学科試験予備校のキービジュアル
問題制作・監修=長 信一/イラスト=若林 夏

初心者マークや高齢者マークなど、クルマに付けるマークのルールについて〇×形式で出題

このマーク、何だっけ? 初心者もベテランも、学科試験クイズで交通ルールを楽しく学び直し!
長 信一

今回の学科試験予備校の出題テーマは、初心者マークや高齢者マークなど、「クルマに表示する標識(マーク)」のルールについて。運転歴の長いベテランドライバーの皆さん、運転免許を取得するために学んだ学科試験の内容、交通ルールを今もしっかりと理解していますか? ここで出題される学科試験の〇×クイズで、安全運転に必要な知識をブラッシュアップしましょう。

目次

今回の学科試験クイズは、「クルマに表示する標識(マーク)」について5問を出題

この学科試験予備校で出題される試験問題は、自動車運転免許研究所の長 信一先生が実際の学科試験問題と同様の基準に従って独自に制作したものです。今後、本当に学科試験で出題されるかもしれませんよ。

参考=「交通の方法に関する教則」

問題1: 図のマークは、準中型免許または普通免許を受けて1年未満の人が、その車を運転するときに表示するマークである。

クルマにつけるマーク

正解 〇

初心運転者標識(初心者マーク)です。準中型免許または普通免許を受けて1年未満の初心運転者が、その車を運転するときに表示します。

問題2: 図のマークは、どちらも65歳以上の運転者が、普通自動車を運転するときに表示するマークである。

クルマにつけるマーク

クルマにつけるマーク

正解 ×

どちらも高齢運転者標識(高齢者マーク)です。70歳以上の運転者が、普通自動車を運転するときに表示します。

問題3: 図のマークは聴覚障害者標識(聴覚障害者マーク)であり、聴覚に障害があることを理由に免許に条件が記載されている運転者が準中型自動車または普通自動車を運転するときに表示するマークである。

クルマにつけるマーク

正解 〇

聴覚障害者標識(聴覚障害者マーク)です。聴覚に障害のあることを理由に免許に条件が記載されている運転者は、その車の前と後ろの定められた位置に表示しなければなりません。

問題4: 図のマークは、肢体が不自由であることを理由に免許に条件が記載されている身体の不自由な運転者が普通自動車を運転するときに表示するマークである。

クルマにつけるマーク

正解 〇

身体障害者標識(身体障害者マーク)です。肢体が不自由であることを理由に免許に条件が記載されている身体の不自由な運転者が、普通自動車を運転するときに表示します。

問題5: 図のマークは、仮免許を受けた人が練習のため道路を運転するときに表示するもので、このマークを表示する車種は大型仮免許、普通仮免許の2種類がある。

クルマにつけるマーク

正解 ×

仮免許練習標識(仮免許マーク)です。このマークを表示する車種は、大型仮免許、中型仮免許、準中型仮免許、普通仮免許の4種類があります。

【長先生の解説コラム】 クルマのマークの意味を直感的に理解しよう

今回は、クルマに表示するさまざまなマークを紹介します。正式には標識と言いますが、ここでは親しみを込めてマークと呼ぶことにします。

一般に「初心者マーク」などはクルマの前後にマグネットで貼り付けるものもありますが、「仮免許練習中」のマークは教習車に金属のフレームで固定するものもあります。これらのマークにはさまざまな形状や色彩のものが存在し、「何の目的で表示しているか」や「どんな注意が必要か」が直感的にわかるようなしくみです。

初心者マークをつけたクルマのイラスト

仮免許練習中のイラスト

これらのマークを表示させる目的は、周囲の運転者や歩行者に注意を促し、該当の車を保護させることにあります。それでは、それぞれのマークの種類とその意味について説明しましょう。

初心運転者標識(初心者マーク)

初心者マーク

準中型免許を受けて1年を経過していない初心運転者が準中型自動車または普通自動車を運転するときや、普通免許を受けて1年を経過していない初心運転者が普通自動車を運転するときに表示するマーク。 表示義務あり。

