのが内海大橋である。田島は瀬戸内海の温暖な気候と自然環境に恵まれたのどかな町で隣の横島とは橋でつながっている。1989年10月に開通した内海大橋がくの字に曲がっているのは、中間部にマナイタゾワイと呼ばれる地盤として十分強固な浅瀬岩礁があり、ここに橋脚を設けたためだ。

ALT 「瀬戸内のリゾート」のような、高く伸びたヤシの木と抜けるような青空、そして緩やかなカーブを描く道が、どこか南国の離島を走っているような開放感がある

写真3 「瀬戸内のリゾート」のような、高く伸びたヤシの木と抜けるような青空、そして緩やかなカーブを描く道が、どこか南国の離島を走っているような開放感がある

中央部で大きくカーブしたこの橋は全長832mで、さらに横方向の剛性を高めるためアーチ面を内側に傾斜させた「バスケットハンドル型」を採用して、瀬戸内の多島美にマッチした美しい景観を創り出している。交通量は比較的少なく、かなり高い位置を走るためにスピードを抑えて走れば、左右に広がる海と島影をじっくり楽しめる。橋の手前にはパーキングがあるので車を停めて橋を眺めることもできる。

近隣の景勝地のビーチが観光スポットに!

内海大橋を渡ったあと横島まで走ると、より深い瀬戸内の離島感を味わえる。観光地化されすぎていない、昔ながらの漁師町ののどかな風景が広がっていて、ヤシの木が続く道を海を眺めながら穏やかなドライブが楽しめるだろう。時間があったら田島の東にあるクレセントビーチまで足を延ばしてみよう。白い砂浜が三日月状に続く波穏やかなビーチがある。


内海大橋 データ

内海大橋へは山陽自動車道・福山東ICから沼隈方面へ進み、県道47号を経由するとアクセスできる。周辺は海岸沿いを走る道も多く、橋の手前には駐車場や展望スペースもあるので橋の全景を眺めることも可能だ。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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山口県萩(はぎ)市は江戸時代の城下町の面影を色濃く残し、吉田松陰や高杉晋作など明治維新を支えた人物たちのゆかりの地としても知られている。歴史的な建造物や文化遺産はもちろん、世界遺産などが多く残っている場所だ。

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日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。

内海大橋が走る広島県にも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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