学科試験予備校のキービジュアル
問題制作・監修=長 信一/イラスト=若林 夏

あなたは2つの速度標識の見分けがつきますか?

紛らわしい標識や標示について、初心者もベテランも、学科試験クイズで学び直し!
長 信一

今回の学科試験予備校の出題テーマは、速度のルールや右折の方法など「道路標識や路面標示の意味」についての第2弾です。今回も、意外と紛らわしい標識や標示を厳選しました。ここで出題される学科試験の〇×クイズで、安全運転に必要な知識をブラッシュアップしましょう。

目次

今回の学科試験クイズは、「道路標識や路面標示の意味」について5問を出題

この学科試験予備校で出題される試験問題は、自動車運転免許研究所の長 信一先生が実際の学科試験問題と同様の基準に従って独自に制作したものです。今後、本当に学科試験で出題されるかもしれませんよ。

参考=「交通の方法に関する教則」

問題1: 図の標識のある道路では、自動車は時速30km未満の速度で運転しなければならない。

道路標識のイラスト

正解 ✕

「最低速度」を表しています。自動車は、時速30kmに達しない速度で運転してはいけません。

問題2: 図の標識は、安全地帯であることを表している。

道路標識のイラスト

正解 〇

「安全地帯」を表しています。歩行者のための場所なので、車は入ってはいけません。

問題3: 図の標識は、一般原動機付自転車が二段階の方法で右折しなければならないことを表している。

道路標識のイラスト

正解 〇

一般原動機付自転車が二段階右折しなければならない交差点であることを表しています。

問題4: 図の標示は「環状の交差点における右回り通行」を表し、車は環状交差点を右回りに通行しなければならない。

路面標示のイラスト

正解 ✕

「右折の方法」を表します。車が交差点で右折するとき通行しなければならない部分を示しています。

問題5: 図の標識は、待避所を表しているので、自分の側にある場合は、たとえ坂道を上る場合でも待避所に入って、対向車の通過を待つようにする。

道路標識のイラスト

正解 〇

「待避所」を表しています。待避所のある側の車がそこに入ってすれ違いのために道を譲ります。

【長先生の解説コラム】 標識や標示の正しい意味を再認識しよう

2024年12月に掲載した「道路標識や路面標示の意味」についての第2弾です。今回も、意外と紛らわしい標識や標示を厳選しました。

道路標識には本標識と補助標識があり、本標識には規制標識、指示標識、警戒標識、案内標識の4種類があります。路面標示には規制標示と指示標示の2種類があります。これらは、ドライバーにとって路上の道しるべのようなもので、通行方法の指示や行き先の確認などの情報をわかりやすく提示してくれます。

もし、その意味を知らなかったり見落としてしまったりすれば、危険な状況に陥ったり目的地にたどり着けなくなるなど、困るのは運転者自身です。この際、標識や標示のマークを覚えて正しい意味を再認識しましょう。

【最低速度と最高速度】
問題1では、最低速度について出題されています。速度を規制した標識は、最低速度と最高速度の2種類があります。

最低速度の道路標識

名称: 最低速度
意味: 自動車は、表示されている速度に達しない速度で運転してはいけません。

最高速度の道路標識

名称: 最高速度
意味: 自動車は、表示されている速度を超える速度で運転してはいけません。ただし、一般原動機付自転車とけん引自動車以外の自動車で他の車をけん引する自動車は、それぞれ法令で定められた最高速度(法定速度)を超える速度で運転してはいけません。

【規制速度と法定速度とは?】
標識や標示によって最高速度が指定されている道路では、その速度を超える速度で運転してはいけません。これを「規制速度」といいます。ただし、一般原動機付自転車は、標識や標示によって時速30kmを超える最高速度が指定されている道路であっても、時速30kmを超える速度で運転してはいけません。

一方、標識や標示によって最高速度が指定されていない道路では、車の種類によって定められている最高速度を超える速度で運転してはいけません。これを「法定速度」といいます。高速道路以外の一般道路では、自動車(けん引時を除く)はすべて時速60km、一般原動機付自転車は時速30kmです。

ちなみに、来年9月からはこの法定速度の一部が見直され、住宅街の生活道路などセンターラインなどがない道幅の狭い一般道路については、自動車の最高速度が現行の時速60kmから30kmに引き下げられる予定です。

このほか、クルマを運転するときは、決められた速度の範囲内であっても、道路や交通状況、天候や視界などを考慮し、安全な速度で走行しなければなりません。

最高速度と法定速度のイラスト

生活道路のイメージ

【原付の二段階右折と小回り右折とは?】
問題3では、一般原動機付自転車の右折方法について出題されています。一般原動機付自転車の右折方法には2種類の標識があり、標識の種類と名称、意味は次のとおりです。

一般原動機付自転車の右折方法(小回り)

名称: 一般原動機付自転車の右折方法(小回り)
意味: 一般原動機付自転車は、右折するときにあらかじめ道路の中央に(一方通行路は右端に)寄って通行し、小回り右折をしなければなりません。

一般原動機付自転車の右折方法(二段階)

名称: 一般原動機付自転車の右折方法(二段階)
意味: 一般原動機付自転車は、右折するとき交差点の左側端に沿って通行し、二段階右折をしなければなりません。

一般原動機付自転車は、交差点の形態や標識の有無によって、次の2通りの右折方法があります。

①「小回り右折の方法(自動車と同じ方法)」により右折する交差点
・交通整理が行われていない交差点
・交通整理が行われており、車両通行帯が2以下の道路の交差点
・交通整理が行われており、車両通行帯が3以上の道路の交差点で「右折方法(小回り)」の標識がある場合

小回り右折の方法

小回り右折の方法

②「二段階右折の方法」により右折する交差点
・交通整理が行われており、車両通行帯が3以上ある道路の交差点
・交通整理が行われており、「右折方法(二段階)」の標識がある場合

二段階右折の方法

二段階右折の方法

以上、紛らわしい標識や標示を厳選してみました。また、このあとのオンライン試験で5問追加しました。どれだけ正しく理解しているか、ぜひチャレンジしてみてください!

解答時間は3分! 結果はすぐに表示!

出題テーマの別問題をオンライン形式で受験できます

今回の学科試験出題テーマの「道路標識や路面標示の意味」について、オンライン(Googleフォーム)で追加の問題を5問用意しました。
制限時間は3分が目安で、正解は解答後すぐに表示されます。もっと学科試験にチャレンジしたい! という方は、ぜひ下記「オンライン試験はこちら」から受験してください。

  • Googleフォームが開きます

前回のオンライン試験で多くのベテランドライバーが間違えた問題をおさらい

2025年5月のオンライン試験結果は、平均点84点となりました。出題された5問中、特に正答率の低かった問題はこちら。


故障した自動車をロープなどでけん引するときは、けん引する車と故障車の間を5m以内に保ち、ロープの中間に赤い布をつけなければならない。(正答率40%)

正解 ✕

故障車との間を5m以内に保ち、「赤い布」ではなく「白い布」をつけなければなりません。

長 信一

ちょう・しんいち 1962年生まれ。1983年、都内の自動車教習所に入社し、学科や実技の指導員に。24歳のとき、全種類の運転免許証を完全取得。教習生への親身な指導をモットーに普通免許、自動二輪免許、第二種免許など数多くの合格者を送り出した。現在は自動車運転免許研究所の所長として運転免許関連の書籍を執筆。その数、実に200冊以上。

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