なぜランクル70は40年以上愛されるのか? 本格4WDの伝説が始まった日
1984年に誕生したランドクルーザー70系。ロングセラーモデルの原点を振り返る1984年に登場したランドクルーザー70系は、伝統の耐久性と走破性を受け継ぎながら、快適性や走行安定性も高めた本格4WD。世界各地の暮らしや産業を支える存在となり、その歴史は現在も続いている
【1984年11月2日】
より快適になった「ランドクルーザー」(70系)発売!
ランドクルーザー70系の幌仕様。フロントとバックのドアフレームを脱着式とし、ロールバーのみを残してフルオープンにできる。ショートボディーのコンパクトさと高い悪路走破性を備え、アウトドアでの自由度とタフさを両立させた一台
トヨタのランドクルーザー(ランクル)70系は、1960年登場の40系から24年ぶりに刷新されたヘビーデューティー4WDである。
1951年の初代BJ型以来、ランクルは優れた動力性能と堅牢性、耐久性で国内外の評価を高めてきた。1980年代に入り4WDの需要が業務用途からレジャーへと広がるなか、トヨタは40系の力強いイメージを継承しつつ、スタイルや快適性、操作性、使用性を高めた70系を開発した。
ボディーはショート(ホイールベース2310mm)とミドル(同2600mm)の2種類で、従来の幌タイプ、バンタイプに加えてFRPトップ車を新設定。曲面ガラスの採用で空力特性を高め、客室をエンジンルーム側に拡大し床面を下げて室内にゆとりを持たせた。
リアシートは前向き可倒式で、荷物スペースにも活用できる。通常走行のH2(後輪駆動)と、不整地や降雪時のH4(四輪駆動)をワンタッチで切り替える「ワンタッチ2-4セレクター」や、クラッチブースター、チルトステアリング、観音開きのバックドアも採用し、操作性と使用性を高めている。
エンジンは、全車に3B型3.4Lディーゼルを搭載し、最高出力98PS/3500rpm、最大トルク23.0kgm/2200rpmを発揮する。シャシーフレームは溶接閉断面とするとともに断面形状も拡大し、強度と剛性を高めて耐久性の向上を図った。
70系は、レジャーや日常へと用途を広げる時代の変化に応えながら、過酷な環境で使える本格4WDとしてのランクルの価値を確立した。その後も長く進化を続ける70系の出発点となったのである。
【N-BJ73V-MR型 トヨタ・ランドクルーザー70系 ミドルFRPトップ STD】
●全長×全幅×全高:4265×1690×1940mm ●ホイールベース:2600mm ●車両重量:1800kg ●搭載エンジン:3B型ディーゼル(3431cc 水冷直列4気筒OHV)
インパネは直線基調の力強いデザインに、視認性の高い大型メーターと操作しやすいスイッチ類を配置。悪路走行時でも確実な操作を可能にするレイアウトで、道具としての信頼性とタフさを感じさせるコックピットだ
ランドクルーザー70系に採用された「ワンタッチ2-4セレクター」。通常走行のH2(後輪駆動)と、不整地や降雪時のH4(四輪駆動)をワンタッチで切り替えられ、悪路走行時の操作性と日常での使い勝手を高めた