なぜタウンエースは大ヒットしたのか? RVブームを先取りした1982年の革新ワンボックス
広い室内と乗用車感覚の快適性を両立。多目的車の新時代を切り開いた一台1982年に登場した2代目タウンエースは、広い室内空間と乗用車感覚の快適性を両立。商用・乗用双方で存在感を高め、後のRVブームにつながる多用途車の新しい価値を提示した。
【1982年11月8日】
より快適で家族志向の2代目「タウンエース」発売!
木目調パネルや上質な加飾がふんだんに施され、キャブオーバー車とは思えない高級感を演出。大型メーターや整然と並ぶスイッチ類が重厚な雰囲気を引き立て、上級ワゴンとしての“贅沢な移動空間”を体現したインテリアとなっている(写真はロイヤルラウンジ)
2代目タウンエースは、キャブオーバー型ワゴンの需要が高まりつつあった1980年代初頭に登場した。
シリーズはワゴン、バン、トラックの3タイプ。ワゴンにはワゴン専用のミドルルーフとハイルーフを設け、従来のサン&ムーンルーフに替えてツインムーンルーフ仕様も新設した。ワンボックスに乗用車としての快適性やレジャー用途への対応が求められるなか、トヨタは商品力を大幅に高めることに成功する。
スタイリングは、大きくスラントしたフロント形状などにより空力特性に優れた流麗なデザインとし、フロント席のレッグスペース拡大など居住性も大幅に高めた。ワゴンには当初、新開発の1.8L・2Y-U型エンジン(95PS)を搭載。5速MTとキャブオーバー型ワゴン初のオーバードライブ付き4速ATが設定された。
リアサスペンションにはラテラルロッド付き4リンク式コイルを採用し、キャブオーバー型ワゴンで初めて前後スタビライザーも装備して、乗り心地と操縦安定性が向上。装備も充実し、世界初のアイスメーカー付き冷温蔵庫や7スピーカーオーディオ、カー・カラーテレビ、エレクトロニックディスプレイメーターなどがグレードに応じて用意される。
発売後はターボディーゼル車や副変速機付きパートタイム4WD車などをラインアップに加え、積極的にバリエーションを拡充したことも2代目タウンエースの人気を支えた。
商用車ベースのワンボックスに快適性や趣味性を加えた2代目タウンエースは、1980年代後半から本格化するRVブームを支えた先駆的な存在のひとつといえる。
【YR20G型 トヨタ・タウンエース ワゴン ハイルーフ(ツインムーンルーフ付き)1800 ロイヤルラウンジ(5MT)】
●全長×全幅×全高:4285×1670×1955mm ●ホイールベース:2235mm ●車両重量:1340kg ●搭載エンジン:2Y-U型(1812cc 水冷直列4気筒OHV)
セカンドシートを回転させれば豪華なサロンが誕生。ロイヤルラウンジにはアームレスト付きのセパレートシートや大型トリムボックスなど、移動時間を快適に過ごすための装備が充実していた