千里浜なぎさドライブウェイ
写真1 およそ8kmの区間が走行可能。海岸の景色を楽しむことができる

千里浜なぎさドライブウェイ(石川県)。唯一無二の砂浜を走る海岸ルート

絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
須藤英一

唯一無二の砂浜を走る海岸線の道、千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ(石川県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。

目次

日本で唯一の自動車が走れる砂浜の道

千里浜なぎさドライブウェイは、石川県羽咋(はくい)郡宝達志水(ほうだつしみず)町の今浜から羽咋市千里浜町までの砂浜を走る観光道路で、延長は約8km。ちょうど「のと里山海道」の西側の海岸で、世界的にも珍しいきめ細かい粒の砂浜が海水を含み、舗装道路のように固くなっている。そのために普通自動車はもちろん観光バスも走れる。日本で唯一、砂浜の波打ち際を走ることができるので、ぜひ一度は走ってみたい道路だ。

記念石碑から望む、千里浜なぎさドライブウェイの眺望も絶景

写真2 記念石碑から望む、千里浜なぎさドライブウェイの眺望も絶景だ

南側の入り口は、のと里山海道の今浜IC近くにある。入り口の案内板に従って進むとすぐに砂浜に出る。砂に埋まったりしないのか?と初めてここを訪れる人はとまどうに違いない。しかし一般道路と同じように乗用車が平気で行き交うのを見ると安心して砂浜に入ることができる。

千里浜なぎさドライブウェイの砂は粒子が細かく、バスなどの大型車も通行可能だ

写真3 千里浜なぎさドライブウェイの砂は粒子が細かく、バスなどの大型車も通行可能だ

観光バスやタクシーも平気で走っている。でも油断は禁物。固いとはいっても砂浜なので急発進や急ハンドルはしないように注意が必要。

砂浜の道は途中で駐車も自由だ

写真4 道に直接車線などは引かれていないため、途中で駐車も可能だが、砂に埋もれないように注意が必要だ

写真4 道に直接車線などは引かれていないため、途中で駐車も可能だが、砂に埋もれないように注意が必要だ

実際に走ってみると舗装路でもなければ雪道でもなく、まるで滑るような感覚で潮風を受けながらクルマを走らせるのは本当に気持ちがいい。センターラインもないのにみんななんとなく左側通行でなぎさのドライブを楽しんでいる。

夕日の中での走行は、別世界のような感覚を味わうことができる

写真5 夕日の中での走行は、別世界のような感覚を味わうことができる

波打ち際に車を止めてのんびりと海を眺めたり、はだしになって砂と波の感触を感じたりすれば海が大好きになるだろう。そして言うまでもなく日本海に沈む夕陽は美しい。


千里浜なぎさドライブウェイ(石川県)データ

石川県羽咋郡宝達志水町の今浜から、千里浜海水浴場までの海岸沿いをつなぐ千里浜なぎさドライブウェイ。北陸自動車道の金沢森本ICから国道249号と県道56号を経由し、のと里山海道の白尾ICに入る。今浜ICで降りるとすぐにアクセス可能だ。金沢森本ICから千里浜なぎさドライブウェイまでの距離はおよそ35km。能登半島側の出口にはレストハウスがあるので休憩も可能だ。天候によっては通行規制があるので注意が必要だ。

本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

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千里浜なぎさドライブウェイの近くにも日本遺産があります。ドライブの続きで訪れてみてはいかがでしょうか?

須藤英一

1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape

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