【1970年10月22日】三菱渾身の意欲作「ギャランGTO」発表
文=津島 孝

三菱が生んだ伝説のスペシャルティクーペ! ギャランGTOはなぜ人々を熱狂させたのか

ダックテールの独創デザインと125PSのDOHCを搭載。最高速200km/hを誇った人気車種

三菱ギャランGTOは、スタイル・エンジン・内装を新設計したスペシャルティクーペ。公害対策を重視したニューサターンエンジンを搭載し、MRは125PSのDOHCで当時としては屈指の性能を誇った。

【1970年10月22日】
三菱渾身の意欲作「ギャランGTO」発表!

ギャランGTOのサイドビュー

フロントウインドーが2シータースポーツカー並みの傾斜角度で力強い印象。MⅡとMRには個性を象徴するアクセントストライプが用意された。国産車初採用の曲率半径50インチのサイドウインドーによって室内幅が広く、クーペの弱点とされた居住性を克服している点も特徴である

三菱ギャランGTOは、ギャランシリーズの一環でありながら、スタイル・エンジン・内装をすべて新設計した“独立したスペシャルティクーペ”として開発されたモデルである。

ニュースリリースでは「美と機能の調和した独創的クーペ」と記され、三菱技術陣の総力を結集した意欲作であったことがうかがえる。グレード展開はMI、MII、MRの3種。MIとMIIは1970年11月1日に、最上級のMRは同年12月1日に発売された。

スタイルはファストバックと尻上がりのダックテールを組み合わせた大胆な造形で、空気抵抗を減らして高速走行時の浮き上がりを抑える機能を備える。国産車で初採用となる曲率半径50インチのフルオープンサイドウインドーにより、前面投影面積の縮小と横風安定性の向上、さらにクーペの弱点とされた室内幅の狭さを克服している点が特徴である。

室内は航空機の操縦席を模した“コックピット計器盤”を採用し、タコメーターとアンメーター(電流計)を常備。MIとMRにはオイルプレッシャー、オイルテンパレチャーゲージを備えたコンソールボックス、頭上にはシートベルト・ブレーキ故障・ドアロックの3つの警告灯を収めたオーバーヘッドコンソールを装備するなど、当時の国産車としては豪華な仕様であった。

MRに搭載されるニューサターンエンジンは、公害対策を重視して設計された高性能ユニットで、MSタイプ燃焼室やクロスフロー吸排気などにより完全燃焼を促進。キャブレターにはアイドルリミッターやアイドルコンペンセーターを備え、ブローバイガス還元装置も装着するなど、昭和48年排出ガス規制をクリアする公害対策が施されていた。

出力はMIが100PS、MIIが110PS。MRは125PSのDOHC・ソレックスツインキャブを搭載し、MRは0→400m加速16.3秒、最高速度200km/hという当時屈指の性能を誇った。

ギャランGTOは、独創的なスタイルと高性能、そして公害対策を先取りしたニューサターンエンジンを備えた三菱初の本格スペシャルティクーペであり、同社のスポーツイメージを確立した象徴的モデルとなった。

【A53C型 三菱ギャランGTO MR】
●全長×全幅×全高:4125×1580×1310mm ●ホイールベース:2420mm ●車両重量: 980 kg ●搭載エンジン:4G32型(1597cc 水冷直列4気筒DOHC)

ギャランGTOのフロントビュー

4灯式ヘッドライトやセパレートグリルが高性能を強調。全車でスポーティーな砲弾型フェンダーミラーを備える。ボンネット上には外気を取り入れるフレッシュエアインテークを設け、換気性能を高めていた

ギャランGTOのリアビュー

正方形の4灯式テールランプを採用し、リアビューも個性的。2本出しのエキゾーストパイプがさりげなく高性能を主張している

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