なぜFC3S型RX-7は伝説になったのか? ロータリーと革新技術で進化した2代目サバンナRX-7
軽快スポーツから大人のGTスポーツへ。13BターボとDTSSが生んだ新時代のRX-72代目サバンナRX-7は、初代の軽快路線から転じ、“大人が楽しめる本格スポーツカー”として開発された。Cd値0.32の空力ボディーに13B型インタークーラーターボを搭載し、ロータリーの魅力を深化させた象徴的モデルとなる。
【1985年10月8日】
大人のスポーツカーに進化した2代目「サバンナRX-7」発売!
大型多連メーターを配置し、集中操作型スイッチで操作性を高めたコックピット。吟味された材質と仕上げが高品質な室内空間をつくり、“大人のスポーツカー”としての快適性を備えている
2代目となるサバンナRX-7(FC3S型)は、初代の“ライトウェイト・ピュアスポーツ”路線から大きく舵を切り、「大人が楽しめる本格スポーツカー」を掲げて開発されたモデルである。
1980年代半ばの日本では消費の成熟が進み、単なる速さよりもスタイルや快適性、質感といった“精神的充足”が重視されるようになっていた。RX-7はその価値観の変化を捉え、新しいスポーツカー像を提示した。
外観は初代のシャープなラインから一転し、空力を徹底追求した流麗なウェッジシェイプへ。フロントロー/リアハイデッキのプロポーション、絞り込まれたエアロバックウインドー、ブリスターフェンダーなどにより、Cd値0.32という当時トップレベルの空力性能を実現した。スポーツカーらしい躍動感と高級感を両立させたスタイリングは、“新しいRX-7像”を象徴するものだった。
搭載された13B型インタークーラーターボは185PSを発生。排気流を2系統に分けてタービンへ導くツインスクロール構造により、低速から高速までタイムラグを抑えた過給を実現し、ロータリー特有の滑らかな回転フィールと力強いトルクを高次元で両立させた。
さらに後輪には新開発のDTSS(ダイナミック・トレース・サスペンション・システム)を採用。入力荷重に応じて後輪の向きを最適化する“受動的4WS”ともいえる構造で、旋回性と安定性を自然な挙動のまま融合させた。この技術は当時の国産スポーツカーとして極めて先進的で、RX-7のハンドリング評価を大きく押し上げた。
2代目RX-7は、ロータリーの魅力を深化させつつ、スポーツカーを“大人のライフスタイル”へ昇華させたモデルであり、1980年代後半のマツダが掲げた「感性の時代」を象徴する存在となった。
【FC3S型 マツダ・サバンナRX-7 GT-LIMITED(5MT)】
●全長×全幅×全高:4310×1690×1270mm ●ホイールベース:2430mm ●車両重量:1280kg ●搭載エンジン:13B型(654cc×2 水冷直列2ローター インタークーラー付きターボ)
インタークーラー付き13B型ロータリーターボは、排気ガスを二系統で導くツインスクロール構造により、低速から高速までタイムラグの少ない過給を実現。コンパクトなロータリー本体に過給機を効率的に配置し、鋭いレスポンスと力強い加速を生み出した