越後七浦シーサイドライン
写真1 海岸沿いには荒波が削った岩をかいくぐるように道が続いている

越後七浦シーサイドライン(新潟県)。奇岩が織りなす海岸ルート

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

奇岩が織りなす夕日が美しい海岸ルート、越後七浦(えちごななうら)シーサイドライン(新潟県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

日本海の荒波が作り上げた海沿いの奇岩群

新潟県の日本海沿岸を走る国道402号は海を眺めながら走る、絶好のドライブルート。その中でも新潟市西蒲(にしかん)区の角田浜(かくだはま)から長岡市寺泊野積(てらどまりのづみ)の約14kmの区間は、絶景ロードとして知られており「越後七浦シーサイドライン」と呼ばれている。

七浦海岸付近には、高さ20mほどの巨大な断崖絶壁を縫う道が続く

写真2 七浦海岸付近には、高さ20mほどの巨大な断崖絶壁を縫う道が続く

ルート上には日本海の荒波が長年かけて作り出した奇岩や海水浴場が続き、どこからでも日本海に沈む夕日を眺めることができる。

シーサイドラインの一番の見どころとも言える七浦海岸立岩付近。岩の中を走る

写真3 シーサイドラインの一番の見どころとも言える七浦海岸立岩付近。岩の中を走る

角田浜から南へ走り始めると、目の前に角田岬灯台が現れる。角田山のふもと側に突き出した角田岬にある白亜の灯台だ。海岸に車を止めて5分ほど登っていくと、目の前に広がる日本海の大海原が楽しめる。トンネルを越えて次に見えてくるのは雷岩である。

1959(昭和34)年に完成した角田岬灯台。真下あたりには源義経が舟とともに身を隠したと伝えられる「判官舟かくし」とよばれる洞穴がある

写真4 1959(昭和34)年に完成した角田岬灯台。真下あたりには源義経が舟とともに身を隠したと伝えられる「判官舟かくし」とよばれる洞穴がある

時間ごとに変わる日本海のダイナミックな景色を楽しむ

遠くに佐渡を見ながらいくつもの海水浴場を越えて走ると、海岸に大きな岩が見えてくる。これが「獅子ヶ鼻」で、岩のすぐ横に駐車場もある。海に突き出る大岩からの眺めは絶景だ。またここから磯に下りることもできて、磯釣りをしている人も多い。

夕日が沈む直前の幻想的な景色は一見の価値ありだ

写真5 夕日が沈む直前の幻想的な景色は一見の価値ありだ

今回のルートは寺泊野積で終わるが、このルートの山側には弥彦山スカイラインが走っている。時間があるなら走って、上から見下ろす日本海の眺めも楽しんでみてはいかがだろうか。


越後七浦シーサイドライン(新潟県)データ

関東方面からは北陸自動車道の三条燕ICから国道289号で日本海側に向かい、県道29号、県道2号を利用し、寺泊方面へ。今回紹介している国道402号のエリアへスムーズにアクセスできる。弥彦山は有名な登山ルートがあるので、道中は登山者に注意が必要だ。夏季は、田ノ浦海水浴場などの海水浴場利用者で交通量は増える。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
越後七浦シーサイドラインが走る新潟県にも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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