縁石に黄色い破線がある道路。この道路に駐車したら違反？

道路の路面には、道路交通に関する規制や指示のためのさまざまな標示（道路標示・道路交通法第2条1項16号）がされています。道路標示のなかでも普段からよく目にして意識するものとして、センターラインや一時停止線、横断歩道、速度標示などがありますが、その他にも、車道の左側にある路側帯を示す白線なども道路標示です。

今回のクイズでは歩道側の端にあたる縁石部分に黄色の破線がペイントされていますが、これも規制を示す道路標示であり、「駐車禁止」を意味しています。

そして、自動車を停止して、運転手が直ちに運転できない場所に移動することは「駐車」にあたり、駐車禁止の場所に駐車したことになります（同法第2条1項18号）。

従って、答えは2の「縁石の黄色い破線は駐車禁止の規制を示すものなので、駐車するのは違反」となります。

道交法第44条は「車両は、道路標識等により停車及び駐車が禁止されている道路の部分（中略）では、法令の規定もしくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない」と定めています。

歩道と車道との境目である縁石の角の部分が黄色くペイントされている場合は、歩道上の規制ではなく、車道を含む道路全体にかかる規制標示です。黄色いラインと空白が交互になる破線の場合は「駐車禁止」、黄色いラインが一定区間続く実線の場合は「駐停車禁止」を表します。

縁石へのペイントによる規制標示は、現在駐車禁止と駐停車禁止の2種類だけで、交通量が多く、路上駐車禁止の重点路線などで注意喚起のために施されているケースが多いようです。道路標示は車線の路面上だけでなく、縁石に規制標示がペイントされている場合もあることを覚えておきましょう。

道路交通法
（定義）
第2条　この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
（中略）
18　駐車　車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること（貨物の積卸しのための停止で5分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。）、又は車両等が停止（特定自動運行中の停止を除く。）をし、かつ、当該車両等の運転をする者（以下「運転者」という。）がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあることをいう。
(以下略)

（停車及び駐車を禁止する場所）
第４４条　車両は、道路標識等により停車及び駐車が禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない。
（以下略）