鳴門スカイライン(徳島県)。潮風を感じながら鳴門の海岸線が楽しめる、海峡を渡るドライブウェイ
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け
鳴門の海岸線が楽しめる、海峡を渡るドライブウェイ、鳴門スカイラインをドライブします。四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。
潮風を感じつつ高所から見下ろす鳴門(なると)の展望
このルートは渦潮(うずしお)で知られた鳴門海峡の大毛島(おおげしま)や島田島(しまだじま)を結ぶ、約8kmのドライブウェイ。昔は有料道路だったため、整備された道なので一気に走ることもできるが、カーブが連続する区間もあり、ゆっくりと潮風を感じながら鳴門の海岸線を楽しむのがいい。かなり高い場所を走るので、上から見下ろす鳴門の展望は感動間違いなしの絶景だろう。
写真2 小鳴門新橋で海峡を渡り、四国本土から島田島へ(撮影エリアは地図2を参照)
国道11号の櫛木(くしき)漁港付近から進むが、しばらく走ると上り坂になり、やがて小鳴門新橋(こなるとしんばし)に着く。これを渡ると島田島になる。小鳴門新橋の手前にはパーキングがあるので、車を止めて橋の上から下をのぞいてみよう。小鳴門海峡の速い潮の流れを見ることができる。そしていくつものコーナーを走ると、空に向かって延びる長い直線が目の前に現れる。この直線を上りきると、四方見(よもみ)展望台がある。
写真3 橋長57mの鋼方杖(こうほうづえ)ラーメン橋・堀越橋。遠くには大鳴門橋が見える(撮影エリアは地図3を参照)
四方見展望台から眺めるハートの形の無人島
四方見展望台からの眺めがこのルートの最大の見どころだろう。ウチノ海(うみ)と呼ばれる大毛島と島田島に囲まれた湾や世界三大潮流の鳴門海峡の潮流、その向こうに紀伊水道と絶景が楽しめる。またここから眺めるウチノ海の無人島「鏡島」が、上空から見るとハートの形をしていることが最近わかった。展望台からは形がよく確認できないが、説明看板を見ると納得する。
鳴門スカイライン(徳島県)データ
徳島県道183号亀浦港(かめのうらこう)櫛木線。今回のルートは四国本土の櫛木漁港付近を起点に、島田島を経て渦潮の鳴門海峡で知られる徳島県鳴門市の大毛島へと延びる約8kmのドライブコースだ。牡蠣(かき)の養殖筏(いかだ)が浮かぶウチノ海を望みながら一直線に駆け下りる道は爽快そのもの。神戸淡路鳴門自動車道・鳴門ICからは、国道11号経由で約15km。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。

須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape
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