ダイハツが本気で作った“勝つための小さな戦闘マシン” 限定200台のシャレード926 TURBO
ターボ係数を見据えた排気量設定と専用チューニング。勝つために磨き上げられた一台1984年に200台限定で登場したシャレード926 TURBOは、FIA/JAFの1300cc以下クラス(ターボ係数換算)参戦を前提に開発された本格競技モデル。デ・トマソTURBOが“個性派スポーティー”だったのに対し、926 TURBOは“レースのために造られた”小さな戦闘機だった。
【1984年10月3日】
レース車両のベースとなった「シャレード926 TURBO」発表!
1980年代半ば、日本の小型車市場では“走りの個性”を求める若いユーザーが増え、リッターカーにもスポーティーな性格が求められるようになっていた。そんな時代にダイハツが送り出した、200台限定のモデルが「シャレード926 TURBO」(同年11月5日発売)である。
FIAおよびJAFの競技規則に対応するため、ターボ係数を掛けても1300cc以下のクラスに収まる926ccの3気筒ターボエンジンを搭載。モータースポーツへの参戦を前提としたホモロゲーションモデルとして開発された。
エンジンは76PS/5500rpm、11.0kgm/3500rpmを発生。強化バルブスプリングやフルトランジスタ点火を採用し、高速型カムシャフトなどによって競技での使用を想定したエンジンに仕上げられていた。
車重はわずか690kg。軽量なボディーにターボエンジンを組み合わせることで、高いパフォーマンスを実現した。内外装も競技志向で、バケットシート、モモ製ステアリング、ハロゲンヘッドランプ、165/70HR13タイヤなどを装備。“走るための道具”という性格を明確に打ち出していた。
ダイハツのニュースリリースによると、当時の国内モータースポーツでは競技者ライセンス所有者が5万5000人を超え、公認競技会の開催数も年間1,000回に達していた。こうしたモータースポーツ人気を背景に登場したシャレード926 TURBOは、ダイハツの競技活動を象徴するモデルのひとつとなった。
一方、同年1月に発売された「シャレード デ・トマソTURBO」も、1984年のシャレードを語るうえで欠かせないモデルだ。こちらは大型スポイラーやカンパニョーロ製マグネシウムホイールなどを採用し、デ・トマソのブランドイメージを取り入れた個性的なスポーティーモデルとして登場した。
【G26型
ダイハツ・シャレード926 TURBO】
●全長×全幅×全高:3550×1550×1400mm ●ホイールベース:2320mm ●車両重量:690kg ●搭載エンジン:CE型(926cc 水冷直列3気筒OHC)
イタリアのデ・トマソ社がデザインに参画した「シャレード デ・トマソTURBO」(1984年1月発売)。ベース車両のシャレードTURBOに空気抵抗軽減や高速安定性を高めるエアロチューニングが施された個性派スポーティーカーだった