学科試験予備校のキービジュアル
問題制作・監修=長 信一/イラスト=若林 夏

横断歩道や交差点の付近で駐停車禁止なのは、その端から何mまで?

道路上での駐停車のルールについて、初心者もベテランも、学科試験クイズで学び直し!
長 信一

今回の学科試験予備校の出題テーマは、駐車と停車の違いなど「駐停車のルール」について。交差点や横断歩道、道路の曲がり角など、駐停車してはいけない場所とその範囲をきちんと覚えていますか? ここで出題される学科試験の〇×クイズで、安全運転に必要な知識をブラッシュアップしましょう。

目次

今回の学科試験クイズは、「駐停車のルール」について5問を出題

この学科試験予備校で出題される試験問題は、自動車運転免許研究所の長 信一先生が実際の学科試験問題と同様の基準に従って独自に制作したものです。今後、本当に学科試験で出題されるかもしれませんよ。

参考=「交通の方法に関する教則」

問題1: 停車とは、駐車に当たらない車の短時間の停止をいう。

正解 〇

停車とは、駐車に当たらない車の短時間の停止をいいます。

道路標示

問題2: 図の標示のある場所では、駐車と停車をすることができない。

正解 ✕

図の標示は「駐車禁止」を表し、駐車は禁止されていますが停車は禁止されていません。

問題3: 交差点とその端から10m以内の場所は、駐停車が禁止されている。

正解 ✕

10mではなく、5m以内の場所が駐停車禁止場所です。

問題4: 道路の曲がり角であっても、他の交通の妨げにならないときは、駐停車してもよい。

正解 ✕

駐停車禁止場所なので、他の交通の妨げにならなくても駐停車してはいけません。

問題5: 横断歩道や自転車横断帯とその手前から5m以内の場所は駐停車禁止であるが、その先の5m以内の場所も駐停車禁止である。

正解 〇

設問の場所は手前だけでなく、その先5m以内の場所も駐停車禁止です。

【長先生の解説コラム】 駐車と停車の違いと、駐停車できない場所をきちんと把握しよう

今回は、駐車と停車について説明します。

違法な駐停車は、道路の渋滞を招くだけでなく、死角からの急な飛び出しなどの危険を招く迷惑行為となっています。もう一度、駐車と停車の意味を理解し、道路を通行するクルマや人々に対して安全で迷惑をかけない駐停車ができるようにしましょう。

そもそも、駐車と停車の違いとは何でしょうか? 駐車と停車の定義は、次のとおりです。

【駐車の定義】
(1)車が継続的に停止すること。具体的には、
・客待ち、荷待ちによる停止
・5分を超える荷物の積み降ろしのための停止
・故障などによる停止
(2)運転者が車から離れていて、すぐに運転できない状態で停止すること

【停車の定義】
駐車にあたらない車の停止をいう。具体的には、
・人の乗り降りのための停止
・5分以内の荷物の積み降ろしのための停止
・運転者が車から離れず、すぐに運転できる状態で短時間停止すること

停車の一例

これらを踏まえて、改めて駐車と停車にまつわる標識・標示の違いを見てみましょう。

【駐停車禁止の標識と標示】

「駐停車禁止」の標識

「駐停車禁止」の標識

「駐停車禁止」の標示

「駐停車禁止」の標示

意味: 車は、駐車や停車をしてはいけません。

【駐車禁止の標識と標示】

「駐車禁止」の標識

「駐車禁止」の標識

「駐車禁止」の標示

「駐車禁止」の標示

意味: 車は、駐車をしてはいけません。

それでは、駐停車と駐車がそれぞれ禁止されている場所は、ご存じでしょうか? 具体的な場所については、次をご覧ください。

【駐停車が禁止されている場所】
(1)「駐停車禁止」の標識や標示がある場所
(2)軌道敷内
(3)坂の頂上付近やこう配の急な坂(上り下り含む)
(4)トンネル(車両通行帯の有無にかかわらず)
(5)交差点とその端から5m以内の場所
(6)道路の曲がり角から5m以内の場所
(7)横断歩道や自転車横断帯とその端から5m以内の場所
(8)踏切とその端から10m以内の場所
(9)安全地帯の左側とその前後10m以内の場所
(10)バス、路面電車の停留所の標示板(柱)から10m以内の場所(運行時間中に限る)

駐停車禁止場所の一例


【駐車が禁止されている場所】
(1)「駐車禁止」の標識や標示がある場所
(2)火災報知機から1m以内の場所
(3)駐車場、車庫などの自動車用の出入り口から3m以内の場所
(4)道路工事の区域の端から5m以内の場所
(5)消防用機械器具の置き場、消防用防火水槽水槽、これらの道路に接する出入り口から5m以内の場所
(6)消火栓、指定消防水利の標識が設けられている位置や、消防用防火水槽の取り入れ口から5m以内の場所

これらは、すべて運転免許を取得する際の学科試験にもよく出るルールです。今回の問題やオンライン試験でも、その内容が問われています。あらためて確認していただき、どちらが「駐停車禁止」で、どちらが「駐車禁止」なのか、それが「何m以内の場所」なのかを整理して覚えましょう。

そして、ぜひこの後のオンライン模試にチャレンジして、その理解を深めておきましょう。

解答時間は3分! 結果はすぐに表示!

出題テーマの別問題をオンライン形式で受験できます

今回の学科試験出題テーマの「駐停車のルール」について、オンライン(Googleフォーム)で追加の問題を5問用意しました。
制限時間は3分が目安で、正解は解答後すぐに表示されます。もっと学科試験にチャレンジしたい! という方は、ぜひ下記「オンライン試験はこちら」から受験してください。

  • Googleフォームが開きます

前回のオンライン試験で多くのベテランドライバーが間違えた問題をおさらい

2025年8月のオンライン試験結果は、平均点66点となりました。出題された5問中、特に正答率の低かった問題はこちら。


最大積載量が2.5tの貨物自動車は、普通免許で運転することができる。(正答率47%)

正解 ✕

最大積載量が2t以上4.5t未満の車は準中型自動車になり、準中型、中型または大型免許がないと運転できません。

長 信一

ちょう・しんいち 1962年生まれ。1983年、都内の自動車教習所に入社し、学科や実技の指導員に。24歳のとき、全種類の運転免許証を完全取得。教習生への親身な指導をモットーに普通免許、自動二輪免許、第二種免許など数多くの合格者を送り出した。現在は自動車運転免許研究所の所長として運転免許関連の書籍を執筆。その数、実に200冊以上。

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