日本の絶景ドライブルート

角島大橋(山口県)。エメラルドグリーンの海を渡る、1,780mの離島架橋

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け

須藤英一
2023.11.13

写真1 ゆるやかにカーブを描きながら角島大橋は日本海を渡る。(撮影エリアは地図1を参照)

2023.11.13

写真1 ゆるやかにカーブを描きながら角島大橋は日本海を渡る。(撮影エリアは地図1を参照)

今回は、エメラルドグリーンの日本海を眺めながら海の上に延びる角島(つのしま)大橋を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

美しい自然と調和した、橋そのものの造形美

山口県の北西に位置する下関市豊北町角島。ここに架かる橋が角島大橋で長さが1,780mと確かに長いが、瀬戸大橋などの巨大橋を見てきた人には物足りない。しかしその美しさは日本中のどの橋にも負けない景観となっている。それは吊り橋とは違ったシンプルな構造の橋の美しさだけではなく、白い砂浜と日本海特有のエメラルドグリーンの海士ヶ瀬戸(あまがせと)との調和した美しさにある。

青い海原を走り、日本海に浮かぶ島へ

写真2 青い海原を走り、日本海に浮かぶ島へ。(撮影エリアは地図2を参照)

橋の両端には駐車場があり、そこからこの橋の美しさをゆっくりと堪能することができる。東側の駐車場が海士ヶ瀬公園でここからの眺めもいいが、道路を渡ると展望台がありこちらのほうが高さもあるので海の美しさも見ることができる。実際に走ってみると長さもある橋なのでとても気持ちがいい。瀬戸大橋などは海面との高低差があるため空を飛んでいる気分だが、この橋は低く海に近いので青い海原の上を走っている気分が味わえる。

夕暮れどきの角島大橋

写真3 夕暮れ時の角島大橋。水面を照らす橋上の明かりが美しい。(撮影エリアは地図3を参照)

なだらかな曲線を描き、一路・角島へ

橋は真っすぐではなく、角島に向かって左にカーブしている。この辺りも吊り橋とは違う、この橋ならではの美しさだろう。角島は日本の典型的な観光地と違い、豊かな自然環境が残る島で、海水浴やキャンプ、磯釣りが楽しめる。それがテレビCMやロケ地としても多く取り上げられるようになったために、人気の観光スポットとなったのだ。島の西端には角島灯台があり、角島のシンボルとなっている。


ドライブルート 角島大橋(山口県)

角島大橋は本州の西端、日本海上の山口県角島へと渡る位置にある離島架橋。かつてフェリーでの往来しかできなかった角島~本州間の海は海水が澄みきっており、その貝殻のかけらでできた白い砂が海底に堆積しているため、橋の両側の海はエメラルドグリーンやコバルトブルーの美しい色をしていることが多い。完成後はその景観から、年間約90万人が訪れる山口県の新たな観光名所となっている。本州側の海土ヶ瀬公園と角島の瀬崎陽(せさきあかり)の公園の2か所は、角島大橋が眺められる格好の展望所であり、ロケーションの良さから2000年に開通してから、映画やドラマ・CMロケ地として話題を集めている。道の駅北浦街道豊北からは約6.5km。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

仕様:A4判・136ページ 定価:2,200円(税込み)
発行:JAFメディアワークス

地元の知る人ぞ知る国宝級の絶景景観を眺めながら泊まれる全国のキャンプ地を、エリア別に130か所以上紹介します。

「絶景」を著名カメラマン・キャンパー・インフルエンサーによる質の高い写真で彩りながら、絶景を天空・湖畔・岩壁・草原・山・離島・ビル群(夜景)などさまざまな見立てと、キャンプ地の魅力を季節・時間帯・視点等でまったく違う装いを見せる写真も同時に掲載しました。各キャンプ場の設備データに加え、300カットを超すボリューム感と「いつか行きたい」と思わせる質の高い写真で構成。写真集やエリア・キャンプ情報誌として書棚に飾りたい1冊です。

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須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。

日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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