島原まゆやまロード(長崎県)。雲仙岳の大自然と海沿いの景色を楽しめる景観ルート
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け雲仙岳の大自然と海沿いの景色を楽しめる、景観ルートの島原まゆやまロード(長崎県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
雲仙岳などの岩肌むき出しの山々を望む
長崎県の島原半島中央部にそびえる雲仙岳(うんぜんだけ)は、複数の山からなる火山群で、その中の雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)は1990(平成2)年に198年ぶりに噴火活動が始まり、91年6月に発生した大規模火砕流では多くの方が亡くなった。噴火活動はその後も続き山頂部の溶岩ドームは成長し1996年に平成新山と名付けられた。この標高1,483mの平成新山は2004年に国の天然記念物に指定された。
写真2 平成新山は粘り気の強いデイサイトマグマが盛り上がり形成された
島原まゆやまロードは島原市の西側にある眉山を迂回(うかい)して、この日本で一番新しい山「平成新山」を間近で見ることができる、2000年3月21日に開通したルートだ。アプローチのおすすめとしては南側の国道57号の水無川から進むのがいい。しばらく走るとすぐに正面に平成新山が見えてくる。新しい山なので荒々しい岩肌がむき出しなっていて迫力満点。パーキングもあるのでゆっくりその絶景を楽しむことができる。
火山観光にぴったりの観光ルート
写真3 島原湾も望めるのが魅力の道だ
道はこの平成新山へ向かって上っていくが、後ろを振り返ると有明海や島原湾を望む絶景も楽しめる。中間地点には平成新山展望園地があり、その先を左折すると平成新山ネイチャーセンターもある。ここからはより間近に荒々しい火山を眺められる。また展望台や散策コースもある。ルートに戻ってさらに進むと千本木展望所があり違った角度から平成新山を眺められる。全長9kmほどの短いルートだが山と海の両方の絶景が楽しめる。
島原まゆやまロード(長崎県)データ
長崎県島原市の平成新山と眉山との間を抜ける9kmほどの道が続く島原まゆやまロード。島原道路の島原ICから雲仙方面に県道58号を進むと、県道207号(島原まゆやまロード)へアクセスができる。道中には展望施設の他に日本一の砂防ダム群があることでも有名だ。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。
島原まゆやまロード近くの日本遺産は、こちらをチェック!
日本遺産とは、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通して、我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定する制度です。
島原まゆやまロードの近くにも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?
須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape