断崖絶壁の一本道はまるで異世界! 長崎県・生月サンセットウェイ
絶景写真の専門家が、厳選したドライブコースをお届け四季折々で輝く絶景に出会えるドライブコースを、日本の隅々まで走り尽くした写真家の須藤英一さんが紹介。 今回は、長崎県の平戸本島を渡り生月島(いきつきじま)の西海岸部を進む景勝ルート、生月サンセットウェイを走ります。
東シナ海に夕日が沈むタイミングがドラマチック!
生月島は平戸島の北西にあり、隠れキリシタンや捕鯨の島として知られている。この生月島へ行くには生月大橋を渡るが、ライトブルーのトラスが海面に映える。連続トラス橋としては日本最大級の長さを誇っていて、まるでマッチ棒で作り上げたようなトラスの形状は独特の美しさがある。橋を越えた所に道の駅 生月大橋があるのでここを拠点に生月島のドライブを楽しむのがいい。
ライトブルーのトラスが海と空に調和する生月大橋。完成当初は有料だったが、2010年4月に無料化された。
そしてこの生月島の西岸を走る農道が、生月サンセットウェイ。柱状節理の断崖が迫り、緑と青い空が広がるワインディングロードは、とても農道とは思えないほどの絶景が楽しめる。水平線が見渡せ、夕方にはきれいな夕日を見ることができるためにサンセットウェイと呼ばれる。
遠目からでもわかる迫力のある断崖が続く。
信号もなく小さなアップダウンと緩やかなコーナーでドライブも楽しい。この道を多くの自動車メーカーがテレビCMの撮影地として利用しているのは有名な話。島の北端にある大バエ灯台に向かうには東側の県道42号ではなくぜひこの道を走ってみたい。
ドライブルート生月サンセットウェイ(長崎県)
生月島という名前は遣唐使船が戻る際に、「ひといき」つけると安堵(あんど)したことが由来とされている。そんな島までは、西九州自動車道の伊万里東府招ICから61kmほど。道中は国道202号、204号を進み、国道383号で平戸大橋を渡り平戸島へ向かう。平戸島を6.5kmほど進み、県道19号と県道42号を経由し8.5kmほど進むと生月大橋が見えてくる。
本内容は、須藤氏が撮影したときの情報を基に編集しています。詳細については、お出かけ前に最新の情報をご確認ください。
須藤英一
1956年東京生まれ。アバコ撮影スタジオを経て1981年フリーカメラマンに。1985年から雑誌『アウトライダー』でツーリング写真の撮影を開始。以来、日本の道や風景をテーマにした写真を撮り続けている。『秋冬色の風景ドライブ―絶景の道を求めて』(2009年/JAF出版社)、『新・日本百名道』(2014年/大泉書店)など著書多数。 日本の絶景・Japan Beautiful Landscape