青山高原公園道路(三重県・県道512号)。伊勢湾の絶景を望む高原スカイライン
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け伊勢湾の絶景を望む山岳ルートである、三重県道512号青山高原公園線(青山高原道路)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
伊勢湾を一望できるダイナミックな道
青山高原は、三重県伊賀市と津市の境に位置する美しい高原で、標高は600〜800mほど。起伏の緩やかな高原だが、伊勢湾全体を見渡せるほどの眺望が楽しめる。また春にはアセビやツツジが咲き、夏にはナデシコの赤い花が見られる。秋のススキや冬の樹氷も楽しむことができる。そしてもう一つここには日本でもトップクラスの大規模な風力発電施設があり、約90基の巨大風車が林立する。
写真2 見晴らしのよいハイキングコースもあり、観光客も多い
こんな青山高原を南西から北東に走り抜けるのが、青山高原道路だ。南側の国道165号にある入り口から進むと青山高原三角点がある。ここからは見事なパノラマが見渡せる。晴れた日には伊勢湾や知多半島など雄大な景色が楽しめ、ハイキングコースも用意されているので車を止めて草原の散策路を雄大な眺めを見ながら歩くと気分爽快。
大型の風車がそびえる驚きの景観が広がる
写真3 大型風力発電所も近く、日本の風力発電所の中でも最大規模を誇る
ここから北へ向かうと、青山高原ウインドファームの巨大な風車の中を走ることになる。日本の風力発電所の中でも最大規模のウインドファームを走るルートでは、ここでしか見られない絶景が楽しめる。この風力発電施設はすぐ近くまで寄れるので、ぜひ迫力ある巨大な風車を眺めてみよう。「さかきばら風の館」には駐車場やトイレも用意されているので、のんびりと風車や伊勢湾の眺めが楽しめる。
青山高原公園道路 データ
伊勢自動車道の久居ICから国道165号を名張市方面に23kmほど進むと、県道512号と合流し、青山高原方面へ。終着点は国道163号との合流地点となる。頂上付近の青山高原駐車場近くに、「さかきばら風の館」など休憩スポットもある。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。
青山高原公園道路近くの日本遺産は、こちらをチェック!
日本遺産とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
青山高原公園道路の近くにも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?
須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape