日本の絶景ドライブルート

やまなみハイウェイ(大分県・熊本県)。雄大な風景が楽しめる、別府と阿蘇を結ぶ大動脈

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け

須藤英一
2024.02.13

写真1 変化に富んだ道と雄大な風景が楽しめる(撮影エリアは地図1を参照)

2024.02.13

写真1 変化に富んだ道と雄大な風景が楽しめる(撮影エリアは地図1を参照)

雄大な風景が楽しめる、別府と阿蘇を結ぶ大動脈・やまなみハイウェイを走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

季節を問わずさまざまな風景が味わえる、走って楽しい山岳道路

別府から九州の中央部を横断し長崎に至る全長約300kmの九州横断道路と呼ばれる道路のうち、由布市の水分(みずわけ)峠から阿蘇市一の宮町までの52kmをやまなみハイウェイと呼ぶ。別府と阿蘇を結ぶ大動脈で交通量は多いが、変化に富んだ道と、日本とは思えない雄大な風景が楽しめる。途中には多くの観光スポットもあり、ドライブインなどの休憩施設も多い。そのために季節を問わずドライブを楽しむことができる。

写真2 長者原(ちょうじゃばる)ビジターセンター手前の長い直線の先には、伽藍岳(がらんだけ)の噴煙を見られる(撮影エリアは地図2を参照)

写真2 長者原(ちょうじゃばる)ビジターセンター手前の長い直線の先には、伽藍岳(がらんだけ)の噴煙を見られる(撮影エリアは地図2を参照)

由布市の国道210号・水分峠から入ると、しばらくは森の中を走り続ける。そしてまもなく、朝日台から前方に久住山(くじゅうさん)が見えはじめる。飯田高原はどこまでも果てのないような草原だが、その先に久住山が見える形だ。やがて長者原のビジターセンターに着くが、ここの手前にある長い直線は有名な撮影ポイント。正面には火山活動中でもある伽藍岳(別名・硫黄山〈いおうざん〉)の噴煙を、迫力ある姿で見ることができる。この先の牧ノ戸峠はやまなみハイウェイ最高地点で、ここに車を止めて久住山へ登る人が多い。

写真3 正面に阿蘇山を望む、城山展望所からの風景(撮影エリアは地図3を参照)

写真3 正面に阿蘇山を望む、城山展望所からの風景(撮影エリアは地図3を参照)

旅のクライマックスは雄大な阿蘇山の大パノラマ

牧ノ戸峠を越えると遙か彼方に、雄大な阿蘇山(=阿蘇五岳を中心とした連山)がのこぎりの歯のように見えはじめる。峠を下ると瀬の本に大きなドライブインがあり、国道442号と交差する。城山までは、ゆるやかなアップダウンが続く草原地帯だ。正面に阿蘇山を見ながら快適なドライブを楽しみ、道は外輪山の上にある城山展望所に向かう。ここからは正面に阿蘇山がそびえる大パノラマを楽しむことができる。


やまなみハイウェイ(大分県・熊本県)データ

大分県由布市の水分峠から熊本県阿蘇市の一の宮町を結ぶ、大分県道・熊本県道11号の愛称として知られる。九重連山に抱かれた飯田高原一帯には草原の大パノラマが広がり、およそ52kmの道は、つづら折りや素晴らしい展望のストレートなど、起伏に富む。道沿いには展望台など数々の絶景ポイントをはじめとしてレストランや温泉、レジャースポットなどが点在し、多種多様な楽しみ方ができるので、何度訪れても飽きることはない。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。

日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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