国道452号シューパロ湖(北海道)。湖底に沈んだ炭鉱街に思いを馳せる、歴史ロマンの旅
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
湖底に沈んだ炭鉱街に思いを馳せる、歴史ロマンの旅。国道452号でシューパロ湖をドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
日本で第2位の面積を誇る巨大な人造湖・夕張シューパロ湖
北海道の夕張市の東にあるシューパロ湖は、夕張シューパロダムによってできた巨大な人造湖だ。夕張川をせき止めて造られたこのダム湖は、湛水(たんすい=ダムなどに水をためること)面積1,400haを誇る。雨竜第一ダムの朱鞠内(しゅまりない)湖に次ぎ、日本第2位だ。このダムのためにかつて約2万人が暮らしていた炭鉱街である夕張市鹿島の大部分が水没した。元々あった大夕張ダムも、新しい夕張シューパロダムの湛水により水没を余儀なくされた。
写真2 夕張の大自然と古いアーチ橋、立ち枯れた木々が幻想的な光景をつくる(撮影エリアは地図2を参照)
今回のルートはこのシューパロ湖から新桂沢(しんかつらざわ)ダムに沿ってできた桂沢湖までの国道452号。夕張方面から向かうと長いトンネルがあり、これを抜けると目の前にシューパロ湖が現れる。夕張岳を背景に広がる雄大な自然、そして湖面には立ち枯れた木々が並び、昔使われていたアーチ橋なども見える。他ではなかなか見ることができない絶景は、一見の価値ありだ。
写真3 鹿島眺望公園の駐車場に車を止め、雄大な景色を眺めるのもいい(撮影エリアは地図3を参照)
爽やかなドライブが楽しめる湖畔の道
途中にある鹿島眺望公園の駐車場に車を止め、ゆっくりと景色を眺めてみよう。ここから分岐する白銀橋(しろがねばし)で湖を渡ると、さらに違う角度から湖を見ることもできる。湖を越えると森林地帯となり、新緑が美しい。秋は紅葉のきれいなルートでもある。よく整備された道はとても走りやすく、爽やかなドライブが楽しめる。しばらく走るとすぐに桂沢湖に着く。ここも森林に囲まれた美しい人造湖で、太古のロマンを秘めた化石の宝庫として有名だ。
国道452号シューパロ湖(北海道)データ
国道452号は北海道夕張市から旭川市に至る、北海道中央部を縦断する一般国道である。山間部を爽快に抜けるこの道は、夕張市のほか三笠市、芦別市とかつて賑わいをみせた空知(そらち)の炭鉱地を経由するのも特徴のひとつ。そのためルート上にはそれを物語る遺構が点在し、大自然の中で歴史の変遷を感じることができる。三笠~夕張区間は普段から交通量が少なく、湖や夕張岳などの雄大な自然を、静寂の中で体感できるのもいい。道東自動車道・夕張ICからシューパロ湖岸の鹿島明石町までは国道452号経由で約20km。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape
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