車種はランドクルーザー、都道府県は愛知県がワースト1位! 車両盗難は高額車に集中!?
第26回自動車盗難事故実態調査結果による盗難車両ランキング一般社団法人日本損害保険協会が、2025年3月3日に発表した「第26回自動車盗難事故実態調査結果」によると、車両本体盗難の件数は減っている反面、平均支払保険料は右肩上がりとなっている。これは盗難被害が高価格車のトヨタ・ランドクルーザーに集中している影響が高いからだ。盗難件数の多いモデルを所有している人はセキュリティを強化したほうがいい。
犯行は短時間で行われるので普段からの対策が必須
テレビのニュースなどで、「CANインベーダー」や「ゲームボーイ」といった車両盗難の手口を聴いたことがあるだろう。最近の車両盗難は、クルマに装備されている便利な機能を悪用することが多くなっており、短時間で犯行が行われている。
こうした車両盗難の現状をまとめたのが、一般社団法人日本損害保険協会が2025年3月3日に発表した「第26回自動車盗難事故実態調査結果」だ。この調査は2000年度から自動車盗難防止差対策の一環として、自動車の車両本体盗難や車上ねらいの実態調査を行っているもので、2024年度で26回目となる。
ハンドルロックなど物理的な対策をすると、車両盗難の犯行時間が長くなるため抑止効果が高まる
車両本体盗難の4台に1台がランドクルーザー!?
車両本体盗難件数は2024年が2,499件と、2022年の2,656件、2023年の2,597件に対して減少傾向となっている。その一方で、ランドクルーザー(プラド含む)の件数が、2024年は2023年の約1.8倍。構成比が14.7%から27.5%へと高まり、車両本体盗難の4台に1台を占めている。2位はアルファード、3位プリウスと続き、ワースト10位はすべてトヨタ車が占めた。これはトヨタ車が高品質で故障も少なことで人気があり、中古車でも海外での需要が高いためと考えられる。
ランキング上位の車種は大きく変わらないが、ランドクルーザーへの一極集中が目立つ結果となった。特にランドクルーザーに乗っているユーザーは、新車だけでなく年式の経過したモデルでも、対岸の火事と思わずセキュリティの強化をおすすめしたい。
ランドクルーザーのような高額車に車両本体盗難が集中したこともあり、1件あたりの車両本体盗難の平均支払保険料は2023年度と比較すると237.9万円から281.5万円へと約20%上昇している。
この上昇の要因は、車両盗難の多いランドクルーザーの車両価格が上昇したことも挙げられる。しかし新しいモデルだけでなく、年式の古いモデルも盗難の被害にあっているのは支払保険金を見ても一目瞭然だ。
日本だけでなく、海外でも人気の高いランドクルーザー。盗難されたクルマは海外に輸出されることが多い
愛知県をはじめ関東1都6県も要注意!
2024年の車両本体盗難の支払件数(盗難多発都道府県)の推移では、2022年~2024年までワースト1位は愛知県。2014年から10年連続でワースト3にランクインしていた大阪府が脱却する一方で、埼玉県が12年ぶりにランクインしている。
ダントツのワースト1位は愛知県だが、2位の埼玉県、3位の千葉県、4位の茨城県、5位の神奈川県と、ワースト10位以内に関東の1都6県が含まれている。やはり車両本体盗難は関東地方が多いと考え、特に注意を払ったほうがいいだろう。
車両本体盗難を行う窃盗団は、標的となるクルマを常に探していて、オーナーの生活習慣などをチェックしているという。不審者や他県ナンバーの不審なクルマを見つけた場合は、警察に連絡しておくことも自己防衛の手段の一つと言える。
愛知県のワースト1は変わらないが、大阪府が減った一方で関東圏での件数が増加している
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