別府から由布院へ向かう県道11号。雄大な由布岳と美しいカーブが続く絶景ルート
写真1 大分県道11号のワインディングロードと緑豊かな由布岳を空から望む

大分県道11号(大分県)で、別府から由布院温泉へ。由布岳に見守られながら、高原道路をドライブ

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

別府市と由布(ゆふ)市は、豊富な温泉で知られている大分県のなかでも有数の温泉地です。そんな別府と由布をつなぐのが県道11号で、由布岳やくじゅう連山を望みながら爽快なドライブが楽しめます。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

由布岳のダイナミックな山容を眺めながら、温泉地を巡る

由布岳のダイナミックな山容を眺めながら、温泉地を巡る

写真2 青空の下、由布岳を背景に走る県道11号のカーブ

大分県の別府温泉は日本有数の温泉地で2,500以上もの源泉があり、日本一の湧出量を誇る。特に人気なのは「別府地獄めぐり」と呼ばれる個性的な源泉を巡る観光コース。この別府から由布院へ向かう大分県道11号が今回のルートである。やまなみハイウェイの東側の一部でもあり、交通量は多いが日本離れした雄大な景観が楽しめる。

狭霧台上展望所から眺めた、望む由布の街並み。田園と温泉街が織りなす景観

写真3 狭霧台(さぎりだい)上展望所から眺める、山あいに広がる由布市の街並み

大きなアップダウンもなく、緩やかなカーブで走りやすい

県道11号の展望スポット「狭霧台」から望む由布岳

写真4 狭霧台で一息。雄大な由布岳を背景に絶景ドライブを満喫

東九州自動車道の別府ICから由布市へ向かうと、すぐに別府ロープウェイがある。このロープウェイは由布岳の隣にそびえる標高1,375mの鶴見岳へ上るロープウェイで、別府方面や由布岳、くじゅう連山などが見渡せる。道は大きなアップダウンもなく、緩やかなカーブが続き、途中にある猪ノ瀬戸湿原を過ぎると、目の前の視界が開け由布岳とその麓に広がる緑のじゅうたんのような草原が現れる。

狭霧台展望所からは由布の街並みを一望できる。冬の早朝は朝霧が見えることも

夜景に浮かぶ由布の街と県道11号のライトトレイル

写真5 由布の夜景を見下ろす県道11号。光の軌跡が描く幻想的な風景

壮大な草原風景の中を走ると、正面には由布市が見えてくる。気持ちよく走っていると、狭霧台が現れるのでちょっとクルマを止めて由布の街並みを眺めてみよう。由布院温泉は豊後富士と呼ばれる美しい由布岳の山麓に広がる牧歌的な景色で人気の温泉地で、箱庭のような美しい風景は必ず立ち寄ってみたい。秋から冬の早朝には、この狭霧台展望所周辺から由布の町を隠すように立ちこめる朝霧を見ることもできる。


大分県道11号 データ

今回紹介する県道11号のルートは、やまなみハイウェイや九州横断道路のルートにも組み込まれており、東九州自動車道・別府ICから左折するとすぐ始まる。北に鶴見岳や由布岳を眺めながら狭霧台をめざす、約15kmの高原のワインディングロードである。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
県道11号が走る大分県にも、日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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