監修=松居英二(弁護士)/イラスト=どいまき

パーキングメーターが使えない時間に駐車したら、違反?

あなたの行動、ひょっとしたら違反かも

今回は、パーキングメーターが使えない時間に駐車する行為が違反にあたるかどうかのクイズをお届け。運転歴が長くなると、違反かどうかを気にしないまま運転してしまいがち。どこが違反にあたる運転行為なのかをクイズで再確認しましょう。

用事があるため、21時に近くの道路を通行しています。道路脇には、最高速度の標識と9時から19時まではパーキングメーターが使えることを示す標識があります。パーキングメーターの時間外ではあるものの、1時間30分ほど枠内に駐車して用事をこなしました。
この行為は、以下の選択肢のうち、どれに該当するでしょうか?

答え:3. 21時に駐車を禁止する標識がないので違反ではない

パーキングメーターやパーキングチケットを示す道路標識は、公安委員会等の指定により、駐車枠で指定された場所と方法に限って、短時間の駐車(時間制限駐車区間)を認めるものです。パーキングメーター等による駐車が許される時間帯が定められている場合には、標識にその時間帯がが記されますので、指定された時間外にはこの標識による規制は効力を持ちません。

従って、パーキングメーター等の規制以外に駐車禁止の規制がされていない道路では、パーキングメーターの稼働時間外に駐車しても違反とはなりません。この問題の道路では、パーキングメーターのほかに駐車に関する規制はありませんから、パーキングメーター等について指定された時間外であれば駐車禁止の違反になりません。

従って正解は、3の「21時に駐車を禁止する標識がないので違反ではない」です。

ただし、駐車禁止の違反にならない場合でも、一方通行の道路で右側にパーキングメーターがあるなどパーキングメーター等が駐車場所と指定する位置(白線で囲まれた区画)が道路の左側端にないときは、そこへの駐車は標識などによって稼働時間外の駐車が認められている場合を除き、駐車方法の違反(道交法第47条2項)となりますから、注意が必要です。

本問の道路とは違い、下の写真のように駐車禁止の標識が併設されている際は、注意が必要です。この道路には、9時から20時までに限ってパーキングメーターの枠内に60分以内であれば駐車することができるとされています。一方、20時から翌朝9時までは駐車禁止の標識があるので、この時間帯に駐車することは違反となります。

駐車する際は、標識をしっかり確認しましょう。

時間制限駐車区間を示す標識

9時から20時までの時間制限駐車区間であることを示す標識。その上には20時から翌朝9時まで駐車禁止であることを示す標識がある

なお、駐車禁止でない道路であっても12時間以上、夜間であれば8時間以上駐車すると、自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)の違反となります(下記条文参照)。

路上駐車は、事故や渋滞の原因になる可能性があります。たとえ駐車が禁止されていない場合でも、できるだけ道路外の駐車場を利用するようにしましょう。


道路交通法
(停車又は駐車を禁止する場所の特例)
第46条 前条第一項に規定するもののほか、車両は、第四十四条第一項又は第四十五条第一項の規定による停車及び駐車を禁止する道路の部分又は駐車を禁止する道路の部分の一部について、道路標識等により停車又は駐車をすることができることとされているときは、これらの規定にかかわらず、停車し、又は駐車することができる。

第47条 (略)
2 車両は、駐車するときは、道路の左側端に沿い、かつ、他の交通の妨害とならないようにしなければならない。
(以下略)

(時間制限駐車区間)
第49条 公安委員会は、時間を限つて同一の車両が引き続き駐車することができる道路の区間であることが道路標識等により指定されている道路の区間(以下「時間制限駐車区間」という。)について、当該時間制限駐車区間における駐車の適正を確保するため、パーキング・メーター(内閣府令で定める機能を有するものに限る。以下同じ。)又はパーキング・チケット(内閣府令で定める様式の標章であつて、発給を受けた時刻その他内閣府令で定める事項を表示するものをいう。以下同じ。)を発給するための設備で内閣府令で定める機能を有するもの(以下「パーキング・チケット発給設備」という。)を設置し、及び管理するものとする。
(以下略)

(時間制限駐車区間における駐車の方法等)
第49条の3 時間制限駐車区間における車両の駐車(第四十四条第二項各号に掲げる場合における当該乗合自動車若しくはトロリーバス又は当該旅客の運送の用に供する自動車の駐車を除く。次条において同じ。)については、第四十四条から第四十八条までの規定にかかわらず、この条から第四十九条の五までに定めるところによる。
(略)
3 車両は、時間制限駐車区間においては、駐車につき道路標識等により指定されている道路の部分及び方法でなければ、駐車してはならない。
(以下略)

自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)
(保管場所としての道路の使用の禁止等)
第11条 何人も、道路上の場所を自動車の保管場所として使用してはならない。
2 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
一 自動車が道路上の同一の場所に引き続き十二時間以上駐車することとなるような行為
二 自動車が夜間(日没時から日出時までの時間をいう。)に道路上の同一の場所に引き続き八時間以上駐車することとなるような行為

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松居英二

まつい・えいじ 弁護士。(公財)日弁連交通事故相談センターの委員・相談員として交通事故に関する法律相談、損害賠償額算定基準の作成などに参加。「JAF Mate」誌では2004年から2017年まで「クルマ生活Q&A」の法律相談を担当。

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