石鎚スカイライン(愛媛県)。山岳信仰の聖地を巡る
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け山岳信仰の聖地である石鎚スカイライン(愛媛県)を走ります。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
広大な山々を尾根沿いに進む山岳道路
愛媛県にある石鎚山(いしづちさん)は標高1,982mの山で西日本の最高峰。古くから山岳信仰の対象とされ、四国八十八ヶ所霊場もあるなど重要な山だ。そのために多くの登山者や観光客に人気がある。この石鎚山へ久万(くま)高原町方面から向かうのが石鎚スカイラインで、四季折々の自然の美しさを堪能しながら石鎚山の登山口である土小屋まで一気に上る。
写真2 石鎚スカイラインの終点である、「土小屋」は石鎚山の登山道としても人気がある登山口だ(撮影エリアは地図2を参照)
久万高原町の国道494号を走っていると面河渓(おもごけい)や石鎚スカイラインへ向かう案内がある。まずは面河渓を目指してみよう。県道12号を走っていくと面河渓の入り口になり、ここを右に曲がれば石鎚スカイラインとなる。道は深い谷間を進むためになかなか視界が開けない。しかし高度を上げながら進むと次第に周りの山々が見えてくる。
写真3 土小屋から南下すると、尾根伝いに石鎚山のダイナミック姿が見られる(撮影エリアは地図3を参照)
山岳信仰の聖地へ!
道路は整備されているが、山岳道路なので変化に富んだカーブや起伏があり、常に上りのドライビングとなる。途中にある長尾尾根展望所からは石鎚山の雄大な景観や「御来光の滝」を遠くに望める。四国の壮大な自然景観を堪能できるだろう。道はさらに上り続け終点の土小屋に着く。ここには宿泊施設やカフェがあり石鎚山の登山口になっているのがよくわかる。
石鎚スカイライン(愛媛県)データ
愛媛県上浮穴(かみうけな)郡久万高原町にある県道12号沿いの関門ゲートから、土小屋までの約18km。標高約1,500mまで尾根伝いに上がる。通行可能時間が決められており、午前7時から最も遅い場合は午後8時まで(月ごとに変わるため公式サイトを参照)となる。冬季全面通行止め期間は12月1日〜3月31日だが、積雪や規制雨量を超えた場合には通行止めとする場合もある。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。
須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape