40系からの大転換! “世界戦略ワゴン”として誕生した初代ランクル50系の実力
北米・豪州を見据えて開発されたFJ55。ランドクルーザーが世界ブランドになる転換点ランドクルーザー50系は、40系の実用車イメージを超え、乗用ワゴンとしての快適性と世界市場を見据えた設計を採用した最初のモデル。北米・豪州で高い評価を獲得し、 “ワゴン系ランドクルーザー”の源流となった歴史的な一台である。
【1967年8月1日】
シリーズ初の本格ステーションワゴンとなった「ランクル50系」発売!
ランクル50系は、直線的で力強いワゴンボディーと長いホイールベースが特徴。スクエアなフェンダー造形や高い地上高が悪路走破性の高さを示し、後方には大きな一枚リアゲートと広い開口部を備える実用的なデザインが与えられた。乗用車的な意匠を取り入れつつ、ランクルらしい堅牢さを外観全体で表現した初期ワゴンモデルである
1967年8月1日に発売されたランドクルーザー50系(FJ55型)は、40系4ドアバン(FJ45V型)の後継として開発された、ランクル初の本格ステーションワゴンである。
ホイールベースを2700mmに延長し、全く新しいデザインを持つステーションワゴンと位置づけ、従来の“作業車”から“世界市場を見据えた乗用ユーティリティー”へと大きく方向転換したモデルだった。
当時のニュースリリースには、アメリカやオーストラリアでの高い評価に触れつつ、「最もレジャー用に適すると思われる500kg積みのライトバンをスマートなデザインに一新し、居住性、高速性能を中心に機能の充実を図った」と記している。これは50系が単なる商用車ではなく、乗用車的快適性を備えた“世界仕様ワゴン”として企図されていたことを示す重要な証言といえるだろう。
パワートレーンは、当初3.9L直列6気筒OHV(F型/125HP)を搭載。2速トランスファーと3速MTを組み合わせ、悪路走破性は40系譲りの高さを維持した。また、堅牢(けんろう)なフレームと組み合わせることで長距離移動や悪路走破に対応。1975年には排ガス規制に対応し、4.2L/135HPの2F型へと進化している。
ボディーは乗用車的な意匠を取り入れ、室内装備や乗り心地が向上。乗用車並みの快適性を実現している。バックドアは電動式リアウインドーを下げてから開ける下ヒンジ式と観音開き式を設定し、使い勝手も向上した。
50系はランクルが“世界の道を走るクルマ”へと進化する転換点となり、後の60系や80系へ続くワゴン系ランクルの源流となったモデルである。
【FJ55V型 トヨタ・ランドクルーザー ライトバン】
●全長×全幅×全高:4675×1735×1865mm ●ホイールベース:2700mm ●車両重量:1810 kg ●搭載エンジン:F型(3878cc 水冷直列6気筒OHV)