宮ヶ瀬湖東岸
写真1 宮ヶ瀬湖を囲むように作られたルートからの景色は壮観だ

宮ヶ瀬湖東岸(神奈川県)。首都圏最大級のダム沿いを走るルート

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

首都圏最大級のダム湖、宮ヶ瀬湖東岸(神奈川県)沿いのルートを走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

神奈川県の水源地であり、観光名所となった宮ヶ瀬湖

神奈川県北西部にある宮ヶ瀬湖は、神奈川県のほぼ中央を流れる相模川の支流である中津川をせき止め、2000年12月に完成した宮ヶ瀬ダムによってできたダム湖。ダム湖百選にも選ばれているほど、周囲の景観と調和した美しさがある。今回紹介するのは、この宮ヶ瀬湖東岸を一気に走り抜ける快走路で、水と緑に囲まれた宮ヶ瀬湖の眺めと首都圏最大級のダムを楽しむルート。都心からも比較的近く四季を通じて楽しめる。

写真2 やまびこ大橋からは、湖畔沿いの道と四季折々の景色を望むことができる

写真2 やまびこ大橋からは、湖畔沿いの道と四季折々の景色を望むことができる

国道412号から県道514号に入ると、宮ヶ瀬湖に出るまでは短いトンネルがいくつも続く。トンネルを出て正面に湖が見えたら右折し、ダムサイトにある「宮ヶ瀬ダム水とエネルギー館」へ行ってみよう。高さ156mのダムの上からは湖はもちろんだが、遠く横浜のランドマークタワーまで見渡せる。またダム工事中に活躍した「インクライン」と呼ばれるケーブルカーで下に下りると、定期的に行われている迫力満点の「観光放流」も見ることができる。

宮ヶ瀬湖は観光スポットの宝庫だ

写真3 観光放流の他に下流では水力発電も行っており、2,1000戸の家庭の電気をつくっている

写真3 観光放流の他に下流では水力発電も行っており、2万1000戸の家庭の電気をつくっている

ルートに戻ると、しばらくは湖を見ながらの快走路となる。道はアップダウンも急なカーブもないので、春の新緑や秋の紅葉に囲まれた広大な湖を眺めながら、気持ちの良いドライブが楽しめる。途中にある信号を右折して「やまびこ大橋」を渡ると、「水の郷大吊り橋」が楽しめる宮ヶ瀬湖畔園地や橋長330mの「虹の大橋」へ行くことができる。


宮ヶ瀬湖東岸(神奈川県)データ

神奈川県愛川町から相模原市へ続く国道412号から、宮ヶ瀬湖へ続く県道514号と県道64号をつなぐルートが宮ヶ瀬湖東岸エリア。およそ8kmの路線であり、県道64号は宮ヶ瀬湖から外れ、伊勢原市方面へと続く。道中の「やまびこ大橋」を渡れば、めずらしい「グラススライダー」や「鳥居原湖畔庭園」などの施設がある。高取山などは登山客も多いので、歩行者に注意が必要だ。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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日本遺産とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
宮ヶ瀬湖の近くにも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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