横浪黒潮ライン
太平洋を望む風光明媚な道を目指し、多くのドライバーが訪れる

横浪黒潮ライン(高知県)。横浪半島の尾根を縦断する景勝ルート

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

横浪半島の尾根を縦断する景勝ルート、横浪黒潮ライン(高知県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

まるで山岳ルートのような尾根沿いを進む

横浪(よこなみ)半島は高知市の西にあり土佐湾中央部に東側へ突き出た半島。横浪県立自然公園に指定され、複雑で変化に富んだリアス海岸は美しい景観を創り出している。北には穏やかで「横浪三里(よこなみさんり)」とも呼ばれる浦ノ内湾があり、四国山地を望む。南側は眼下に太平洋が広がり、高知でも有数の海岸景勝地となっている。

断崖絶壁の海岸線がつづく太平洋側の景色はまるで別世界のようだ

写真2 断崖絶壁の海岸線がつづく太平洋側の景色はまるで別世界のようだ

横浪半島の尾根に沿って東西に走るドライブコースが、横浪黒潮ラインと呼ばれている県道47号だ。1998年に横浪有料道路が無料開放され、多くの観光客が訪れるようになった。多くの名スポーツ選手を輩出している明徳義塾中学校・高等学校も横浪半島にある。

展望エリアからの太平洋側の絶景は一見の価値あり

幕末の志士として土佐勤王党(とさきんのうとう)を率いた武市瑞山(たけちずいざん)の銅像は、須ノ浦駐車場に太平洋側を向いて設置されている

写真3 幕末の志士として土佐勤王党(とさきんのうとう)を率いた武市瑞山(たけちずいざん)の銅像は、須ノ浦駐車場に太平洋側を向いて設置されている

宇佐(うさ)大橋を過ぎると道は上りはじめるが、尾根に上がれば道に大きな高低差はなく右や左へと曲がるカーブの連続で西へ向かって約19kmのドライブが楽しめる。カーブを曲がるたびに目の前にはリアス海岸の岬や岩礁が現れ、次々と景色が変化していき複雑で美しい景観を楽しませてくれる。帷子崎(かたびらざき)展望台に広い駐車場があるのでゆっくりと太平洋を望める。


横浪黒潮ライン(高知県)データ

横浪黒潮ラインへのアクセスは、桂浜側から向かう場合は、県道14号・23号を経由する桂浜花海道からがオススメだ。海岸の波打ち際を走る快走路で太平洋が光り輝く。国道56号方面から進む場合は県道39号から、四国霊場第三十六番札所青龍寺の案内板を見て向かうとわかりやすい。宇佐湾に架かる宇佐大橋を渡ると横浪黒潮ラインとなる。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

横浪黒潮ライン近くの日本遺産は、こちらをチェック!

日本遺産 とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
横浪黒潮ラインが走る高知県にも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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