みやさか道(山梨県)。南アルプスと桃の花を一望できる景勝ロード
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
南アルプスと桃の花を一望できる、みやさか道(山梨県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
春には美しい桃の花が咲き誇る
山梨県は全国一の生産量を誇る桃の産地で、春に咲く桃の花をいたるところで見ることができる。桃はバラ科の落葉小高木で、3月下旬から4月上旬にかけて濃い桃色の花を咲かせる。
写真2 桃農園は標高約360〜450mの高台にある
今回紹介する「みやさか道」がある笛吹市は桃の生産量が県下でもトップクラス。なだらかな斜面に沿って咲く桃の花をドライブしながら楽しめる。
写真3 菜の花とのコントラストも、春にしか見られない貴重な景色だ
桃の花を見るだけなら、どこでも見ることができるが、ドライブルートとして「みやさか道」をおすすめしたい。中央自動車道・勝沼IC方面から県道34号を西へ走ると金川の手前にみやさか道がある。
写真4 北岳や甲斐駒ヶ岳など山好きにはたまらない景色が広がっている
両側に広がる桃の花を眺めながら金川を渡って国道137号を越えると「みさか桃源郷公園」がある。桃畑に囲まれた見晴らしの良い公園で一休みできる。
桃源郷のような圧巻の景色の甲府盆地
写真5 ドラマの撮影などでも利用されている岡・銚子塚古墳の公園内
さらに西へ走ると、道はなだらかな斜面の中腹を進む。このあたりからは甲府盆地を一望できる。残雪の南アルプスをバックに、ピンク色のじゅうたんを敷き詰めたような桃の花は、まさに桃源郷と呼ぶにふさわしい絶景を楽しませてくれる。そして3月下旬から4月上旬は、黄色い菜の花や桜の花も開花するので、所々で黄色の菜の花も楽しめる。また西へ走ると「岡・銚子塚古墳」があり、ここでは南アルプスを背景に桜の花見ができる。
みやさか道(山梨県)データ
みやさか道へのアクセスは、中央自動車道・一宮御坂ICから、国道137号を河口湖方面へ進み、県道34号との十字路を勝沼方面へ向かう。三枝農園のブドウ畑が左手に見えるのを目印に、少し進むと右手にみやさか道の看板が現れる。サイクリングの定番コースでもあるため、走行には注意しよう。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。
みやさか道近くの日本遺産は、こちらをチェック!
日本遺産
とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
みやさか道が走る山梨県の近くにも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape
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