写真1 瀬戸内海と宇和海に挟まれた、日本一細長い半島の快走路・佐田岬メロディーライン(撮影エリアは地図1を参照)

佐田岬メロディーライン(愛媛県)。瀬戸内海と宇和海に挟まれた、日本一細長い半島の快走路

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

今回は瀬戸内海と宇和海に挟まれた、日本一細長い半島の快走路・佐田岬メロディーラインを走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

宇和海の朝日、瀬戸内海の夕日を望む贅沢なロケーション

四国の最西端にあり、長さ約50kmの日本一細長い半島として知られているのが佐田岬(さだみさき)半島。この尾根を快走するのが、佐田岬メロディーラインだ。北は瀬戸内海、南は宇和海(うわかい)から太平洋という絶景を望むロケーション。宇和海から昇る朝日や、瀬戸内海に沈む夕日を楽しむことができる。山の上には風力発電のための風車が林立し、独特の景観となっている。

写真2 高台を走る快走路から、眼下に宇和海を望む

写真2 高台を走る快走路から、眼下に宇和海を望む。(撮影エリアは地図2を参照)

道は緩やかなカーブが続く快走路となっている。尾根伝いの高台を走るので、眼下に海を望む景色がすばらしい。近隣には道の駅が2つもあり、人気のドライブコースとなっているのがわかる。ギリシャ神殿のような「瀬戸展望休憩所」や、ちょっと道をそれると風車が並ぶ「せと風の丘パーク展望デッキ」などの展望台も数多くある。

写真3 木漏れ日を浴びながら木々の中を進むと岬の先端に現れる、白亜の佐田岬灯台

写真3 木漏れ日を浴びながら木々の中を進むと岬の先端に現れる、白亜の佐田岬灯台(撮影エリアは地図3を参照)

旅のクライマックスは九州の海へと沈む紅い夕日

おすすめの道は三崎で終わり、ここから先の佐田岬までは狭い旧道となる。佐多岬の駐車場に車を止め、木漏れ日を浴びながら木々の中を20分ほど歩くと佐田岬灯台に着く。夕暮れ時、九州を遠くに望む白亜の灯台からは、海を紅く染めながら沈む夕日を眺められる。八幡浜や三崎からは九州行きのフェリーが数多く出ているので、ここから九州へ向かうこともできる。


ドライブルート 佐多岬メロディーライン(愛媛県)

四国北西部で海に突き出し、九州側の佐賀関と豊後水道をつくる日本一細長い佐田岬半島。その中央部を走る国道197号の愛称が、風や潮騒あるいは野鳥の声をイメージしたメロディーラインである。細長い半島の尾根を伝って走るため、左右どちらの海も見下ろせる贅沢な環境。沿道には道の駅や展望台なども点在する。時速約50kmで走るとメロディーが流れる音響道路が人気で、ライン上の3か所で『みかんの花咲く丘』などの曲が楽しめる。松山道・大洲北只ICからは約32km。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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