聴覚障害者標識(聴覚障害者マーク)

聴覚障害者マーク

両耳の聴力が補聴器を用いても10m離れた所で90dB(デシベル)の警音器の音が聞こえない程度の聴覚障害のあることを理由に免許に条件を付されている運転者が、準中型自動車または普通自動車を運転するときに表示するマーク。表示義務あり。

高齢運転者標識(高齢者マーク)

高齢者マーク

高齢者マーク

2011年1月以前の旧マーク(現在も有効)

70歳以上の高齢運転者が普通自動車を運転するときに表示するマーク。 表示義務なし(努力義務)。

身体障害者標識(身体障害者マーク)

身体障害者マーク

肢体が不自由であることを理由に免許に条件を付されている身体の不自由な運転者が普通自動車を運転するときに表示するマーク。 表示義務なし(努力義務)。

仮免許練習標識(仮免許マーク)

仮免許運転中の標識

仮運転免許を受けた者が練習のため道路上で大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車を運転するときに表示するマーク。表示義務あり。

  • 上記のマークを付けたクルマに対して、他のドライバーは危険防止のためやむを得ない場合を除き、幅寄せや割り込みを行ってはいけません。

代行運転自動車標識(代行運転マーク)

運転代行マーク

飲酒などで酒気を帯びた運転者に代わって運転代行を提供する事業者が、客の普通自動車(代行運転普通自動車)を運転するときに表示するマーク。表示義務あり。

これらすべてのマークはクルマの定められた位置に表示しますが、具体的にはクルマの前と後ろの地上0.4m以上、1.2m以下の見やすいところに表示しなければなりません。

また「表示義務あり」は、表示しないと罰則(普通自動車での初心者マークと聴覚障害者マークの表示義務違反は、違反点数1点、反則金4,000円)があります。「表示義務なし」は、表示しなくても罰則はありませんが、なるべく表示してもらうという努力義務があります。

一例を挙げますと、現在70歳以上の高齢運転者が表示している「高齢者マーク」。過去にさかのぼると「表示義務あり」の時代もありましたが、現在では「表示義務なし」の努力義務です。また、当初は年齢条件が75歳以上の時代もありましたが、現在では70歳以上です。

このように、クルマに表示する各種さまざまなマークは、ただ表示するだけでその意図が明確に伝わるパスポートのようなもの。ぜひ適切に表示することによって、安全マインドをアピールしていただきたいものです。

解答時間は3分! 結果はすぐに表示!

出題テーマの別問題をオンライン形式で受験できます

今回の学科試験出題テーマの「クルマに表示する標識(マーク)」について、オンライン(Googleフォーム)で追加の問題を5問用意しました。
制限時間は3分が目安で、正解は解答後すぐに表示されます。もっと学科試験にチャレンジしたい! という方は、ぜひ下記「オンライン試験はこちら」から受験してください。

  • Googleフォームが開きます

前回のオンライン模試で多くのベテランドライバーが間違えた問題をおさらい

2025年2月のオンライン試験結果は、平均点65点となりました。出題された5問中、特に正答率の低かった問題はこちら。


図の標識のあるところでは、見通しのよい交差点であっても、警音器を鳴らさなければならない。(正答率28%)

道路標識

正解 ×

「警笛区間」を表します。この標識のあるところで、「見通しのきかない交差点」「道路の曲がり角」「上り坂の頂上」を通行するときは、警音器を鳴らさなければなりません。

長 信一

ちょう・しんいち 1962年生まれ。1983年、都内の自動車教習所に入社し、学科や実技の指導員に。24歳のとき、全種類の運転免許証を完全取得。教習生への親身な指導をモットーに普通免許、自動二輪免許、第二種免許など数多くの合格者を送り出した。現在は自動車運転免許研究所の所長として運転免許関連の書籍を執筆。その数、実に200冊以上。

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